3Dプリンターに使われているPLAフィラメントは、空気中の湿度を吸い劣化してしまいます。
劣化したフィラメントで印刷をすると、糸引きが発生したり、表面が凸凹したり、層の接着力が低下してしまいます。
そのため、現在は使わないフィラメントは除湿シートと一緒にタッパーに保存してあります。どちらもダイソーで購入が可能です。
しかし、現在タッパーが1個足りなくて、前回印刷に使ったフィラメントが出しっぱなしになっています。
3Dプリンターの右にフィラメントが繋がっています
使っていない時も常に空気に触れて、最近ヒートベットとの接着が悪くなってきました。
PLAの劣化を復活させるいい方法がないかどうか調べてみると、オーブンで3Dプリンターを乾燥させているということが書いてあるサイトを発見しました。
これならできます。
オーブンの設定
以前購入した、テスコムの低温コンベクションオーブンTSF601を使用します。
先程のサイトによるとPLAフィラメントの場合は、設定温度は40 ~ 45°Cで、4 ~ 6時間運転させるそうです。
このオーブンには低温(35 ~ 90°Cで調節可能)で乾燥させる機能が搭載されているので、45度に設定すれば、PLAフィラメントを乾燥させることができそうです。
早速試してみましょう。
乾燥
実験として残りが少ない白色PLAで試してみます。
まずフィラメントをオーブンに入れます。
モードを低温ファンにして、温度を45°C、タイマーを4時間にして運転を開始します。
オーブンにフィラメントがぴったり入りました。
温度計で内部の温度を測ってみると46.9°Cでした。少し温度が高いですが問題なさそうです。
4時間経過して取り出してみましたが、溶けてしまったりという問題はなさそうでした。
本番としてずっとタッパーの外に出していた、透明PLAフィラメントを乾燥させてみます。
時間に余裕があったのでタイマーを5時間に設定しました。
5時間後、オーブンから取り出しました。
全体的に暖かくなっています。フィラメントを確認しても溶けている様子はありません。
湿気を吸う前にタッパーに保存しておきます。
あとで印刷して、効果を確認したいと思います。
基板のリフローに使っていたオーブンが、3Dプリンタのフィラメントの乾燥にも使えて一石二鳥でとても嬉いです。なかなかいい買い物をしました。
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