傘を傘立てに刺すみたいに、USBデバイスを上から刺せるUSBスタンドを作っています。
基板の設計
回路図
回路はとてもシンプルです。USBケーブルが刺さるUSBコネクタと、USBデバイスが刺さるUSBコネクタの2つが直接つながっているだけです。
基板の設計
これもとてもシンプルです。表面実装のマイクロUSBコネクタと、縦に取り付けるUSB Aコネクタのみです。
MFDで作るケースに入れて固定するため、基板の左右にMDFに刺さるための耳状のレールを用意しました。
面付け
基板屋さんは10cm x 10cmまでは安価に基板を作ってもらえるので、この基板を4つ面付けします。マイクロUSBコネクタはコネクタの先端が広がっていて、実装すると基板に当たってしまうので、その部分には穴を開けておきます。
こちらが面付けした基板になります。マイクロUSBコネクタの先端部分に四角く穴が開いています。
PCBWayに基板を発注
レビュー、製造、発送までが全てが早い、PCBWayに基板を発注します。
製造パラメータの設定
今回の基板は面付け基板なので、「基板の種類」を「面付け」にします。「X-out Allowance Panel」は面付けされた子基板に不良があってもいいかを設定する設問です。今回の基板は簡単な回路のため、不良はないだろうと考えて不良を許可する「はい」にしてみました。不要を許さない「いいえ」を選択すると少し単価が高くなります。
基板の色は、KiCadのレビューでは黒でしたが、白にしたいと思います。「レジスト」を「白」に変更します。
「表面処理」は鉛フリーにしたいので「無鉛はんだレベラー」にしました。
メタルマスクの設定
クリームはんだを印刷するので、メタルマスクも一緒に作ってもらいます。手動で印刷するため「枠なしメタルマスク」を選択します。枠ありだととても大きく重くなるので、価格がかなりアップします。
部品は表面にしかないので、「メタルマスクサイド」を「表面のみ」にします。
基板とメタルマスクの位置合わせのために、四隅に穴を開けるデータになっているので「既存の基準点」を「レーザーが通る」に設定します。
「その他特殊加工」には、メタルマスクを基板サイズ+20mmにカットしてもらうよう
「Please cut 120mm x 120mm.」と書いておきます。これを書かないと190mmx290mmの大きなメタルマスクが届いてしまいます。
また、四隅の穴のサイズをデータの0.75mmと同じサイズに開けてもらいたいので、そう書いておきました。以前注文した時に、かなり大きな穴(基準穴としては標準的なサイズ)だったので、0.75mmと指定しておきました。
以上で設定は完了で、右側の緑色の「カートに追加」をクリックします。
ガーバーデータの登録
「ファイルをアップロードする」ウィンドウが表示されるので、「+ガーバーファイルを追加」をクリックしてzipで圧縮したガーバーファイルをアップロードします。
アップロードが終わったら、左下の「今すぐ注文する」をクリック
レビュー待ち
PCBWayによってデータと設定パラメータのチェックが行われます。他の基板やさんではこの作業に数10分から数時間かかりますが、PCBWayは早いと数分で完了します。今回は基板が簡単なこともあってか3分程度で完了のメールが届きました。
レビューが完了すると、注文するデータがオレンジ色になります。右下のオレンジ色の「チェックアウトに進む」をクリックします。
支払い
発送先、支払い方法、配達業者を選んで、右側のオレンジ色の「注文する」をクリックします。PayPalの画面が表示されるので、支払いをします。
発注完了
「注文の状況」が「製造中」になり、発注が完了です。
あとは届くのを待つだけです。
ケースの作成
箱データの生成
基板を入れるケースのデータを作ります。MDFをレーザーカッターで切り出して箱にしたいと思います。
MakeCaseというサイトで、サイズを指定するだけで、箱の展開図のDXFデータを作ることができます。とても便利です。
Illustratorで加工
MakeCaseで作った箱のデータに、コネクタの穴と、基板を固定するためのスリットを描きます。
MDFを加工
レーザー加工機「Etcher Laser Pro」で2.5mmのMDFをカットします。
箱の組み上げ
ブロックを組み立てるように、切り出したパーツを組み立てます。
いい感じのケースが完成しました。
基板待ち
あとは、基板が届くのを待つだけです。届いたら組み立ててみたいと思います。
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