PCBWayに発注していた高電圧DCDC(HV DCDC)の基板が届きました。9月9日に発注して14日に届きました。届くまでにかかった日数はたった5日です。PCBWayは早いですね。
基板の発注の方法についてはこちらの記事をご覧ください。
この基板は端面スルーホールという側面にメッキの溝がある構造なのですが、とてもきれいに仕上がっています。
はんだペーストを載せる
いつもはステンシルを使って、全体にはんだペーストを印刷して、部品を実装するのですが、今回は部品の一部のパラメータが決まっていないため、2個の子基板の一部だけ実装したいと思います。
そのため、シリンジに入ったはんだペーストで、パッド一つ一つにはんだを載せていきます。
ノズルにはこちらを使っています。
![](https://www21.easy-myshop.jp/emsrsc/kohacraft/itemimg/58/item.58.1.jpg)
このノズルの細さですと、0603サイズ程度の部品のパッドに、はんだペーストを載せることができます。
全てのパッドにはんだペーストを載せ終わりました。
実装
ピンセットの代わりに、電動バキュームピック 吸着ピンセット HAKKO394で部品を吸着して実装していきます。
ピンセットよりも断然素早く、部品の実装ができてしまいます。
部品の実装が完了しました。
リフロー
熱風で庫内を加熱するコンベクションオーブン テスコム TSF601でリフローします。このモデルは加熱の途中でも温度の変更ができます。はんだペーストの温度プロファイルに沿って庫内の温度を変化させていきます。
約5分程度でリフローが完了。扇風機で冷却します。
完成
きれいに実装できました。
高電圧DCDC(HV DCDC)が完成しました。
動作チェック
5Vを印加して高電圧が発生するかテストします。50Vから200V程度までは正常に昇圧できました。しかし、200Vを超えるとDCDCコンバータが動作を停止する症状が発生します。
いろいろ試したところ、回路を素直なフライバック式へと修正することで、正常に動作するようになりました。このDCDCコンバータICとトランスの組み合わせだと、これまでの回路では不都合があるようです。回路を変更することで、5V電源から290Vへと昇圧することができるようになりました。
しかしながら、取り出せる電流がとても少なく、あまり実用的ではないことがわかりました。
そこで、DCDCコンバータのコントローラICをスイッチング周波数の異なる別の物に交換してみました。こうすることで、電流もこれまでよりも多く取り出せるようになりました。
この修正によって、5Vの電源から50V〜300Vの高電圧を得ることができます。12Vの電源にすると300Vでもより多くの電流が得られることもわかりました。結構便利な高圧発生電源となりました。
基板を修正してまた発注したいと思います。
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