ネオン管で遊ぶのが楽しくなってきました。これまではニキシー管用の高電圧DCDCであるNixieDCDCを使って遊んできたのですが、ネオン管用の80Vくらいの電源が欲しくなってきました。

そこで、これまで実験で度々登場していた、ニキシーDCDCよりはちょっと大きく電流も多く取れるトランスと、
スイッチング周波数がこれまでよりも低く、上記のトランスにマッチしているDCDC用のICを使って、ネオン管用の電源を作ることにしました。
KiCadでデザイン
基板の設計
KiCadを使って、基板を設計していきます。これまでよりも大型の部品を使ったので、NixieDCDCよりは大きくなってしまいましたが、35.5mm x 16.5mmのサイズに収まりました。
電圧の調整ができるように多回転ボリュームをつけることにしました。電圧を80Vから200Vまで変更することができます。
このため、ネオン管だけでなくニキシー管の電源としても使えます。
電源ピンは、端面スルーホールにします。
端面スルーホールとは、上の写真のように、スルーホールが剥き出しになっていて、側面ではんだ付けができる構造です。こうすることで、この基板を別の基板に表面実装することができます。
面付け
基板屋さんに基板を注文するときは、10cmx10cmまでの大きさであれば最低料金で製造してくれます。このため、複数の基板をコピー(面付け)して、1枚の基板にしておきます。ただ、面付けは別料金がかかります。それでも1個1個作ってもらうよりははるかに安上がりです。
JLCPCBへ発注
キャンペーン中
JLCPCBは、中国の基板屋さんの中でも、安価に速く製造してくれる会社です。今回はこの基板屋さんに注文してみます。
現在、JLCPCBでは新規のユーザーの場合、$23分のクーポンがもらえるキャンペーンをやっています。
$5のクーポンが2枚、$6、$7のクーポンがそれぞれ1枚もらえます。一番安価な10cmx10xmの基板は$5で製造してくれるので、4回分無料で作れてしまいます。基板設計で最初の頃は設計にミスがあったりして作り直しが必要なこともあるので、4回無料で試せるのはとても心強いですね。送料は別途かかります。
上記のバナーか下のページからクーポンがもらえます。
基板の登録
ユーザー登録してクーポンを取得したら、「購入」またはトップ画面の「QUOTE NOW」をクリックします。
「Add gerber file」をクリックして、ガーバーデータをアップロードします。
アップロードすると、基板のイメージが表示されます。これがとてもわかりやすいです。これから設定するパラメータによって基板の色も変わるんです。
基板のパラメータの設定をしていきます。今回は2x5の面付け基板なので、「Delivery Format」を「Panel by Customer」にして、面付けの情報を指定しておきます。
基板の色は黒にしました。また、パッドのメッキを金メッキ仕上げにしてみました。安くしたい場合には、特に変更せず「HASL」でいいと思います。
今回の基板は端面スルーホールなので、「Castellated Holes」を「Yes」にします。「Edges」は面付けした状態で端面数が4つあるので4にしましたが、ここの数は、面付けする前の基板にて端面スルーホールにしたい側面の数(下の画像のように数える)を指定するそうです。なので、2が正解でした。
ステンシルの設定
今回の基板は、表面実装部品を使うので、ステンシルも作ってもらいます。ステンシルは元々のサイズは38cmx28cmと基板に対してとても大きなサイズとなっています。そのため、程よいサイズにカットしてもらいます。「Customized size」を「Yes」にして15cmx15cmにしました。
また、基板の表面にしか部品を実装しないので「Stencil Side」を「Top」に変更します。
また、基板とステンシルとの位置合わせに画鋲を使うので、そのための穴を開けてもらえるように、「Fiducials」を「Etched Through」にしておきます。
この画鋲で位置合わせするためのデータの作り方は、こちらを参考にしてください。
これで、パラメータの設定が終わったので、「SAVE TO CART」をクリックしてカートに入れます。
支払い
カートの中の「Secure Checkout」をクリックし支払いに進みます。
発送先の住所を選択し「Continue」をクリックします。
発送方法を選択します。運送会社によって配達日数と料金が変わるので、お好みで選んでください。
支払いの後に基板のチェックをしてもらうか、支払う前にチェックしてもらうか選択できます。基板のチェックに時間がかかるため、急いているときは「Pay Directly」を選択し、先にチェックしてもらいたい時には「Review Before Payment」を選択します。自分の設定したパラメータに自信がない場合には、後者の方がいいかもしれません。
クレジットカードやPayPalで支払いができます。クーポンがある場合には、選択し適用されているか確認してください。
以上で「Pay」をクリックすると支払いが行われ、発注が完了します。
基板のチェックが行われ、問題がなければ自動的に製造に入ります。
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