2018年に購入した、安くて性能の良い3DプリンターANYCUBIC I3 MEGAですが、最近スイッチをONしても電源が入らず、起動しなくなってしまいました。
この起動しない問題に、対処する方法をご紹介します。
対処法1 温める
どうも寒いと起動できないようなので、ヒートガンやドライヤーでANYCUBIC I3 MEGAを温めます。
特にヒートベッドと、左横の電源ユニットを集中的に温めます。
ヒートガンを使う場合には、熱風が高熱すぎるので、プラスチックなどの樹脂が溶けないよう、注意してください。
5分程度、あちこちを温めると、
無事起動しました。
でも、毎回この作業をするのは面倒です。
対処法2 電源ユニットの交換
問題の根本は電源の劣化だと思われます。そこで、電源ユニットを交換します。ANYCUBIC I3 MEGA用の電源ユニットはAmazonで購入できます。
交換作業には、2.5mmの六角レンチと、プラスのドライバーが必要です。
交換前に、電源電圧のスイッチを100V用に変更しておきましょう。
交換方法
底にある棒についている2カ所のネジを、六角レンチで外します。
底板の、上下左右と四隅にあるネジ8カ所を外します。
底板を外すと、左側に電源ユニットが見えます。
電源ユニットに接続されている配線を取り外します。
次に電源ユニットを取り外します。
上面のこの4カ所のネジを外します。この4つのネジは、これまで外したネジよりも長いので、元に戻すときに長さを間違えないように、気をつけてください。
電源ユニットが外れました。
新しい電源を取り付ける
先ほどと逆の手順で、電源ユニットを取り付けていきます。
電源ユニットに配線を写真のように接続します。色を間違えないように気をつけてください。ネジは緩まないようしっかりと締めます。
底板を取り付けて、横棒も取り付ければ、ユニット交換の完了です。
電源を入れる
電源スイッチをONすると、ANYCUBIC I3 MEGAが一発で起動するようになりました。ユニット交換が一番おすすめです。
新旧電源ユニットの違い
せっかくですので、ANYCUBIC I3 MEGAの新旧の電源ユニットでの違いを見てみます。
古い電源ユニット
こちらが、ANYCUBIC I3 MEGAに元々内蔵されていた電源ユニットです。
型番はS-300-12。出力は12V、25A。300Wの電源ユニットです。2018年製です。
中の基板はこうなっています。
フューズが2段になっています。出荷前にヒューズが切れて、追加したのでしょうか。
電源ICはTIのTL494CNを使っています。
新しい電源ユニット
こちらが新しく購入した電源ユニットです。
型番はAD-S120250AAです。電源ではなくLEDドライバーと書いてあります。出力は古いものと同じく、12V、25Aです。
中の基板はこうなっています。古い物と、構成している部品はそれほど変化はありません。電源IC周りのコンデンサが、フィルムコンデンサに変更されています。ちょっと良くなっているのかな。
電源ICは謎の7500BDです。フェアチャイルドのKA7500Bのコピー品のようです。
電源交換で復活しました
電源が入らなかったANYCUBIC I3 MEGAですが、電源ユニットを交換することで、無事普通に電源が入り、起動するようになりました。
それほど費用をかけずに修理できるので、おすすめです。
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