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VFD表示管IV-6とMM5316Nにクロック源を追加して時計になりました

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今回は前回の回路にクロック源を追加して、VFDの時計にしたいと思います。

前回の記事はこちらです。

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50Hzのクロック

MM5316Nのクロック源は、コンセントの交流信号を利用しています。そのため、50Hzか60Hzの周波数のクロックが必要です。

また、クロック入力電圧は、VSSと同じ25Vにしないといけません。

回路

50Hzクロック回路

1.638400MHzのクロックを使用し、その周波数を15分周することで50Hzを得ます。回路は3.3Vで動作し、74HC4040の出力も3.3Vなので、トランジスタを使って25Vにレベル変換しています。トランジスタはNPNトランジスタであれば、なんでもOKです。私はチップトランジスタのS8050を使いました。

はんだ付け

こちらが、1.638400MHzのオシレータです。

こちらが74HC4040の分周器ICです。表面実装部品でピッチが狭いので、必要なピン以外はリードを上面に曲げて、必要なピンのみ基板に接触するようにしました。

回路図の通りに、基板に配線していきます。オシロスコープで無事に50Hzが出ることを確認できました。

ブレッドボードに追加

クロックモジュールをブレッドボードに追加しましt。クロックが供給されて、時計がカウントアップするようになりました!!

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ヒーターを交流駆動にする

ヒーターを直流で駆動する時の問題

IV-6のヒーターは1本あたり1Vの電圧勾配を持っています。4本直列接続すると、ヒーターがGNDにつながった最下位のVFDと、ヒーターが電源につながっている最上位のVFDとでは、4Vの電圧差が発生してしまいます。ヒーターの電圧が上昇すると、ヒーターとグリッド間の電圧差が低下してしまいます。ヒーターとグリッド間の電圧差が低下すると、表示が暗くなってしまいます。

このため、最下位のIV-6と最上位のIV-6で、輝度差が発生してしまいます。これを軽減するために、ヒーターを交流で駆動し、明るいと暗いを交互に表示することで、平均すると明るさが同等に見えるようにします。

Hブリッジで電圧を反転させる

Hブリッジは、電気の流れを順方向と逆方向に切り替えられる回路で、モーターを正転・逆転させるために使われます。この回路をヒーターに適応して、ヒーターの電流を順方向と逆方向に切り替え、交流駆動を実現したいと思います。

上の表はHブリッジICの真理値表です。IN1とIN2のピンをそれぞれH,LかL,Hにすることで、電流を順方向と逆方向に切り替えることができます。

このため、先ほど作った50Hzの信号と、その反転した信号をHブリッジのIN1とIN2に入力すれば、交流を発生させることができます。また、50Hzの信号は3.3Vなのですが、HブリッジICは5Vで駆動するため、入力信号を3.3Vの信号から5Vへとレベル変換する必要があります。

回路

トランジスタを使った反転回路で、レベル変換も同時に行います。これを2段使って、反転と非反転信号を作り、HブリッジICに入力します。HブリッジICにはFM116Bを利用しました。L9110でも機能は同じなので、L9110の方が入手はしやすいかもしれません。

はんだ付け

先ほど作った50Hzクロックモジュールの左側に、交流駆動回路をはんだ付けしました。

ブレッドボードに追加

ヒーターを交流駆動するようになったので、全ての桁が、同じ輝度で表示されるようになりました。

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DCDCコンバータを25V専用に改造

DCDCコンバータモジュールは、ボリュームで電圧を可変できるタイプです。25V固定になるように、多回転ボリュームを取り外し、抵抗に交換します。

このDCDCコンバータモジュールには、MT3608というICが使われています。フォードバック抵抗のR2には元々200Ωの抵抗がついていました。そこで、出力電圧が25Vになるように、R1を計算したところ8.2kΩになりました。

そこで、取り外したボリュームのところに、8.2kΩの抵抗を取り付け、25V専用のDCDCコンバータモジュールにしました。

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時計の完成!

IV-6とMM5316Nを使った時計が完成しました!

VFDの光もニキシー管のように、何か魅了されるものがあります。とてもきれいです。

次回は、ニキシー管時計のように目覚まし時計に組み込んでみたいと思います。

つづきはこちら

IV-6蛍光表示管時計のキットができました!詳しくはこちら👇👇