レーザーカッター
レーザーカッターは、レーザーの光で素材を焼き切ったり、素材の表面を焦がして模様を作る「彫刻」ができる装置です。
以前、東京渋谷にあるFabCafeで、レーザーカッターを使ったコースター作りワークショップに参加したことがあり、とても楽しい体験をしました。
レーザーカッターには、レーザー光の光源の違いで、主に2種類の方式があります。
半導体レーザーによるカッター
小型で1桁万円程度で購入できる、比較的安価なレーザーカッターです。青い色をした数Wのパワーのレーザー光線でカットします。光源には半導体レーザー(レーザーダイオード)を使っています。
この方式のレーザカッターの場合、綺麗にカットできる素材は、紙のような薄い物となります。木材やアクリルには、彫刻はできますが、切断はできません。
CO2レーザーによるカッター
CO2レーザーは、先ほどの半導体レーザーに比べ、パワーが数10倍あります。そのため、木の板やアクリルの板などバンバンカットすることができます。しかし、大型かつ高価なため、個人で所有するのはちょっと無理なレーザーカッターでした。
CO2レーザーによるレーザーカッター は、FabLabやカインズ工房などに設置されていて、10分毎に1000円程度で利用することができます。ただ、FabLabやカインズ工房が近くにない場合、気軽に試すというわけにはいきません。
実は安いCO2レーザーがAliexpressで売っている
高価なCO2レーザー方式のレーザーカッターですが、個人で所有できそうな物は数年前から実は販売されていました。
JK-K3020とか3020、K40みたいな名称のレーザーカッターで、Aliexpressで売っています。40WのパワーのCO2レーザーを搭載しているにもかかわらず、送料込みで5〜6万円で買えてしまいます。
これだけのパワーがあれば、数ミリの木の板やアクリル版の切断が可能です。
しかしながら、安いなりに、詳しいマニュアルがなかったり、使いやすいソフトは無く、初心者が使うにはとてもハードルの高い物でした。
家庭向けCO2レーザーカッター登場!
なかなか個人での導入にはハードルの高かったCO2レーザーカッターですが、2020年に入って、コンパクトで初心者でも使いやすいモデルが登場しました。
台湾のFLUX Technology社が開発した「Beamo」と、日本のSMART DIYs社が開発した「Etcher Laser Pro」です。
Beamo
2020年上旬に登場した。世界最小をうたうCO2レーザーカッターです。サイズは縦445mm x 横615 x 高177mmと机に載ってしまうくらいコンパクトです。
30WのCO2レーザーを搭載しているので、5mm程度までの厚みの木の板やアクリルのカットができて、加工できる領域は、縦210mm x 横300と、A4用紙程度となっています。
Beamoには、使いやすそうな専用のソフトがあり、イラストレータのAIファイルや、SVG、DXF、PDF、画像ファイルではJPG、PNGファイルを読み込んで、加工データに変換し、カットや彫刻ができます。
イラストレータと、フォトショップがあれば、加工データを設計ができるというわけですね。
また、筐体内にカメラが内蔵されていて、筐体内の素材の画像が加工ソフト上に表示されます。表示された素材を見ながら、どの位置でカットや彫刻するのか、ソフト上で指定することができます。難しかった素材とレーザー光の位置合わせが不要になる、画期的な機能が搭載されています。
このように、基本的には、Beamo単体を購入しさえすれば、自宅で木やアクリルの板が、カットできるようになってしまいます。
Etcher Laser Pro
SMART DIYs社のレーザーカッターです。SMART DIYs社は、ホビー向けに半導体レーザーのレーダーカッターや、ちょっと大きな業務向けのCO2レーザーカッターを販売していて、手軽に使えるレーザーカッターを日本で初めて商品化したと言っていい会社だと思います、
2020年11月、30WのパワーのCO2レーザーを搭載した、小型でオールインワン的なレーザーカッター「Etcher Laser Pro」を発売しました。
30Wなので、Beamo同様、5mm程度までの木やアクリルの板のカットができます。
筐体のサイズは、786 × 600 × 325mmと結構大きいですが、加工領域が450 × 300mmと、Beamoの2倍のA3用紙程度と広くなっています。
Etcher Laser Proの素晴らしいところは、集塵機能が搭載されているところです。レーザーカッターは加工時に、木やアクリルを焼き切るため、煙や焦げた臭いが発生します。このため、発生する煙を屋外へダクトと送風機を使って排出するか、10万円くらいする集塵装置を加工機とは別に用意する必要がありました。
その集塵機能が内蔵されているため、部屋の中で使っても煙や臭いはそれほど気にならないということです。(MakerFaireTokyo2020に出展していたので展示員さんに聞きました)
2020.12.29 追加:結局排気ダクトをつけました。
追加終わり
また、使いやすそうな専用のソフトもあり、SVGやDXFのファイルからカットデータが、PNGなどの画像ファイルから彫刻のデータが作れ、加工機も操作することができます。イラストレータのファイルは直接は読み込めませんが、SVGやDXFに変換すればいいですし、ソフトが日本語というところがとてもいいですね。
Beamo同様、筐体内部にカメラが搭載されていて、その画像を見ながら加工位置を決めることができます。
このように、Etcher Laser Proは、集塵機能も搭載していて、本当にこれ単体だけ買えば、カットや彫刻などの加工が自宅で気軽にできてしまう、実用的なCO2レーザー加工機です。
購入を決意
どちらのCO2レーザーカッターも30万円程度と買うには勇気が要る価格ですが、これまでできなかったことが自宅でできるようになるので、意を決して購入することにしました。
Etcher Laser Proに決定
BeamoとEtcher Laser Pro、どちらもCO2レーザーは30Wと同じなので、加工できる素材の厚みや種類は同じになります。また、どちらもカメラが内蔵されていて、位置決めも簡単です。
決め手は何と言っても集塵機の有り無しでした。Beamoの場合、多分私の場合、集塵機を追加購入することになると思います。そうなると、コンパクトでは無くなってしまいます。
Etcher Laser Proを注文
販売は開始しましたが、2020年11月現在は予約注文となっています。12月4日までは、15%オフの税抜き30万で購入できます。私は予約開始の11月4日に注文しました。注文はSMART DIYs Shopの公式サイトから行います。
会員登録をして、Etcher Laser Proをカゴに入れます。
先へ進むと、送料が追加されました。送料4576円もするんですね。どんだけ大きくて重いのでしょうか。本体の価格が高いので、あまり気にならない、おかしな感じに私はなっています。
高い買い物なので、注文確定ボタンを押すまでに勇気が必要で、時間がかかってしまいましたが、新たな可能性のため購入を決めたので、勇気を振り絞ってクリック。無事注文できました。
12月中旬発送の予定だそうです。
かなり悩みましたが、レーザーカッターをとうとう買ってしまいました。届くのが楽しみです。でも、イラストレーターの使い方がわからないんです。
2020.12.17 追加 万が一に備えて消火器を購入しました。
追加終わり
2020.12.27 追加 レーザーカッターが届きました!
追加終わり
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