以前シアン色のLEDをご購入頂いた方から、ガリガリ君の色に似てる色ですねという感想をいただきました。そこで、シアン色のLEDを使ってガリガリ君の形をしたLEDライトを作ってみようと思います。
シアン色のLEDはこちらで購入いただけます。

ガリガリ君を採寸
早速スーパーマーケットにガリガリ君を買いに行きました。袋を開けると、ソーダのいい香りします。すぐに食べたいところですが、ノギスを使って寸法を測定していきます。
測定したところ、上の写真のようなサイズでした。このままLEDライトにすると大きいので、おおよそ1/3のサイズにしようと思います。
きりのいいサイズにしました。
KiCadで基板を設計

回路は、以前実験したタッチセンサのICのTTP223を使った回路にします。ミニチュアガリガリ君をタッチするとLEDの明るさが変わる仕組みです。
今回は、基板サイズが小さいので両面実装基板にしました。
こちらが表面。タッチセンサのICが載っています。
こちらが裏面。トランジスタやコンデンサが載っています。
基板はLEDの色が拡散しやすいように白のレジストにします。アイスの木のスティックの部分は、レジストを塗らず、基板そのものの色にしてスティック感を出そうと思います。
PCBWayに基板を発注
PCBWayに基板を発注します。
今回の基板は6つの基板を面付けしたので、「基板の種類」を「面付け」にします。
「レジスト」を「白」に、「表面処理」を金メッキにするために「ENIG」にします。
メタルマスクは、表面と裏面とそれぞれ分けて作ってもらいます。基板とメタルマスクをマップピンで位置合わせするため「既存の基準点」を「レーザーが通る」にします。メタルマスクはそのままのサイズはとても大きいので、基板のサイズ+2cmの大きさにカットしてもらいます。
PCBWayによる基板データのチェックを受けたら、チェックアウトで費用を支払い基板の発注完了です。
基板が届いたよ
10日ほどして、PCBWayから基板が届きました。メタルマスクは注文した通り表面と裏面と2種類あります。
「kohacraft.com」の金メッキの文字の綺麗に作られています。思った通りの仕上がりです。
部品の実装
まずは表面
ダンボールの上に基板を載せます。中央がターゲットとなる基板で、左右を同じ厚みの基板で挟み、ターゲットの基板を固定します。
メタルマスクを乗せて、マップピンを刺して基板と位置合わせします。今回の基板は両面実装基板です。先にリフローする基板の表面は高い温度で溶けるクリームはんだ(融点217度の普通の鉛フリーはんだ)を使い、次にリフローする裏面は低い温度で溶けるクリームはんだ(融点138度)を使います。こうすることで、2回目のリフローの温度では1回目のはんだが溶けず、両面実装が可能になります。
適度にしなるフレキシブルパテを使って、クリームはんだを印刷します。
この日本製のフレキシブルパテは先端の加工精度がとても高く、綺麗にクリームはんだが印刷できます。
表面のクリームはんだの印刷が完了しました。
表面実装部品を吸着ピンセット HAKKO394で実装していきます。
表面実装部品の入っているテープから、直接部品を吸着します。極性のある部品は同じ向きにテープに収納されています。
基板の向きを部品の向きに合わせておくことで、部品の向きを変えることなくスムーズに実装していくことができます。
タッチセンサのICもテープの中に同じ向きに収納されています。
面付けした基板なので、部品は同じ向きに実装します。次から次へとスムーズに素早く実装することができます。
あっという間に表面の部品が実装できました。
熱風で庫内を加熱するコンベクションオーブンでリフローします。
庫内が250度になったらリフロー完了です。
扇風機で冷却します。
裏面の実装
次に裏面の部品を実装します。背面に部品が実装されているので、角材を使って基板を浮かせます。
メタルマスクを乗せてマップピンで固定します。裏面は低融点の鉛フリーはんだを使います。
綺麗に印刷できました。
表面同様、吸着ピンセット HAKKO394で部品を実装します。
このはんだペーストの場合は低融点なため165度に達したら、リフロー完了です。
裏面も実装が完了し、基板の両面に部品が実装できました。
動作確認
電源を供給すると、LEDが光ります。
基板にタッチすると、LEDの明るさが変化します。正常に動作することがわかりました。
次回は、アイスの部分を作っていこうと思います。
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