以前サイリスタを使ってフラッシュを点灯させたことがありましたが、今回はIGBTを使ってフラッシュを点灯させる実験をします。
以前のサイリスタを使った実験の詳細はこちらをご覧ください。
サイリスタを使った場合、フラッシュのために電気を貯めておくコンデンサが、完全に空にならないとサイリスタがOFFしません。そのため、ONはできてもOFFができませんでした。
そこで、サイリスタの代わりにIGBTを使って、自在にON、OFFできるようにしたいと思います。
実験回路
こちらが、空中配線で作ったIGBT制御のフラッシュです。これまでのサイリスタをIGBTに置き換えました。また、IGBTのゲート信号は、寄生容量が大きく瞬間的に信号を立ち上げたり立ち下げたりするためには、信号の変化時に大電流が必要となります。またON電圧も15V程度と結構高目です。そのためマイコンのGPIOやトランジスタを使ってIGBTのゲートを駆動することはできません。
そのため、IGBTゲートドライバという大電流の吐き出し吸い込みのできる特殊なドライバICを、ゲート接続します。
ゲートドライバを使うことによって、タクトスイッチのような小電力スイッチでも、フラッシュを自在に点灯させることができるようになりました。
リフレクタを作る
キセノン管が光るようになったので、カメラのフラッシュのようにリフレクタ(反射鏡)を作って取り付けたいと思います。
2つを合わせるとこうなります。
はんだ付けができるよう、ブリキの板を使います。
金型を上から押し当てて、
焦点を結ぶ形状のリフレクタができました。
焦点の位置にキセノン管を配置すると、キセノン管がリフレクタ全面に写っているのがわかります。いい感じのリフレクタになっています。
フラッシュ!
フラッシュの光が正面に向かって照射されるようになりました。高電圧をためるコンデンサの容量が、普通のカメラのフラッシュの1/100以下なので、カメラのフラッシュのようにめちゃくちゃ明るいというわけではありませんが、連続してフラッシュが光って楽しいです。
もっと明るくしてみたいので、高電圧を貯めるコンデンサを並列にもう一つ追加し、容量を倍に増やしてみます。
コンデンサを2倍にすると、明るさも結構明るくなりました。
これは楽しいです。
サイリスタをIGBTにすることによって、発光途中でもキセノン管の放電を止めることができます。今回はOFFの実験はしていませんが、マイコンのPWMを使ってフラッシュの明るさを自在に調整することができるようになるかもしれません。
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