JLCPCBから届いたGM7150BCデコーダ基板を組み立てたいと思います。
DA基板から部品を実装
はんだペーストの印刷
GM7150BCの載ったデコード基板と、デコードされたデータをDAしてモニタに出力する基板の2つを作ってもらいましたが、まずは実装が簡単なDA基板から実装していきます。
ダンボールの上に基板を置きます。
ステンシルを乗せて、ピンを刺して基板とステンシルの位置合わせをします。ステンシルの奥側にはんだペーストを載せます。はんだペーストは、オーブンでも簡単に溶ける低融点の鉛フリーはんだを使っています。
金属のヘラの部分が適度にしなる、フレキシブルパテを使って、はんだペーストを手前に引き寄せながら、印刷していきます。
ピンを使って位置合わせをしているので、正確な場所にはんだペーストが印刷できます。
部品の実装
表面実装部品は、掃除機のように部品を吸いつけられる、バキュームピックアップツール HAKKO394を使います。
テープから直接部品をピックアップして、
実装場所に取り付けます。
テープに入った部品の向きと、実装する基板の向きを合わせておくと、とても速く実装できます。上の抵抗は全て同じ値で同じ向きなので、テープから部品をピックアップ、実装場所に下ろすを繰り返すだけで、あっという間に実装できてしまいました。
HAKKO394を使うと、極性のある部品の場合は特に便利です。極性のある部品は、全て同じ向きにテープの中に入っています。テープから直接ピックアップすることで、1番ピンが必ず同じ向き吸着されるので、毎回向きを揃える必要がなくなります。
基板の向きを合わせておくことで、ピックアップした向きで部品を基板に実装できます。
ノズルを交換すれば、大きな部品も吸着できます。
部品点数が少ないこともあり、あっという間に実装が完了しました。
GM7150BCデコーダ基板に実装
はんだペーストの印刷
続いてメインのGM7150BCデコーダ基板に部品を実装していきます。まずははんだペーストを印刷します。
ステンシルを載せて、画鋲で基板とステンシルの位置合わせをします。
パテナイフではんだを印刷します。
私が使っている、「極東 フレキシブルパテ」は先端の工作精度が非常に高く、平坦にできているので、印刷時にステンシルにはんだペーストが残りません。はんだペーストを均一に印刷することができます。
とても狭いピッチの部品でも、正確にはんだペーストを印刷することができます。
吸着ピンセット HAKKO394で部品を実装していきます。ノズルには純正ではなく、これを使っています。
純正よりもパイプの直径が少し太いため吸着性がよく、長さも短いので位置決めがしやすいです。
テープに入っている部品の向きと、基板の向きとを合わせておくことで、スムーズに実装ができます。
ノズルを変えて、QFPも吸着できます。
QFPのGM7150BCデコーダICを載せて実装完了です。
電動バキュームピックアップツールを使うことで、ピンセットに比べて遥かに簡単に、かつスピーディに実装することができます。
リフロー
熱風が庫内を循環する、テスコムのコンベクションオーブンでリフローします。
このコンベクションオーブンは途中で設定温度を変更できます。オーブンの中に熱電対温度計を入れておいて、はんだペーストの温度プロファイルに沿って温度を調節していきます。
90度でプリヒートをしてから、設定温度を140度にします。低融点鉛フリーはんだペーストを使っているので、130度を超えたあたりから、灰色のはんだペーストが溶けて銀色に変わっていきます。
140度を超えたら、165度まで温度を上げます。
165度に達したらリフロー完了です。扇風機で冷却します。
冷めるのを待ちます。
狭いピッチのICですが、とても綺麗に実装できました。
DIP部品のはんだ付け
捨て基板を外して、はんだ付けの準備をします。
ピンヘッダやコネクタをはんだ付けして、基板の完成です。左がGM7150BC SDTVデコーダ基板、右がDA基板です。
さて、正常に動作するでしょうか。
次回は動作確認をしてみたいと思います。
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