PR 記事には広告が含まれています
スポンサーリンク
Translate

MC34063を使ったニキシー管用DCDCコンバータが完成しました

スポンサーリンク

JLCPCBに注文していた基板が届いたので、早速組み立てて特性を測ってみました。

スポンサーリンク

JLCPCBから基板が届く

10日ほどでJLCPCBから基板が届きました。

JLCPCBの黒レジストは艶消しなんです。綺麗ですね。

面付けした基板の下の部分に捨て基板を付けておきました。これは製造管理番号がメインの基板に印刷されないようにするためです。

実際の基板がこちら。ちゃんと捨て基板に製造管理番号が印刷されています。JLCPCBでは製造管理番号を印刷しないというオプションもありますが、この方法であれば追加料金なしで製造管理番号がない基板が作れます。

スポンサーリンク

組み立て

それでは、組み立てていきましょう。今回はすべての部品がDIP部品なので、手はんだではんだ付けしていきます。

あっという間に組み立てが完了しました。

さて動作するでしょうか。

スポンサーリンク

特性測定

電源をつないで12Vの電気を供給してみます。右のテスターが入力電流、左のテスターが出力電圧です。正常に高電圧が発生しています。無負荷の時の電流も7mAと異常な動作はしていなそうです。

ボリウムで電圧を調整してみると、160Vから270Vまで調節できました。設計した通りの電圧が出ています。

以前作った、ダミーロードをつないで、徐々に出力電流を増やしながら特性を測ってみます。

ダミーロードのDIPスイッチを1つONすると約0.5mA負荷電流が増加します。右のテスタの電流も7mAから16mAへ増えました。1つ1つスイッチをONしていって電流の変化を記録していきます。

10個のスイッチをONし、出力電流は約5mA。

20個ONして負荷の電流は10mA。まだまだ余裕そうです。

30個ONして負荷電流は15mA。

40個ONして負荷電流は20mA。

MOS-FETを触ってみます。ほんのり温かい程度。まだまだいけそうです。

スイッチ約20個分に相当する18kΩを追加しました。

スイッチ50個分、負荷電流約25mA。

スイッチ60個分、負荷電流約30mA。

MOS-FETを触ってみます。触れないほどではないですが熱いです。コイルも同様に熱いです。

さらに18kΩを追加してみます。

負荷電流35mA程度です。MOS-FETがかなり熱いです。放熱板無しの自然空冷は耐えられなさそうです。コイルもかなり熱いです。

40mA相当のスイッチをONした時、電圧が低下し175Vを維持できなくなりました。コイルは熱くて熱暴走しそうです。

結果をグラフ化したのがこちらです。変換効率は75%といったところです。シミュレーションでは90%だったのですが、実際はあちこちでロスが発生するので、妥当なところではないでしょうか。

ただ、MOS-FETとコイルの発熱が気になります。

MOS-FETをOFFするために、トランジスタによってゲートに溜まった電荷を引き抜いています。ここの抵抗が10kΩと結構大きく、もしかすると、ゲートがOFFするのに時間がかかっているのかもしれません。

ゲートの波形を見てみます。

右側のゲートの立ち上がりは非常に速いですが、カーソルがある左側の立ち下がりが緩やかです。OFFするのに時間がかかりMOS-FETが抵抗として働いて、熱が発生しているのかもしれません。

試しにトランジスタのベース抵抗の10kΩに1kΩを並列に入れて波形を見てみます。

横軸のスケールが1目盛り1usから400nsへとズームしています。MOS-FETがOFFする5Vまで急峻にゲート電圧が低下しています。

この状態でもう一度効率を測定してみます。

スポンサーリンク

改良回路で特性測定

先ほどと同じように、DIPスイッチを1つ1つONしながら、入力電流を測定していきます。

特性はほぼ同じでした。しかし、MOS-FETは触れないほど熱くありません。自然空冷でも大丈夫そうです。ゲート電圧の立ち下がりが遅いことが原因で発熱していたようです。

ただ30mA程度を超えたあたりからのコイルの発熱は変わらずで、この対策では下げられません。

スポンサーリンク

コイルの温度を測ってみる

温度計をコイルに貼り付けて温度を測定してみます。

室温は22度でした。

出力35mA

51度まで上昇して止まりました。

出力30mA

49度に下がりました。

入力電流が500mA程度、175V出力で20mA程度までなら使えそうです。

スポンサーリンク

MC34063昇圧回路完成

MC34063を使ったニキシー管用DCDCコンバータが完成しました。

たくさんニキシー管をつないでも大丈夫。上の写真はそれぞれ22kΩで電流制限をしていて、4つで合計13mAでした。IN-14以外の特殊なニキシー管はウクライナの友人からもらった物です。

ニキシー管を複数個同時に点灯させることができる、DCDCコンバータが完成しました。

12Vの電源を使った場合、20mA程度の負荷までなら、発熱の問題もなく使うことができます。

回路的には24Vまでは動作するはずなので、後日24Vでも測定してみようと思います。

MC34063ニキシー管用DCDCコンバータキットはこちら👇👇👇で販売しています。