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BL0940でコンセントにつながった機器の消費電力を測る回路ができました

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電力測定用ICのBL0940を使って消費電力を測定できるようになってきました。

回路の設計に関しては前回の記事をご覧ください。

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注文していた基板が届く

JLCPCBに注文していた基板が10日ほどで届きました。

とても綺麗な基板です。

穴が大きくパターンも太い、パワエレな感じの基板に仕上がっています。

メタルマスクもいいですね。大きなチップ部品は、ハンダペーストの量が多くなりすぎないように[ ]の形に修正してくれています。

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はんだペーストの印刷

ダンボールに基板を置きます。

メタルマスクを載せて、予め開けておいた穴に画鋲をさします。

画鋲を刺すことによって、基板とメタルマスクとの位置合わせが完璧になります。

この画鋲による位置合わせの設計方法はこちらです。

はんだペーストをパテナイフを使って印刷します。これまで、様々なパテナイフを購入して試してきましたが、今回は印刷する幅が狭いのでSK11 ステンレス下地用パテベラを使います。

メタルマスクの奥に置いたはんだペーストを、パテベラを使って手前に引き寄せながら、印刷していきます。

以前はクレジットカードを使っていましたが、金属製のヘラを使うようになってから、メタルマスクにはんだペーストが残らず、均一な力ではんだペーストが印刷できるようになりました。

画鋲の位置合わせと、パテベラのおかげで、完璧な位置に綺麗にはんだペーストが印刷できました。

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部品の実装

表面実装部品を実装していきます。私はピンセットではなく、電動バキュームピック HAKKO394を使っています。

掃除機のように部品を吸着して、目的の場所で離すことができます。

表面実装部品のテープの中では、極性のある部品は必ず同じ向きに収納されています。テープから直接部品を吸着することで、常に同じ向きで部品を吸着することができます。

収納された部品の向きと、実装する基板の極性の向きと合わせておくことで、部品の向きを変えずにそのままの向きで実装することができます。

このため、ピンセットを使うよりも断然高速に部品を実装することができます。

吸着ピンセットのおかげで、とても早く部品が実装できました。

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リフロー

熱風で庫内を均一に加熱するコンベクションオーブン テスコム TSF601でリフローします。

このコンベクションオーブンは、加熱の途中でも設定温度を変更できます。はんだペーストのリフローの際の温度プロファイルに合わせて変更していきます。

はんだペーストには138度の低融点はんだを使っています。最初は100度でプリヒートします。その後140度に設定してはんだペーストを溶かしていきます。

135度付近から、はんだペーストが溶け始めて灰色から銀色に変化していきます。最後に165度まで上げて完全に溶かし切ります。

165度に達したらオーブンを止めて、扇風機で冷却します。

リフローが完了しました。

とても綺麗にリフローできました。

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大きな部品をはんだ付け

表面実装にはない、大型の部品をはんだ付けします。

熱が逃げやすくはんだ付けが難しいので、フラックスを塗ります。鉛フリー用を使うと、はんだごての熱でフラックスが揮発しないので、長めにはんだごてを当てる必要がある時には便利です。

熱が逃げるため、加熱に時間がかかります。

なんだか強そうな感じになりました。

最後に、カレントトランスで電流を測定できるように、カレントトランスの穴にケーブルを通します。ケーブルには、VVFの2mmの単線を使います。

この単線がとてもとても硬くて、柔軟に曲がらないため、基板の穴に通すのに苦労しました。穴に通す際に基板のレジストを傷つけてしまいました。カレントトランスをはんだ付けする前に、ケーブルをはんだ付けしないといけませんでした。

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動作チェック

100Vの線をつなぐ前に、この回路が正しく動くのかチェックしてみます。BL0940はシリアルかSPIか選べますが、この基板はデフォルトがシリアルになっています。USB-UARTのモジュールを使ってパソコンに接続します。

USBシリアルのを4800bpsにセットして、0x58 0xAAを送信します。すると、BL0940が測定結果を返答します。

内容が正しいかまでは今のところわかりませんが、BL0940と通信できることがわかりました。

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ケーブルの作成

テーブルタップを半分に分割して、コンセントにさす側と、機器に供給する側のケーブルを作ります。

端子台のネジがM4なので、4mmの径の圧着端子を圧着します。

ボードの端子台に、作ったケーブルをねじ止めします。

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保護板の作成

100Vの電気を扱うので、端子台や基板が剥き出しだとちょっと危険です。そこで、面と裏に板を取り付けます。

KiCadには基板の形状などをSVG形式で出力する機能があります。しかし、KiCadが出力するSVGファイルは、レーザー加工機のソフトであるSmartDIYsCreatorで正常に読み込めませんでした。

そのため、KiCadのSVGファイルをIllustratorに読み込ませ、SVGで保存し直してからSmartDIYsCreatorに読み込ませました。

レーザーカッターで、MDFとアクリルを切り出します。

板が切り出せました。

実験装置が完成しました!!

さて次回はプログラムを作って、実際に電力を測定してみたいと思います。