レーザーカッターでゴムを加工すると悪臭が激しいので、レーザーカッター用の素材を使用します。今回はタイヨートマー社のポリエチレンフォームラバーとエコラバーの加工パラメータを見つけて、ハンコを作り2種類を比較してみたいと思います。
データ
お試しのデータはこれです。「あ」のハンコを作ります。直径9.5mmの円の中に「あ」の文字を入れました。円の縁の幅は0.3mmです。10mm四方の正方形にカットします。
ポリエチレンフォームラバー
白い固めのポリウレタンのような柔らかい素材です。2.8mmの物を楽天で購入しました。
30WのCO2レーザー加工機 EtcherLaserProで彫刻のパラメータを見つけていきます。速度が結構速くてもサクサク加工できる感じです。煙は出ません。匂いもありません。いい素材ですね。
彫刻
ハッチングは細かいほど鮮明に彫刻されます。一番左は0.2mmピッチ。一番右は0.05mmピッチ、速度は20000mm/minです。
歯ブラシで加工時に出た粒子を払うと、綺麗な加工面が現れます。
カット
800mm/minでカットできました。
加工パラーメータ
ポリエチレンフォームラバーの加工パラメータは
・パワー:100%
・スピード:20000 mm/min
・ハッチング:0.05mm
・パワー:100%
・スピード:800 mm/min
となりました。
エコラバー
エコラバーは、まさにゴムのような素材です。2.8mmの物を楽天で購入しました。
彫刻
先ほどと同じくハッチングは0.05mmで行いました。スピードは10000 mm/minでいい感じです。
煙が木材ほどではないですが少し出ます。臭いは、ゴムっぽい臭いが少しだけしまいた。
カット
カットは400 mm/minで切れました。
加工パラメータ
エコラバーの加工パラメータは
・パワー:100%
・スピード:10000 mm/min
・ハッチング:0.05mm
・パワー:100%
・スピード:400 mm/min
となりました。スピードがポリエチレンフォームラバーの半分なので、加工には2倍の時間がかかるということですね。
ハンコを作る
木材に取り付け
左がポリエチレンフォームラバー、右がエコラバーです。
加工した素材を、カットした角材に両面テープで貼り付けます。両面テープには超強力な3Mの粗面資材用の両面テープを使いました。
のこぎりでカットした面にもぴったりくっつきました。
捺印してみる
まずはポリエチレンフォームラバーから、試してみましょう。
インクをつけます。
どうでしょうか。
素材が柔らかいので、力を入れると凸の部分が潰れている感覚があります。優しく押した方がいいのかもしれません。
「あ」の周囲の円が真円になっていませんね。円とカットのラインが近すぎて、円が溶けてしまったようです。凸の部分からカットのラインは1mm以上離した方が良さそうです。
でも「あ」のハンコができました。結構嬉しいです。
次にエコラバーを試してみましょう。
どうでしょうか。
ポリエチレンフォームラバーと違って、まさにゴム印を押している感覚です。力加減が適当でも綺麗に押せそうな気がします。先程のポリエチレンフォームラバーよりも、文字の輪郭がくっきりしています。
こちらも円が歪んでしまっていますね。凸の部分とカットのラインは離した方が良いです。
ハンコができたよ
比較してみると、こんな感じです。左がポリエチレンフォームラバー、右がエコラバーです。ポリエチレンフォームラバー「あ」の方が輪郭がにじんでいます。
陰影を綺麗にしたいのであればエコラバー、加工を2倍速く済ませたいならばポリエチレンフォームラバーという使い分けでしょうか。ポリエチレンフォームラバーとエコラバーを比較してみした。
加工パラメータがわかったので、レーザーカッター EtcherLaserProでどんどんハンコを作りたいと思います。
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