先日はJLCPCBで作ってもらった基板を組み立てて、LEDドライバを作りました。今回はそれらを使って天井照明を作りたいと思います。
LEDドライバのケース作り
ドライバ基板が剥き出しの状態だと、ホコリが積もって湿度でショートしたら大変なことになる恐れがあります。そこで、ケースに入れて設置したいと思います。
MakeCaseでケースを設計
レーザーカッターで箱を作るための、設計図を生成してくれる便利なサイトがあります。
このサイトで箱のデータを生成します。今回は2.5mmのMDFで作ります。
箱のサイズと板の厚みを指定します。すると、3Dで箱の形状が表示されます。
「箱の図面をダウンロード」をクリックすると、展開図が表示され、さらに細かな設定ができます。レーザーカッターで素材をカットすると、レーザー光のスポットのサイズだけ小さくカットされます。箱として組み立てると、凸凹同士がゆるゆるになってしまいます。接着剤で固定すればいいのですが、はめ込んだだけで固定されるのが理想です。そのため、少しだけ大き目にカットします。切り口の数字でどれだけ大きくカットするかを指定することができます。
値を変えながら何度もカットして試行錯誤した結果、0.08mm大きくすると、凸凹同士がガッチリとはまりました。
これをSVGとしてダウンロードします。
イラストレータで穴を開ける
Kicadで基板と部品形状のSVGファイルをエクスポートします。
基板とねじ穴だけのデータに加工します。
MakeCaseで作ったSVGファイルに、先ほどの基板のデータを組み合わせて、ネジ穴を開ける位置を決めます。
また、ケーブルが出る穴も描いておきます。
EtcherLaserProでカット
SmartDIYsCreatorでSVGファイルを読み込みます。カットパラメータは
パワー:100%
です。
Etcher Lasae Proで2.5mmのMDFをカットします。
およそ2分半で、ケースの部品が切り出されました。
スペーサーで基板を板に固定します。ねじ穴の位置はバッチリです。
0.08mm大きくカットしているので、凹凸がぴったりとはまり込むため、組み立てに接着剤不要です。
蓋をすればケースの完成です。
あと3箱作る
うまくできたので、あと3つ分、まとめてカットします。EtcherLaserProのカメラ機能のおかげで、すでにカット済みの板でも、空いたスペースを狙ってカットすることができます。この機能は超便利です。
どんどんカットされていきます。
7分くらいでカット完了。
ケース完成
スペーサーを使って基板を固定し、組み立てていきます。
LEDドライバのケースが完成しました!
照明作り
こちらが、もともとのLED照明です。アルミの板に電球色のLEDを取り付けて、中華製LEDドライバで光らせていました。
このアルミの板を再利用します。
LEDドライバの固定
このアルミの板にLEDドライバを両面テープで固定します。
フルスペクトラムLEDの固定
熱導電接着剤を塗ります。LEDの熱はこのアルミ板で放熱されます。
フルスペクトラムLEDを熱導電接着剤の上に載せて...
ぎゅーっと押し付けて密着させます。
配線
LEDドライバと、フルスペクトラムLEDを配線します。これで、照明の完成です。
天井に取り付け
先ほどの照明を天井から吊るして、天井へ向けて光を照射し、間接照明にします。天井にねじが取り付けられるように、ボードアンカーを使います。
ボードアンカーをドライバーで天井にねじ込みます。
ボードアンカーのネジを外すと、ねじ穴が出現します。天井の裏側でしっかりと固定されているので、多少の物をぶら下げても落ちてきません。
ボードアンカーで作ったねじ穴に、長いネジを使って、照明をぶら下げます。
照明の完成!
とても綺麗な、演色性の良い電球色の光の部屋になりました。
スペクトルを見てみる
以前作った分光器で、光のスペクトルを見てみます。
赤から青まで一様に広がったスペクトルなのがわかります。
これまでのスペクトルと比較してみます。上がこれまでの電球色のLEDのスペクトル。下がフルスペクトラムLEDです。
これまでの電球色は、青と黄色のほぼ2つ色でできていたようです。フルスペクトラムLEDは、赤から青まで一様にスペクトルが広がっていて、全然違いますね。
見え方の違い
上の写真は、以前のLEDの光で撮った写真です。
こちらが、フルスペクトルLEDの照明で撮った写真です。上の写真は赤の色味が悪いですが、下の写真は赤が鮮やかです。実際に目で見た印象では、もっと色が鮮やかに生き生きとした色に見えます。
高演色の光の照明が完成しました
フルスペクトルLEDで、鮮やかで居心地のいい、電球色の光の部屋になりました。
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