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全てのピンが引き出されたMAX10FPGAボードを少しだけ作りました

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MAX10FPGAボード

在庫が無くなってしまったので、10M02を搭載したMAX10FPGAボードを少しだけ作りました。このFPGAボードは、全てのピンがピンヘッダに引き出されているので、全てのピンを実験に利用することができます。また、50MHzの発振器を搭載していて、MAX10に内蔵しているPLLで好きな周波数のクロックを生成することができます。

さらに、全て表面実装部品を使っているので、裏にピンが出っ張っていないので、机の上に置いても、ショートすることなく安心して実験することができるのも特徴です。

PCBWayで作ってもらった基板とステンシル

基板とステンシルはPCBWayで作ってもらいました。PCBWayには、もう何度も注文していて、私としてはとても信頼している基板屋さんです。

それでは実装してきましょう。

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はんだの印刷

ターゲットとなる基板の周辺を、同じ厚みの不要な基板で囲んで、基板を固定します。

ステンシルを載せて、基板とステンシルに開けておいた穴に画鋲を差し込みます。基板とステンシルの四隅に1mmの穴を開けておくことで、画鋲で基板とステンシルの位置決めが簡単にできます。

ステンシルを注文する際に、「既存の基準点」を「レーザーが通る」に設定します。また、このままですと190mmx290mmという大きなステンシルが届くことになるので、私は「その他特殊加工」の欄に「15cmx15cmにカットしてください」と記入し、程よいサイズにカットしてもらっています。

はんだペーストには、138度で溶ける低融点鉛フリーハンダペーストのCHIPQUIKのTS391LT50を使っています。先日少し硬くなったので、ジェル状のフラックスを入れて柔らかくした物です。

融点が低いので、オーブンでも簡単にリフローができいます。

2x50g針型はんだペーストシリンジ鉛フリー低温SMT溶接作業用の138度融点
Known

はんだペーストをプラスチックカード(今回はマルツパーツ館の会員カード)で印刷していきます。はんだペーストにジェル状のフラックスを追加してあるので、とても伸びが良く滑らかに印刷できました。

0.5mmピッチのFPGAのパッドです。周辺にあるコンデンサは1005Mサイズです。細かいですが、とても綺麗に位置ズレもなく印刷できています。

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部品の実装

MAX10FPGAの実装

部品の実装には電動バキュームピック HAKKO394を使っています。

スイッチを押すと掃除機のように部品を吸い付けてくれます。大きな部品から小さな部品まで、ノズルを変更することで対応できます。

特に向きがある部品の場合、テープからピックアップすることで、常に同じ向きにピックアップできるので、実装がとても捗ります。

ノズルを変えることで1005Mの部品もキャッチできます。

狭く並んでいる1005Mの部品も、正確に配置することができます。ピンセットだとちょっと難しい場面ですが、電動バキュームピックでは簡単に、実装ができてしまいます。

どんどん実装してきます。

あっという間に、4枚分の実装が完了しました。

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リフロー

リフロー中

熱風で庫内を均一に加熱できる、コンベクションオーブン テスコムTSF601でリフローします。

K型熱電対温度計のセンサーを内部に取り付けておき、温度計で庫内の温度をモニターしながら、はんだペーストの温度プロファイルに沿って温度を調節していきます。このオーブンは加熱の途中でも温度を変更できるので、リフロー向きです。

約7分でリフローが完了です。

扇風機で冷却します。

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チェック

目視チェック

Eakinsのデジタル顕微鏡でブリッジがないか、おかしい実装が無いかを確認します。


HDMI USB 37MP 1080P TF Video Recorder Microscope Camera + MINI Stand + Zoom 130x C Mount Lens For Lab PCB IC BGA Repair

このデジタル顕微鏡はAliexpressで購入しました。結構本格的な作りになっていて、インタフェースもUSBとHDMI出力があり、USBはドライバ無しでMacとつがります。とても便利ですよ。

0.5mmピッチの大量のピンがありますが、とても綺麗にはんだ付けできています。

動作チェック

JTAGでパソコンとFPGAとを接続し、FPGAが認識できるかチェックしてみます。

正常に、FPGAがパソコンから認識できました。それでは、テストプログラムを書き込んでみます。

正常に書き込まれました。

FPGA動作チェック

LEDが点滅して、プログラムが正常に動作していることがわかります。

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FPGAボード完成

MAX10FPGAボード

4枚だけですが、MAX10FPGAボードの製造完了です。

ここで紹介した10M02 MAX10FPGAボードはこちらで販売しています。