以前、ブレッドボードに刺さるMAX V 5M160 CPLDのボードを作りました。
完成して、ちょっと使っていて思ったのですが、CPLDはクロックに同期して状態が変化するようにプログラムを作るので、このボードの他にクロック源が必要になったりしていました。
そこで今回は、16MHzのクロック発振器もボードに一緒に載せて、クロックが最初から使える評価ボードにしたいと思います。
さらに、マイクロUSBコネクタから、USB-Cに変更します。マイクロUSBコネクタは、抜き差しするときに基板からコネクタごと剥がれてしまうこともあって、ちょっと強度的に弱いようです。DIPの足がついているUSB-Cにすることで強度が増すのではないかと考えました。また、USB-Cはこれから標準的になってきますからね。
もう一つ、改良点として、幅を2.54mm狭くして、ブレッドボードに刺したときに、左右2ピンずつ空きができるようにしたいと思います。
以上3点、サイズ的に厳しいですが、設計していきたいと思います。
KiCadで設計
回路図
回路は、以前とほとんど変わりません。USBコネクタがUSB-Cに変更になり、16MHzのオシレータを追加しました。
アートワーク
前回よりも幅を2.54mm狭くしたので、かなりキツキツになってしまいました。どうしても部品が入らないので、上下に2.54mm基板を延長して、大きなUSB-Cコネクタと、JTAGコネクタを納めました。
電源の配線を考慮して部品を配置したので、配線はオートルーターで自動配線し、自動配線の結果を修正して仕上げました。
5milの線幅と、両面基板では、この密度が限界に近いです。あとは0603サイズから0402サイズの部品を積極的に利用するくらいでしょうか。
面付け
基板の製造は10cm×10cmまでが安いので、4枚面付けして大体10cm四方にしました。
基板の上部と下部は、Vカットではなくスリット(穴)を設けました。上部にはUSB-Cコネクタの口の部分が当たるため、穴が開いている必要があります。基板の下部は、基板の端の近くまで部品が配置してあるので、Vカットでは基板を分割する際に部品にストレスがかかってしまう恐れがあるので、Vカットではなくスリットにしました。
また、捨て基板の四隅には1mmの穴が空いています。これは、ステンシルを使ってはんだを印刷するときに、基板とステンシルとの位置合わせをするために使います。この穴に画鋲を刺すことで、基板とステンシルを完璧に位置合わせすることができてしまします。
データ的に穴が開いていても、ステンシルの注文時に設定が必要です。下の図のように、各基板製造メーカーのステンシルの注文設定のところで、「Fiducials」を「Etched Through」にする必要があります。
基板の設計は完了
オシレータが載ってさらに細くなり、実験しやすくなった5M160スティック評価ボードの設計が完了しました。
それでは、PCBWayに注文したいと思います。PCBWayの注文の方法は前回の記事を参考にしてください。
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