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SMDフィーダーと電動バキュームピックHAKKO394でチップ部品の実装が効率化しました

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電動バキュームピック HAKKO394を使ってチップ部品を実装するときに、とても便利なSMDフィーダーを見つけたのでご紹介します。

超便利な電動のバキュームピックHAKKO 394についてはこちらに書いてありますので、よかったら読んでみてください。

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チップ部品にはHAKKO394

ピンセットでチップ部品をつまむのは大変

メーカーから出荷時のチップ部品は、テープの中に梱包されリールに巻かれています。店頭では、このままリールで売っていたり、20個程度単位で切り売りされていたりします。

基板に実装するときは、テープから部品を取り出す必要があります。ピンセットで部品を実装するときには、テープから部品を取り出してバラバラにし、ピンセットでつまみます。

チップ部品には裏と表があります。部品をテープからバラした時には、部品が表になったり裏になったりしています。裏になった部品はひっくり返して表にしてから、ピンセットでつままないといけません。これが結構大変な作業です。

ダイオードやトランジスタなどの、極性のある部品はさらに大変です。裏になっている部品はひっくり返す必要があり、表を向いても極性が合うように向きも変えないといけません。ダイオードはバラすとなぜか裏になりやすく、なかなか表になってくれません。

このように、チップ部品はいったんバラしてしまうと、部品の裏表とさらに向きを揃える必要があり、これがかなり手間のかかる大変な作業でした。

チップ部品はテープの中ではお行儀がいい

バラしてしまうと向きを揃えるのが大変なチップ部品ですが、テープに入った状態では表を向いていて、極性もきちんと揃っています。ここから部品がつまめれば、部品の向きを揃える必要がありません。

そこで登場するのが、電動のバキュームピック HAKKO394です。

HAKKO394は細いノズルの先端に、エアーポンプを使って部品を吸着させるので、テープの中の部品を上から吸い付けて取り出すことができます。吸い付けた部品はこのまま実装場所まで持っていき、基板に載せることができます。

HAKKO394を使うとテープの中から直接ピックすることができ、作業効率が劇的に向上します。これにより実装時間がかなり短縮されました。

テープの固定が厄介

テープから部品を取り出せるようになりましたが、部品は揺れにとても敏感です。テープが何かに接触して動くと、その振動で部品が飛び出したり横を向いたりしてしまい、結局向きを揃えなければなりません。

このため、揺れを与えないよう慎重に部品が入ったテープを、机などに固定する必要がありました。

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SMDフィーダー

Thingiverseで発見

そんな中、Thingiverseで「SMD Pick and Place Manual Feeders」というのを見つけました。これにテープを通すことで、テープが固定されるツールです。

早速3Dプリンターで印刷してみました。3DプリンターはANYCUBIC i3MEGAを使っています。お手軽な価格でかなり綺麗に印刷できるのでオススメです。

これがSMDフィーダーです。

こちらから、テープを挿入します。

使い方

このようにフィーダーにテープを通し、テープのフィルムを上部に開いた穴に通します。フィルムを引っ張るとカバーが剥けて、整然と並んだチップ部品がフィーダーから出てきます。

ここから電動バキュームピックHAKKO394を使って、部品を取り出していきます。

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いろいろ実装してみた

MAX10 FPGAボード

ステンシルを画鋲で位置決めするようにしたので、簡単に位置精度が出せます。画鋲を使った位置決めはこちらの記事が詳しいです。

バッチリです。

このボードは0402(JIS1005)サイズのセラミックコンデンサが多用されているのですが、HAKKO394とSMDフィーダーのおかげてスイスイ実装できました。

ホットプレートでリフローしたら完成。

MAX5 CPLDボード

今度はCPLDボードです。

パスコンのコンデンサが多いですが、フィルムが剥がされた状態でフィーダーからテープが出てくるので、どんどん実装できます。

LEDもテープからピックすれば、極性がいつも一定なので、とても安心。

ホットプレートでリフローで完成です。

電子ペーパー用DCDC電源ボード

ステンシルを位置決めして、半田ペーストを印刷します。

スキージにはマルツのポイントカードを使っています。クレジットカードなどの硬めのカードがオススメです。

綺麗に半田ペーストが印刷できました。

DCDCの回路なので、ダイオードやコンデンサが多く、またいろんな値の抵抗があります。部品の向きを揃えなくていいって本当に楽です。

実装が終わりました。少し部品の向きが曲がっていても、リフローすると溶けた半田とパタンの形状によって、自動的に向きが揃います。

今回から低温鉛フリー半田を利用しているので、100度くらいから溶け始めて、150度くらいまで加熱すれば完成します。普通の半田よりも低温でいいので、加熱時間が短縮できてとてもいい感じです。

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HAKKO394とSMDフィーダー便利

HAKKO394とSMDフィーダーのおかげで、短時間に複数の実装ができてしまいました。SMDフィーダーは便利なので、3Dプリンターをお持ちであれば是非ともオススメのツールです。

電動バキュームピックHAKKO394でチップ部品を吸着するには、オプションのノズルA1198が必要です。実装していると半田ペーストに触ってしまい、つまり気味になってしまうので、何個か買っておいたほうがいいかもしれません。