「はかり式」郵便受けを作った時に作った回路が、安定して動作しているので、ESP32-DevKit-Cのように単体として機能するようモジュール化しようと思います。
はかり式郵便受けについて詳しくはこちらをご覧ください。
ブロック図
電源入力
電源入力は、USBとVINピンの2カ所から供給可能にします。2カ所から供給するので、同時に接続されても逆流などの問題が起きないように、ダイオードで電源のORを行います。
ダイオードを通ると電圧がダイオードの順方向電圧VF分だけ低下してしまいます。電圧の低い電池を使うことを考えると、VFが極力無い方が望ましいです。そこで、VIN側のダイオードは理想ダイオードとします。
この部分について詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
具体的には、LM66100という電源用の理想ダイオードを利用することにしました。
書き込み回路
ESP32へのプログラムの書き込みは、ESP32-DevKit-Cと同じく、NodeMCU方式とします。USBシリアル変換には安価なCH340Cを使います。
以前、もっと小型のCH340Kを試しましたが、当時はうまく動作しませんでした。詳しくはこちらをご覧ください。
CH340Cでは問題なく書き込めて、しかも省電力であったので、CH340Cを採用します。CH340の省電力性能の評価に関する記事はこちらです。
DCDCコンバータ
DCDCコンバータには、1.8Vから5.5Vまので電圧を3.3Vに変換してくれる昇降圧のDCDCコンバータICを使います。1.8Vから動作はしますが、ESP32が無線LANに接続する際に大きな電流を消費し、電圧降下が発生してしまうので、最低電圧は2.8V程度までとなってしまいます。
このコンバータを使った詳しい記事はこちらをご覧ください。
ESP32
ESP32には最新のESP32-WROOM-32Eを使おうかなと思っています。
回路図
というわけで、これらの部品を使ってKiCadで回路図を書きました。ESP32-DevKit-CのUSBコネクタはマイクロUSBですが、今回のモジュールはUSB-Cにしたいと思います。
アートワーク
電源とUSBの信号線の配線を手動で行った後は、配線をオートルーターにお任せしてしまいました。それをちょっと手直ししてアートワーク完了です。
こんな感じになる予定です。
今回は、ピンヘッダだけでなく、このモジュールを基板に実装できるように、端面スルーホールにしたいと思います。
端面スルーホールはESP32の側面のような構造です。
側面もメッキがしてあることで、モジュールを基板に実装することが可能になります。
KiCadで端面スルーホールを実現するためには、ビアを真っ二つにするように、エッジカットのラインを設定します。
3Dレンダリングでは、基板端のビアが全て描かれていますが、このビアが半分にカットされて、基板の端面がメッキされたスルーホールが出現します。
さらに発注する時にも、指定が必要ですので、それは次回の発注の時にご説明します。
モジュールの設計が完了しました
さて、電池2,3本で動作するESP32-DevKit-Cモジュールの基板設計が完了しました。
次回はいつも利用しているPCBWayに、基板を発注したいと思います。
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