NixeDCDC
NixeDCDCは、USBなどの5V電源からニキシー管の点灯に必要な高電圧に昇圧する、小型で便利なDCDCコンバータモジュールです。
在庫が減ってきたので、ちょっとだけ追加で作ってみました。
はんだペーストの印刷
まずは、ターゲットとなる基板の周辺に、同じ厚みの不要な基板を配置します。
その上にステンシルを載せて、基板とステンシルの位置決めをし、ステンシルが動かないようにマスキングテープを貼って固定します。
この時、マスキングテープを上と左右の3つの辺に貼り付けて固定すると、はんだペーストを印刷している時にステンシルがずれず、綺麗に印刷できます。
不要なクレジットカードや会員カードをスキージ代わりにして、はんだペーストを印刷していきます。
はんだペーストにはCHIPQUIKの低温で溶ける低融点はんだペーストを使っています。
融点の温度が138度と低くピークでも165度でいいので、リフローがしやすいです。
きれいにはんだペーストが印刷できました。
部品の実装
部品を基板に載せていきます。私はピンセットではなく電動バキュームピック HAKKO 394を使っています。
本体のボタンを押すと、内蔵の空気ポンプで部品を吸い付けてくれます。ボタンを離すとポンプが止まり部品が離れます。ピンセットのように部品の両サイドから挟まないので、部品が密集していても部品を実装することができます。
ノズルを交換することで、
小さな部品から
大きな部品まで、簡単に吸着して実装することができます。
小さい部品の場合には、別売されているノズルが必要になりますが、
私はノズルが短く位置決めがしやすいタイプを使っています。こちらのタイプはkohacraftのshopで販売しています。0603以上用はノズルの内径が純正品よりも少し太いので、純正品よりも吸着力が強く使い易いですよ。
電動バキュームピック HAKKO 394のおかげで、ピンセットよりは断然速く実装できました。部品を沢山載せる方には絶対オススメの工具です。
リフロー
リフローするオーブンには、ヒーターと熱風で加熱できるテスコム コンベクションオーブン TSF601を使っています。
このコンベクションオーブンは、加熱中でも設定温度を変更できるので、はんだペーストの温度プロファイルに沿って温度を調節することができます。他社のだと途中で温度が変えられなかったりします。
庫内の温度は、K型熱電対の温度計でモニターし、この温度を見ながら温度を調節していきます。
6分程度でリフローが完了。
綺麗にリフローできました。
動作チェック
専用の治具を使って、5Vから正常に昇圧してくれるかチェックします。
治具に使っているテストピンには、P75-E2というものを使っています。
テストピンの中にバネが内蔵されていて、先端が少し伸び縮みるので、治具が多少傾いてもきちんと接触してくれます。
このピンにR75-3Wというソケットを差し込んで、基板に固定して使っています。こちらはAmazonでは取り扱いはなくAliexpressで買うことができます。
100pcs Test Probe Pogo Pin R75-3W Cusp Spear Gold Plated For Test Tools
完成
全てのモジュールが動作チェックをパスし、ニキシー管用昇圧電源モジュール「NixeDCDC」の追加製造完了です。
コメント
コメント失礼します.
もしよろしければ,5V,+HV,GND 間のピンの間隔がわかる図面をお教えして頂けたいのですが,よろしくお願いします.
山下様コメントありがとうございます。
5V-GND間が10.6mm(2.54*4)、HV-GND間が12.7mm(2.54*5)、入力-出力間が22.86mm(2.54*9)となっており、ユニバーサル基板に刺さるピンピッチとなっております。