太陽電池で充電して暗くなったらLEDが点灯する実験キットを販売していましたが、リニューアルすることにしました。
太陽電池実験セット
この実験セットでは、太陽電池で発電した電気でLEDを光らせたり、発電した電気を充電電池に貯めて、暗くなったらLEDが光るという太陽電池の実験ができます。
いくつかの実験ができるのですが、最終的には充電電池が減ってもLEDの明るさが変わらないように、明るさセンサを搭載した昇圧型のDCDCコンバータを使って、暗くなったら自動でLEDを光らせることができます。
今回は、この明るさセンサを変更したいと思います。
明るさセンサ
昇圧型のDCDCコンバータには、CdSという光センサを使っていました。上の写真のクネクネした模様のある茶色の部品です。CdSは明るさによって抵抗値が変わる部品です。安価で人の目の明るさの感じ方に近い反応をするため、とても良く使われています。
CdSの使い方はこちらの記事に詳しく書いてあります。
CdSはリードタイプの部品しかなく、DCDCコンバータを作る時に手ではんだ付けしないといけません。そこで、表面実装部品のある半導体式の明るさセンサ(Ambient Light Sensor)に置き換えたいと思います。
半導体式の明るさセンサ
こちらのLEDのような形状の部品が、半導体式の明るさセンサです。この写真はDIP型の部品ですが、表面実装用の部品もあります。
仕組み
仕組みは単純です。
トランジスタのベースに、とても小さな太陽電池がくっついている仕組みになっています。この太陽電池はとても小さいために弱い電気しか発生しません。トランジスタによって、その電流を増幅し扱いやすい電流変化に変換してくれます。一般的にフォトトランジスタと呼ばれている部品です。
感度特性
CdSが明るさセンサによく使われている理由の一つに、人の目の光の感じ方と、センサの明るさの感じ方がとても似ているからです。上のグラフは、光の波長(色)に対して、どれだけ反応するかのグラフです。CdSは可視光にのみ感度があり、人の目とほぼ同じ曲線をしています。
これに対し、フォトトランジスタは、可視光よりも赤外線に感度があります。このため、人の目とは明るさの感じ方が変わってしまいます。
フィルターを付ける
フォトトランジスタのセンサーを、色のついたフィルターでコーティイングして、人の目の特性に合わせた商品が照度センサーです。
このように、だいぶ人の目の特性に近づきました。
使い方
照度センサの使い方は、CdSと全く同じです。CdSと照度センサを交換するだけです。ただ、照度センサはCdSに比べインピーダンスが高いため、直列に取り付ける抵抗値は、CdSの回路に比べ数倍から10倍程度大きくなる場合があります。
照度センサに交換
ナイトライトDCDCのCdSを照度センサに交換します。
1608サイズのこの照度センサに交換します。
直列につながった抵抗は、いろいろ実験したところ、これまでの10倍必要でした。
半導体式の明るさセンサになりました
CdS同様、暗くなったら勝手にDCDCコンバータが起動して、LEDが光ようになりました。
次回はDCDCコンバータを改良します。
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