燃えプロシンセサイザーは、ファミコンゲーム「燃えろプロ野球」の音声を生で聞くことができる装置です。
こんな感じに「燃えプロ」の音声で遊ぶことができます。
燃えプロシンセサイザーの製作過程については、こちらの記事をご覧ください。
燃えろプロ野球以外にも、燃えろプロ野球88、燃えろプロテニスの音声合成ICも再生できます。キットと一緒にこれら音声合成ICも販売しているので、よろしければ一緒にどうぞ。
ハードオフでカセットを購入
在庫が減ってきたので、キットを補充するとともに、音声合成ICも補充します。そこで、ハードオフへ行ってきました。このキットを作った2019年当時は、ジャンクカセットのところにたくさん売っていました。しかし温暖化の影響があるのかもしれませんが、最近はめっきり見なくなりました。
近隣のハードオフとホビーオフを何軒かめぐり、ジャンクの箱の中から2個、ジャンクじゃない棚の所から4個だけ発見できました。もしかすると今回の収穫によって、近隣に生えている「燃えプロ」は絶滅してしまったかもしれません。
殻割
音声合成ICを取り外すために、まずはカセットを殻割します。ファミコンカセットの分解方法は、こちらの記事を参考にすると、すんなり分解できます。
カセットの中から、音声合成ICの載った基板を取り出すことができました。
音声合成ICの取り外し
基板の端っこ。四角くて青い部品の右にあるのが、音声合成ICです。このICを引き抜きます。
ただ、カセットの基板は両面基板になっていて、ICを簡単には取り外すことができません。はんだ吸い取り線ではんだを除去しても、穴の中に入ったはんだを完全には除去できないためです。
そこで、ヒートガンを使って、全てのピンを一気に加熱し、はんだを同時に溶かします。
こうすることで、無事に音声合成ICを引き抜くことができました。
全ての基板から、音声合成ICを取り外すことができました。
クリーニング
ICのリードには、はんだが大量に残ってしまっています。そこで、リードについたはんだを除去してきれいにします。
まずは、はんだ吸い取り線で余分なはんだを取り除きます。
はんだ吸い取り線ではんだを吸い取ると、茶色いフラックスが残ってしまうことがあります。そのフラックスをフラックスクリーナーで除去します。
きれいなリードになりました。
動作テスト
この音声合成ICは熱には結構強いようで、ここまでの一連の作業によって、これまで不良になったことはありません。しかし万が一に備え、全ての音声が再生できるか、燃えプロシンセサイザーで実際に再生テストを行います。
6個全て正常に音声を再生できました。
こうして、燃えプロ音声合成ICが収穫され、在庫の補充がされました。
地球温暖化と乱獲により近隣の「燃えプロ」カセットが絶滅してしまった可能性があります。今後、音声合成ICの補充がないかもしれません。購入はお早めに。
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