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iPhoneの付属イヤホン用のパッシブアッテネータを作りました

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どうもkohaniiです。

iPhoneに付属している有線のEarPodsの耳に面する横穴をテープで塞いで、音漏れを防ぐ改造をして使っている影響もあるのですが、
EarPodsをMacBookで使うと音量を1にしているのにも関わらずかなり音が大きく、この音量を下げるためにアナログでパッシブなアッテネーターを作ってみました。

まずEarPodsの4極3.5mmフォーンプラグのピン割り当てです。

LchとRchの配置は普通のステレオフォーンプラグと同じですが、
根元がマイクとコントロール用スイッチの信号になっていて、その隣がGNDになっています。

マイク用の端子はGNDとショートしても問題はないんですが、マイクが使えなくなります。
せっかくEarPodsにはマイクがあるのでマイク用の信号はそのままパススルーにして、LchとRchにアッテネーターを当てることにします。

なのでフォーンジャックにも4極タイプを使い、ケーブルも4極の物を使います。

そしてLchとGND間の直流抵抗値は大体32Ωでした。これがスピーカーの抵抗値です。

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アッテネーターの回路図

回路図はこちらです。

せっかく作るので簡単なイコライザーも付けてみました。
低音が強すぎる感じがするので軽いハイパスフィルターと、少し高音がこもって聴こえるので高音ブーストしています。

C2には手持ちの容量の小さい電解、フィルムコンデンサが無かったので大きめの200nFになり、少し回路が複雑になってしまいました。
抵抗も手持ちの物に細かい値が無かったので大雑把な値になっています。

この回路が左右チャンネルごとに入っています。
あとはGNDとMicを入力から出力に配線すれば完成です。

周波数特性を調べるためにLTspiceでシミュレーションしてみます。スピーカーの抵抗値は32Ωとしました。
グラフには1dBごとに横線を入れてみました。

1kHzの時点で大体-22.5dBで、電圧で言うと約13分の1です。
ハイパスフィルターのカットオフ周波数(-3dB)は約20Hzになりました。
高音ブーストは15kHzで3dBほどブーストされています。これ以上の周波数は聞こえないし出ないと思うので大丈夫だと思います。

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完成

完成しました。
簡単な回路なのでユニバーサル基板で作りました。

C2の200nFのコンデンサはフィルムコンデンサを使い、C1の47uFは普通の電解コンデンサです。
フォーンジャックにはファミコンのビデオ出力改造キット用に作った、表面実装の4極フォーンジャックのDIP化基板を転用しました。

多少荒く扱っても壊れないように所々をグルーガンで補強しておきました。

基板の裏には、配線との絶縁のため紙テープを貼った後に、ノイズ対策としてGNDに接続したアルミテープを貼り、その上から絶縁、保護用に紙テープを貼りました。

入力をパソコンに繋ぎ、出力にEarPodsを繋げば完了です。
まあまあ小さくできたのであまり邪魔にはなりません。

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使ってみた感想

これを使って聞いてみると、確かに音量は小さくなって使いやすくなりました。
今までは音量1でも大きかった音が音量3くらいでちょうどいい音量になり、シフト+オプションキーを押しながら音量1以下に細かく調節しなくてもよくなりました。

二日くらい使ってみましたが、イコライザーの効果はいまいちよくわかりません。
多少低音は落ち着いた感じはありますが、高音のブーストはあまり変わらない感じです。
あまり高音が大きいとかえって問題になるのでこのままでいい感じです。

回路もシンプルで、プリント基板で作ればかなり小型に作れそうです。

おわり