新規登録から5年経った電気自動車リーフを中古で買いました。リチウムイオンバッテリーは劣化するそうなので現状を調べてみました。
LeafSpy Pro
LeafSpy Proは、車に付いているOBDIIコネクタ経由で、車の様々な状態を確認することができるアプリです。iPhone用とAndroid用とあります。
OBDIIコネクタとiPhoneやAndroid端末とはBluetoothで接続します。
2017年モデルのリーフの場合は、Proが必要なようです。
2017年モデルのリーフの場合、アプリの設定画面でModel Yearを「2018」に変更します。日本では2017年に発売されましたが、海外では2018年だったのかもしれせん。バッテリーサイズは「40kWh」にします。
OBD2スキャンツール
車に付いているOBDIIコネクタに取り付けて、OBDIIとスマートフォンとをBluetooth通信で接続する装置です。ELM327にはバージョンがいろいろありますが、LeafSpyで使えるのはv1.5というバージョンだけのようです。Bluetoothにも4.0とBLE(Bluetooth Low Energy)の2種類があり、IPhoneで使えるのはBLEのタイプのみようです。
私はこれを購入しました。Bluetooth接続でiPhone対応と書いてあれば大丈夫ではないでしょうか。
届いたのがこれです。
v1.5の物を購入しました。
車につないでみる
メーターの表示では、
- バッテリー残量:55%
- 走行距離:21370km
となっています。
リーフ2017年モデルの場合は、ハンドルの下にOBDIIコネクタがあります。そこへOBDIIスキャナーを差し込みます。
LeafSpyのアプリを立ち上げると、自動的にBluetoothが接続されます。
いろいろ情報が満載で、何を見ていいのかよくわかりませんが、
- バッテリー残量(SOC):60.4%(設定画面でSOC Reservedが5%となっていたので+5%)
- 積算走行距離:21370km
とメーターの表示と、LeafSpyの表示が合っていることがわかります。
その他、
- バッテリーの劣化度(SOH:State of Health):91.5%(新品が100%)
- 急速充電回数:54回
- 普通充電回数:285回
- バッテリー各セルの電圧ばらつき:18mV
- バッテリーの温度:14度くらい
などがわかりました。
バッテリーの劣化度(SOH)が91%ということは、元々40kWhあるバッテリー容量が9%減って現在は満充電での容量が36.4kWhに低下しているということです。
充電は普通充電の回数が多いため、このリーフの前の持ち主は、基本的に自宅などの普通充電で車を充電していたようです。
2017年モデルのリーフのバッテリーは、192のバッテリーセルが搭載されていて、2セル並列接続されたものが、96個直列接続されています。
この96直列の各バッテリーの電圧がそれぞれ測定されていて、それらのばらつきが18mVあるということだと思います。これが大きいのか小さいのかはわかりませんが、mV単位で測定できているという測定精度がすごいですね。どうやって測定してるのでしょうか。
暖房(ヒーター)やカーナビなどで、2.2kWも消費していることがわかります。電子レンジ1台が盛大に稼働いているようなエネルギー消費です。
バッテリーの劣化をテスラから推定
teslikeのページにはテスラの電気自動車の、走行距離とバッテリー劣化による満充電容量の変化を追跡調査しているグラフが載っています。
テスラとリーフのバッテリーは仕組みは全く違うので、単純に比較はできないとは思いますが、このテスラのバッテリー容量の劣化のカーブが、今回測定した結果に比例すると仮定すると、うちのリーフのバッテリー劣化の進み具合予想はこんな感じになります。
15万km走って、バッテリーの満充電容量は80%程度になります。40kWhのバッテリーなので30kWh程度になるといった感じです。
また、Youtubeで2017リーフの耐久試験をしているEV164さんは、20万km手前で11セグメントにセグ欠けしたようです。
I lost one battery segment yesterday (ToT)
You can find new information about #EV which you don't know.
Please follow and subscribe!#NissanLEAF #40kwh before #200kkm https://t.co/BK4kKf3cJ5— EV164 (@ev164) December 5, 2021
セグ欠けとは、バッテリーの満充電容量モニターの12個あるセグメントのうち1つが消失したということです。バッテリーセグメントと満充電容量との関係は正式には公開されていないので、不確かな情報ではありますがここのサイトによると、以下のようになっています。
-
11 bars is 85% or less
-
10 bars is 78%
-
9 bars is 72%
-
8 bars is 66%
-
7 bars is 60%
-
6 bars is 53%
-
5 bars is 47%
-
4 bars is 41%
-
3 bars is 35%
-
2 bars is 28%
-
1 bar is 22%
-
0 bar is 16%
セグ欠けしたということは、12から11セグメントになり、満充電容量が85%以下となったいうことです。
もし、バッテリーの劣化が短期と長期で2つの劣化の進み具合があり、長期での劣化具合がテスラと同じだった場合、私のリーフと、EV164さんのリーフの2点で劣化曲線を描いてみるとこんな感じです。最初のグラフよりも劣化の進行が遅いですね。横軸を対数にすると、劣化の進行が直線近似できるのかもしれません。
何が正しいのかよくわかりませんが、今までの2つのグラフから、15〜20万km走っても満充電容量が80%くらいは保持されているということでしょう。うちの場合は長距離はあまり走らないので、80%になったとしても満充電容量は30kWh=150km(@5km/kWh)と考えると、それでも十分なのではないかと考えています。
LeafSpyで車の設定を変更する
便利だなと思ったのが、自動ドアロックです。以前乗っていたステップワゴンは15km/hに達すると自動でドアロックがかかり、シフトレバーをパーキングに入れるとドアロックが自動で解除されていました。
リーフには購入時にはそのような機能はありませんが、LeafSpyで自動ロックされる条件と、自動ロック解除される条件を設定できます。シフトレバーがP以外では自動ロック、Pでは自動アンロックに設定しました。
ワイパー連動のヘッドライトの点灯条件も変更できます。ワイパー間欠動作の時は小雨でヘッドライトを点灯させる必要もないかなと感じていたため、ワイパーの動作設定がLOとHIの時のみヘッドライトが点灯するよう変更しました。
スマホで車の設定ができるなんて、LeafSpyなかなか面白いソフトですね。
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