太陽電池とLEDの原理
太陽電池
太陽電池はn型とp型という、2種類の半導体が貼り合わされて作られています。この2種類の半導体の接合部分に光が差し込むと、半導体の中の電子が移動し電流が発生します。これが太陽電池の発電の原理です。
LED
LEDもp型とn型の半導体が重なった構造をしています。p型半導体とn型半導体の間に電流を流すと、その接合面が発光します。
LEDも発電するのでは??
太陽電池もLEDもn型半導体とp型半導体という、2種類の半導体が積み重なった構造をしています。太陽電池の場合は、その接合部に光が当たることで発電します。LEDも、2種類の半導体の接合部に光が当たれば、発電するのではないでしょうか??
LEDで発電実験
ごく普通の赤色のLEDを用意しました。このLEDに光を当てて、発電した電圧をテスターで測定してみます。
光源には演色性がよく明るいLED照明を利用しました。
結果は
発電はとても弱いので、ものすごく近くまでLED照明を近づけないといけませんが、0.66V程度発電しました!!
LEDでも発電できるんですね。
4個直列
もっと高い電圧が発生するように、4つ直列にしてみました。でも結果は電圧が下がってしまって、0.25V程度になってしました。
もっといっぱい
もっといっぱい直列にしてみます。14個直列にしてみました。しかし結果は、0.27Vと4つ直列の時と同じです。
理由はわかりませんが、直列にすると、1つの時と比べ性能を発揮できないようです。
色によって発電は変わるのか
LEDには色々な色があります。色が違っても構造は同じ、p型半導体と、n型半導体が重なった構造です。
赤のLEDに青の光で発電するか
先ほど発電に使った赤色のLEDに、青いLEDの光を照射してみます。発行側の青いLEDの電流は10mAとしました。発電側のLEDに光っているLEDを近づけます。すると、0.8V程度発電しました。
発電側と、発光側の色が違くても発電するようです。
緑のLEDに緑の光で発電するか
今度は、LEDの色を変えてみます。発電側、発光側どちらも緑色のLEDにしてみます。発光側のLEDの電流は、先ほどと同じ10mAです。
すると30mV程度しか発電しませんでした。先ほどと違って全然発電しません。色によって発電の得意不得意があるようです。
全ての色の組み合わせで発電電圧を比較
赤、黄色、緑、青、白のLEDを用意し、発電側、発光側それぞれ色を変えて、全ての組み合わせでどのくらい発電するか実験してみました。発光側のLEDの電流は全て10mAにしています。
結果が上の表になります。やはり発電側のLEDの色と、発行側の色によって、発電の得意不得意がわかります。順番に見ていきましょう。
発電側のLEDが赤色の場合、全ての色で発電できますが、特に緑や青、白の光が得意です。
発電側のLEDが黄色の場合、赤い光ではほとんど発電しません。黄色も弱いです。
発電側のLEDが緑色、青色の場合、赤、黄色、緑ではほとんど発電しません。
発電側のLEDが白い場合、どの色でもほとんど発電しませんでした。白いLEDは青いLEDに白く光る蛍光体が塗ってあるので、その蛍光体があるせいで光が半導体まで届きにくいのかもしれません。
発光側のLEDが青色であれば、発電側がどの色のLEDでもよく発電できています。
発電側には赤色のLEDがよく、発光側には青色のLEDがいいという傾向がありました。
LEDは発光も発電もできる
LEDは発電もできることがわかりました。色の組み合わせによっては、1Vから2Vくらいの電圧を発生させることができました。
ただ、直列接続するとなぜか電圧が下がってしまうという現象があることがわかりました。そのためLEDを光らせたりマイコンを動かすような電圧を発電することはできなそうです。
さて、LEDは発光も発電もできるということがわかったので、この性質を利用して遊んでみたいと思います。
2020.8.29 追加 つづきはこちら👇👇
追加終わり
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