VFD蛍光表示管のIV-6がロシアから、時計ICのMM5316Nが中国から届きました。部品が全て揃ったので、目覚まし時計風VFD IV-6時計キットを作りたいと思います。
メイン基板の作成
基板はPCBWayから届いているので、この基板に表面実装部品を実装していきます。
はんだペーストの印刷
ダンボールに基板を置きます。
その上にステンシルを置き、四角の穴に画鋲を刺して、基板とステンシルの位置決めをします。
画鋲を使った、とても便利な位置決め方法については、こちらをご覧ください。
はんだペーストを載せます。私は低融点の鉛フリーはんだペーストを使っています。溶けるのが速く、オーブンでのリフローが簡単にできます。
使わなくなったクレジットカードなどで、はんだを印刷していきます。ここではココスの会員カードを使っています。
位置もぴったり。綺麗にはんだペーストが印刷できました。
全ての基板に、はんだペーストが印刷できました。
部品の実装
私はピンセットではなく、電動バキュームピック HAKKO 394で部品を実装しています。
掃除機のように部品の上面を空気で吸いつけて、部品を運びます。スイッチを離すと部品が離れます。ピンセットよりも精度良く位置決めができ、部品が密集していても実装が可能です。
一度使うと、絶対にピンセットには戻れないくらいの便利さです。
ノズルにはこれを使っています。
1005MサイズからSOT部品まで、小さい部品ならほぼ全て吸着することができます。純正よりもノズルが短いので、位置決めがしやすいです。しかも安い。
部品はテープから直接吸い付けます。
テープに入っている部品は、必ず一定の方向を向いています。そのため、ダイオードやICなどの極性のある部品の場合、テープから吸着することで、必ず同じ方向を向いて部品が吸着されます。これがとても便利で、実装が超絶捗ります。
吸盤タイプのノズルにすると、ICなど面積の大きな部品も吸着することができます。
電動バキュームピックのおかげで、実装が高速に完了します。
リフロー
熱風で加熱するコンベクションオーブンでリフローします。
私はテスコム TSF601を使っています。加熱の途中でも温度を変更できるので、はんだペーストの温度プロファイルに合わせて温度を調節できます。
オーブンの中にはK型熱電対温度計を入れておいて、温度をモニターしています。
1回目のリフローは、設定温度と庫内の温度が同じような値になるのですが、2回目以降は庫内に熱が残っているためか、設定温度よりも庫内の温度が低めになりがちです。温度計があれば、目的の温度になるように、設定温度を高めにして温度プロファイルに合わせた温度に調節が可能です。
8分程度でリフローが完了です。扇風機で粗熱を取ります。
基板のリフローが完了しました。
まだ熱い基板の下に敷いているマットには、Shigezoneで買った帯電防止耐熱マットを使っています。
このマットは、買って本当によかったです。はんだ付けで机を焦がすことがありません。また、広く使えるので、サイズは中じゃなくて大を買って大正解でした。もしスペースが許すのであれば、大をお勧めします。今はコロナのため店舗は休業していますが、通販で購入することができます。
動作チェック
DCDCコンバータが動作しているか、クロックは発振しているか、オシロスコープで波形を確認します。全て正常に出ていることを確認しました。
メイン基板が完成しました。
キットの完成!
あとは必要な電子部品集めてセットにすれば、目覚まし時計風VFD時計キットの完成です。
部品の入手性があまり良くないため、在庫かぎりかもしれないので、作ってみたい方はお早めに。
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