2021年夏にMagic Mouseの新しいモデルが販売されました。これまでのMagicMouse2と何が変わったのか、静音化改造しながら比較してみたいと思います。
開封
kohacraftのshopでは新品のMagicMouseを静音化改造して販売しています。新品であることをお客様に納得していただくために、シュリンクを破り捨てずに丁寧に開封していきます。
背面のシュリンクだけを取り除きます。
側面と表面はシュリンクがついたままです。ゆっくり箱を開けていきます。
MagicMouseが見えました。
左のブラックが新しいMulti-Touch対応 Magic Mouseで、右のホワイトがMagic Mouse 2です。
分解
Magic Mouseのスイッチをサイレントスイッチに交換するために、上面のカバーを開けます。
左のブラックが新しいMulti-Touch対応 Magic Mouseで、右のホワイトがMagic Mouse 2です。基板に違いはあまりなさそうです。
見えにくいですが、反対側の基板です。これもあまり違いがなさそうです。
静音スイッチへ交換
スイッチの取り外し
マウスに内蔵されている、スイッチの基板を取り出しました。この基板も違いがなさそうです。
このスイッチ基板は、両面スルーホールでベタGNDでもあるため、放熱性能がとても高く、はんだ吸い取り線ではんだを吸い取りスイッチを取り外すことは不可能です。
そこで、極低温でも液状化を保つことのできる、超低融点合金はんだを使います。
フラックスを塗った後に、この超低融点合金はんだをスイッチの端子にはんだ付けします。
3つの端子に超低融点合金はんだを付けて、それぞれを順番にはんだごてで加熱すると、全ての端子のはんだが溶けた状態になり、容易にスイッチを取り外すことができます。
基板のクリーニング
はんだ吸い取り線で、基板についているはんだをきれいに除去します。
基板に残っているフラックスを、フラックスクリーナーで落とします。
これを怠るとMagicMouseの場合、クリックしていないのにクリックされてしまうといった怪奇現象が発生する場合があります。
左がクリニーング前のMulti-Touch対応 Magic Mouseのスイッチ基板で、右がクリーニング後のMagic Mouse 2のスイッチ基板です。
ミュートスイッチを取り付けます。
スイッチのリードは最短でカットし、はんだもなるべく盛り上がらないように付けます。
マウスにこの基板を戻すと、この端子の直下がアルミでできたマウスの底面になります。底面はGNDに接続されているため、スイッチのリードが長く底面に当たってしまうと、クリックされた状態になってしまいます。接触を防ぐためポリイミドテープを貼って絶縁します。
ついでにマウスの中身を見てみる
完全に元に戻す前に、新しいMulti-Touch対応 Magic Mouseと、Magic Mouse 2の基板を見てみましょう。左がMulti-Touch対応 Magic Mouse、右がMagic Mouse 2です。左は金具を外してある状態なので、ちょっと見た目が違いますが、基板は全く同じなのではないかと思うくらい同じです。
天板のタッチセンサーの様子です。これも全く同じといってもいいくらいに同じパターンです。
マウスの背面です。左がMulti-Touch対応 Magic Mouse、右がMagic Mouse 2です。レーザー刻印がちょっと違う程度ですね。
組み立て
それでは、マウスを元の姿に戻していきます。スイッチ基板をマウスの元の場所に戻してねじを締めます。
天板を慎重にはめ込みます。
動作テスト
正常に動作するか、MacBookに接続して動作を確認します。
Multi-Touch対応Magic Mouseの初期のデバイス名はMagic Mouseでした。MagicMouse2スペースグレイの時は、マウスのアイコンも黒でしたが、Multi-Touch対応Magic Mouseのブラックの場合はホワイトのアイコンです。
こちらはMagic Mouse 2を接続した時のデバイス名です。Magic Mouse 2となっています。
カーソルポインタの動作や、クリック、ジェスチャーが正常に動作することを確認します。
箱に収納
元あったように、箱にマウスを収めて蓋をします。
シュリンクを破り捨てていないため、見た目は新品のようですが、静音化改造済みのMagicMouseができました。
静音化改造すると、こんなにクリック音が小さくなります。
静音化改造済みの新品MagicMouseは、こちらで購入することができます。
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