DPS605Uは、最大60V5A出力できる定電流機能付きの安定化電源です。
電圧電流が4桁表示で、電圧計が10mV単位、電流計が1mV単位で表示されるところが、他の3桁表示の中華製電源より優れているところです。定電流機能付きなので、LEDを光らせるときも抵抗無しで点灯テストでき、便利そうなので購入してみました。
開封
私はAliexpressで購入したので、テープグルグル巻きで到着しました。
テープを剥がすと箱が現れました。
付属品は、コンセントのケーブル、電源ケーブル、説明書です。
説明書にある仕様書です。Input Voltageが115V±10%なので、日本の100Vでは能力を100%発揮できないかもしれませんが、60Vで5Aも使うことはないので、まあいいかなと思っています。
この電源は230Vと115Vをスイッチで切り替える仕組みなため、背面のスイッチが115Vになっていることを確認しておきます。
この電源には、電圧のつまみが2個、電流のつまみが2個あります。片方(COARSE)が粗い調節で、もう片方(FINE)が詳細な調節用です。COARSEのつまみでだいたいの値を設定し、FINEで微調整することで、細かな電圧電流調整ができるようになっています。
電圧計の精度
電源に表示される電圧が、テスターの表示と同じかそうか調べました。テスターは安い物なので、どこまで正しいかわからないですが、やってみます。
5Vの時は4.96Vでした。
12Vでは11.89V。
最大の60Vでは60.8V。
だいたい1%程度の誤差のようです。テスターが間違っている可能性もあります。
電流計の精度
1A時はテスターも1A。
1.5Aの時はテスターも1.5A。
300Wの白熱電球の負荷としては出力最大の1.695Aでは、テスターは1.71A。
電流計はほぼテスターと同じ値でした。
ノイズ
次に負荷をかけたときの電源電圧に乗るノイズを見てみます。
1A負荷の時は、20mV程度のリップルが見えます。細かいノイズは100mVppくらいあります。
1.5A負荷の時はリップルが100mV程度になりした。
2Aでも100mV程度。
細かいノイズを拡大してみると、大きいところでは±200mV程度あります。
2.5Aではリップルが200mV程度に。
200Wと300Wの白熱電球接続時の出力最大の61V、2.8Aでは、リップルノイズが3.6Vになってしまいました。どうも2.7Aくらいを境にリップルノイズが極端に大きくなる傾向があります。電源からもキーという小さな音がします。
115Vで動作する電源を100Vで動作させているので、出力170Wくらいが、この電源の限界なのかもしれません。
定電流機能
定電流の設定は最小が数10mAで、それ以下に設定しようとすると電圧が出なくなってしまいました。そのため普通のLEDなど5mA程度でドライブしたいというニーズには応えられません。パワーLEDなどの50mA程度以上であれば定電流の機能で対応できます。
出力スイッチが無い
日本で売られている安定化電源は、たいてい電気を出力するかどうかのスイッチがついています。そのため、出力スイッチをOFFにして安定化電源の電圧を設定し、電源を回路につないでから出力スイッチをONするということが、普通はできるのですが、この電源ではそれができません。
そこで、電源スイッチを、出力のON,OFFのためのスイッチにしてしまう改造をします。
ネジを外すと、簡単に中が見れます。
右下につながっている青と茶色の線がコンセントから来ている線です。これをスイッチから取り外し、青と茶色を接続してしまいます。
基板の上部から正面パネルのターミナルにつながっている赤い線が、出力の+極の電線です。この線を途中でカットし、先ほど配線を取り外したスイッチに接続します。
以上で、出力スイッチ化の改造は完了です。電源自体の電源スイッチがなくなってしまったので、コンセントに刺すと電源がONするようになってしまいましたが、まぁよしとします。
電圧を設定し、これまで電源スイッチだったボタンを押すと、
電気が出力されるようになりました。
これで、便利に電源を使うことができます。
電源が新しくなりました
これまでは、おじいちゃんが若い頃に使っていた自作の電源を修理して使っていましたが、これからは、新しい電源を使っていこうと思います。
2021.4.28 追加 リップルノイズが超軽減しました!
追加終わり
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