VFDを使った電圧計を作ってみたいなと思って、オリジナルの文字のVFD風表示器を作っています。
IV-6の記号タイプがない?
IV-6は小型の7セグメントVFDです。このVFDを使って電圧計を作ろうと思っています。電圧計の表示に必要な「V」や電流計だったら[A]のような記号もVFDで表示できたらいいなと調べたのですが、記号を表示するVFDが見つかりません。
そこで、IV-6風の「V」や「A」を表示できる表示器を作ろうと思います。
導光板を使う
以前、アクリル板にレーザーカッターで刻印して、LEDで光らせる実験をしました。この方法で作ってみようと思いいます。
イラストレータで、16セグメントのフォントで「A」と「V」を描いた加工データを作り、SVGファイルとして保存します。
SmartDIYsCreatorでSVGファイルを読み込みます。Etcher Laser Proはカメラがあるので、写真のような廃材でも、狙ったところを加工でき 、廃材を有効利用できてとてもお得です。
レーザーカッター Etcher Laser Proで透明のアクリルを加工します。
加工が終わりました。
組み立て
基板に緑と青のLEDを実装し、その上に先ほど作った導光板を接着します。瞬間接着剤を使ってしまったので、アクリルが白くなってしまいました。
何か違う接着方法を考えないといけません。
ミニチュア試験管をかぶせます。
さてうまくいくでしょうか。
点灯テスト
前面のLEDを点灯します。「V」の文字が浮かび上がりました。
裏面のLEDを点灯してみます。「A」の光で「V」も少し光ったように見えてしまいます。
でも立体感があるので、写真で見るよりも視認性は良いです。
IV-6と比較
IV-6を使った時計と比較してみます。
サイズ感は良さそうです。アクリル加工を改善したいと思います。
基板データの作成
VFDと一緒に実装できるように、基板を作ります。LEDと抵抗が載っただけの小さな基板です。基板の側面ではんだ付けができるように、端面スルーホールにしました。
この小さな基板を10cm x 10cmの基板に16個面付けしました。
合わせて、この表示器を点灯させる簡単な回路も作りました。
背面にコインバッテリーと発振回路があり、2つのアクリルのLEDが交互に点灯します。
PCBWayに基板を発注
基板データができたので、PCBWayに基板を発注します。オレンジ色の「今すぐお見積もり」をクリックします。
今回の基板ば面付け基板なので、「基板の種類」を「面付け」に変更します。
「X-out Allowance in Panel」は、面付けされた子基板のどれかに不良が発生してした場合でもOKかどうかを指定する項目です。不良がない基板が必要な場合は「いいえ」を選びます。
「寸法」で基板のサイズを指定しいます。今回の基板は100mm x 100mmなので「100」「100」と入力します。
基板の色を黒にしたいので、「レジスト」を「黒」に変更します。他は初期値のままです。
今回の基板には端面スルーホールがあるので、「追加オプション」の中の「端面スルーホール」にチェックを入れます。
メタルマスクも一緒に注文します。
表面にしか部品がないので、「メタルマスクサイド」を「表面のみ」を選択します。
基板とメタルマスクとの位置合わせのため、メタルマスクにも穴を開けたいので「既存の基準点」を「レーザーが通る」を選択します。
基板とメタルマスクの位置合わせ用のデータの作り方は、こちらをご覧ください。
メタルマスクは、標準サイズがとても大きいので、基板のサイズにカットしてもらいます。「その他特殊加工」の欄に、100mm x 100mmにカットしてもらうよう書いておきます。
以上で設定は完了です。右側にある「カートに追加」をクリックします。
青い「ガーバーファイルを追加」をクリックして、zipで圧縮したガーバーファイルをアップロードします。
アップロードできたら、緑色の「今すぐ注文する」をクリックします。
すると、PCBWayのエンジニアによる基板データのチェック(レビュー)が始まります。PCBWayはこの基板のレビューがとても速いです。一般的に数10分から数時間かかるのですが、PCBWayは数分で完了します。登録した基板データが次々とレビューされ承認されていきます。
全て承認され黄色くなったら、右下のオレンジの「チェックアウトに進む」をクリックして支払いへ進みます。
輸送手段を選択し、「注文する」をクリック。支払いをします。
製造が開始されました。あとは届くのを待つだけです。
と思ったら、PCBWayからメールが届きました。
Please confirm whether the circled position needs to be opened on the stencil.
Waiting for your reply.
"囲われた部分に関して、メタルマスクに開口が必要かどうか確認をお願い致します"
PCBWayのエンジニアが、コイン電池のバッテリーホルダーが実装されるパッドに開口が無いことに気づいて確認のメールをくれました。
バッテリーホルダーは手はんだで取り付けようと思って、あえてメタルマスクに穴が開かないようにデータを作っていました。通常メタルマスクに穴が開かないので、はんだペーストが印刷されず、部品を実装できないので大問題となるところです。それに気付いて確認のメールを送ってくれました。PCBWayのエンジニアの気の利いた対応に、感謝のメールを送りました。
基板が届くのが楽しみです。
2023.1.26 つづきはこちら
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