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VFD時計の制御基板をJLCPCBに発注しました

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以前DG12B用の基板を作りました。今回はそのVFDを点灯させる制御基板を作ります。

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ブロック図

こちらが今回作る回路のブロック図になります。以前作った透明で美しいVFDのIV-27Mの回路と、ほぼ同じになっています。

インターネットから時刻を取得できるように、マイコンにはESP32を使います。またESP32はコアが2つ入っています。片方のコアにダイナミック点灯のタスクを割り当てて、もう片方で何か別の作業を割り当てることができます。とても便利なマイコンです。

VFDのドライブにはVFD用のドライバICのHV5812を使います。1つのICで20本ドライブできます。以前作ったDG12BのVDFの基板では、6つのグリッド、13のセグメントがあるので、合計19本使用します。ドライバが20本なのでちょうど良いですね。

HV5812は5Vで動作するICです。ESP32のIOは3.3Vなので、レベルシフタを使って3.3Vから5Vに変換してからHV5812へ入力します。

VFDのヒーターはモータードライバで交流を生成します。ヒーターの電圧は、3.3Vと5Vと切り替えられるようにしました。VFD1本あたり1V弱なので、VFDが6本の場合は5Vを利用し、VFDが4本の場合には3.3Vを利用することにします。

交流が必要な理由はこちらの記事をご覧ください。

VFDのグリッド電圧を生成するために、昇圧型のDCDCを用意しました。VFDはスタティック点灯では20V程度、ダイナミック点灯の場合には40V程度です。そのため、プログラムをデバックしている時は20Vで動作させ、正常に常に動作するようになったら40Vへと変更できるような仕組みにしました。

結構なボリュームになりましたが、基板のサイズ内に収まるでしょうか。

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基板のアートワーク

基板は、安価に製造してくれるJLCPCBに注文しようと思います。JLCPCBのCapabilitiesのページに、設計の条件が書かれています。

これをみながら、KiCadのデザインルールを設定します。

クリアランスや線幅は若干の余裕を持たせて設定しました。JLCPCBのすごいところは、このかなり厳し目の条件でも、製造費用が変わらないところです。製造仕様では、最小配線幅は最低5mil=0.127mmです。条件の厳しい基板でも安価に作ってもらえます。

基板サイズが小さいために部品を配置と配線が大変でしたが、なんとか納まりました。

3D表示するとこんな感じです。ほぼ空きスペースがありません。

一度に複数の基板の実装ができるように、面付けをしました。基板の四隅にある黄色の点は、クリームはんだを印刷するときに、メタルマスクと基板との位置合わせを行うための穴になります。

データの作り方はこちらをご覧ください。

今はマップピンを使っているので、0.75mmの穴になっています。

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JLCPCBに基板を発注

完成した基板をJLCPCBに発注します。

zipで圧縮したガーバーファイルをアップロードすると、基板のイメージが表示されます。

今回の基板は縦に2つ面付けされた基板なので、「Delivery Format」を「Panel by Customer」に変更します。そして、「Column」を「2」に設定します。

基板の色は黒にしたいので「Black」を選びます。JLCPCBの黒は、やや艶消しの綺麗な黒で気に入っています。

パッドのメッキは金メッキにしたいので「Surface Finish」を「ENIG」にしました。

メタルマスクも一緒に注文します。メタスマスクは、標準サイズが38cm x 28cmととても大きいので、適度なサイズにカットしてもらいます。「Customized size」を「Yes」に変更し、基板のサイズ+2cmにしてもらいます。+2cmがクリームはんだが印刷時に外に飛び出ることもなく、収納するにもちょうど良いサイズです。

基板には表面にしか部品がないので「Stencil Side」を「Top」に設定します。

最後に忘れていけないのが「Fiducials」です。私はメタルマスクと基板との位置合わせのために、基板とメタルマスクの四隅に穴を開けています。データに穴があっても、「No Fiducial」では製造時にメタルマスクに穴が開かないため、「Etched Through」にしてます。

以上で、設定は完了です。「Secure Checkout」をクリックして先へ進みます。

発送先と配送業者を選択し、3の「Submit Order」で「Review Before Payment」を選ぶことをお勧めします。これは、JLCPCBでガーバーデータをチェックして製造費用が確定してから、支払いをするという選択です。基板データを設計する時や注文時のパラメータの設定ミスが原因で、JLCPCBでのデータチェックによって製造費用が変更になることがあります。

「Review Before Payment」では、料金が確定してから支払うことができます。

ステータスがReviewingとなり、データのチェックが開始されます。データのチェックは1,2時間程度で完了し、メールが届きます。

レビューにパスすると支払いが可能になります。「Pay」をクリックして支払いへ進みます。

PayPalかクレジットカードで支払いをします。

製造が開始されました。届くのが楽しみです。

届いたら組み立てたいと思います。