高電圧を作る昇圧回路を設計してみる


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こんにちはコハペペです。この前コンセントの電気でLEDフィラメントを光らせてみたのですが、コンセントの電気だとちょっと怖いので、お手頃な12Vくらいから80Vくらいに昇圧してLEDフィラメントが光らせたいと思います。

ネットでいろいろ高電圧の昇圧回路を探していると、ニキシー管用の200Vくらいの高電圧発生回路が結構見つかりました。DCDCのICとしてはNUM2360やその元になったMC34063がメジャーなようです。そこで、MC34063を使って80Vくらいに昇圧する回路を作ってみようと思います。出力電流は150mA程度でるといいな。

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設計方法はNUM2360のアプリケーションノートに丁寧に書かれているので、これを参考に設計していきます。

NUM2360はスイッチング素子が入っていますが40Vまでしか耐えられないので、スイッチング素子を外付けにします。スイッチング素子は200V7.6AのFQD10N20Lにしました(安かったので…)。

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さて設計をNUM2360のアプリケーションノートの38ページの昇圧回路大電力編から進めます。

・発振周波数の決定

このICは100~100kHzまで発振できるようですね。周波数が高い方がインダクタを小さくできるので、100kHzくらいにしたいと思います。

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14ページの表より100kHzはだいたい200pFなのでCT=220pFにします。


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また同じページの別の表からtON=6.5us、tOFF=3.5usくらいとなります。

・インダクタンスの設計

36ページの式2-32に以下のパラメータをダ入すると

VIN=12V , VSAT=0V(MOS-FETが完全ONしたとする) , PO=80V*0.15A , tON=6.5us , f=100kHz

LMIN = ( 12-0 )^2 / ( 2*80*0.15 ) * 6.5u^2 * 100k = 25.4uH

なのでコイルは26uH以上です。入手性から47uHくらいが候補になります。

・ピーク電流の計算

39ページ式2-33に

VIN=12V , VSAT=0V , tON=6.5us , L=47u を代入すると

Ipk = ( 12-0 ) / 47u * 6.5u = 1.66A

インダクタの許容電流はこの倍は必要ということなので

使用するコイルは47uHで3.3A以上の物になりますね。

・外付けトランジスタの設計

FQD10N20Lにしちゃいました。

・バイアス抵抗RBEの設計

この設計はアプリケーションノートとは違う方法で設計します。外付けトランジスタにMOS-FETを使う場合、ネットでいろいろ調べると下のような回路をよく見ます。

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MOS-FETをオンさせるときはICからの電流を使い、OFFする時にはゲートにたまった電荷をトランジスタを使ってグランドに逃がすという仕組みです。これによりRBEの抵抗だけの時よりもOFFする時の時間を短くする効果があるんですね。

トランジスタはよくある2SA1015を使うので、コレクタ電流の最大は150mA、増幅率を100とすると、ベース電流IBは1.5mAです。ベースの抵抗は、RBE = VGS(MOS-FETがOFFする電圧) / IB = 2 / 1.5m = 1.3kΩ。ただ、この抵抗RBEには、ESのピンがONのときには12Vがかかり、10mAもこの抵抗で消費してしまいます。このため、1.3kΩより少し大きく2.2kΩにすることにします。

・コレクタ抵抗RC1,RC2の設計

RC1,RC2は41ページの図2-17のようにICの中の回路とつながっています。

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MOS-FETをドライブする時はなるべく低い抵抗がよいので、RC1は無くても(0Ω)いいかなぁと思うのですが、突入電流を軽減するために10Ωにしてみます。

RC2はQ1と十分にONできればいいので無くても(0Ω)いいかなぁと思うのですが、とりあえずMOS-FETのゲート容量を急速に充電できるように、200mAくらいはQ1に流れてもらうことにすると、42ページの式2-39にVIN=12 , VBE(Tx)=0 , IRC1=200m を代入して

RC2 = ( 12-0.4-0.6-0 ) / ( (200m/35) + (0.6/158) ) = 1.1k。1kΩでいいかな。

・検出抵抗R1,R2の設計

R1,R2に流れる電流は、IB(MAX)=400nAの100倍以上300倍がお勧めとあるので120uA程度流れていればよいということですね。VOUTが80Vにしたいので、R1とR2の合計は80/120u=666kΩ以下(だいたい1MΩ以下)になっていればいいとなります。R1,R2とVOUTの関係はVOUT = 1.25 * ( R2/R1 + 1 )です。

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出力電圧を可変できるようにしたいので、上の図のような回路にしたいです。R1=1kΩとするとR2=

R1を1kΩとするとR2=R1*( VOUT/1.25 -1 ) = R1*( 80/1.25 -1 ) = R1 * 63 = 63kΩ。なので、とりあえずR2=100kΩ,VR=1kΩとして、電圧の可変の範囲を計算してみます。

VOUT(MAX) = 1.25 * ( (100k+1k)/1k +1 ) = 127.5V

VOUT(MIN) = 1.25 * ( 100k / ( 1k + 1k ) +1 ) = 63.75V

いいんじゃないでしょうか。

・RSC過電流検出抵抗の設計

MOS-FETの絶対最大定格かインダクタンスの許容値の低い方とあります。MOS-FET(FQD10N20L)の最大定格は7.6A、コイルは3.3Aなので、3.3Aを使います。式2-42を使って

RSC = 0.25 / 3.3 = 0.075Ω。こんな値の抵抗は手に入らないので、とりあえず0.1Ωにします。0.1Ωの場合2.5Aで過電流検出されることになります。

・フライフォイールダイオードの選択

高速にONOFFできて高電圧で手に入る物で安いとなると、秋月電子のUF2010くらいなのでこれにします。

ということで、設計した回路がこんな感じ。


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手持ちに無い部品があるのでいつ作れるかわからないですが、秋月で部品を買ったら作ってみたいと思います。

Aliexpressユーザーの方はMC34063を安く買えますよ。届くまで時間はかかりますが…
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