先日はIコン用を作ったので、IIコンの回路を作ってJLCPCBに発注したいと思います。
回路の実験
ファミコンの2コンにはマイクが内蔵されていて、声に反応するようになっています。今回作るUSBゲームパッドにもマイクを内蔵させて、音に反応するゲームにも対応させようと思います。
前回AVRマイコンで作った時はマイクアンプは不要だったのですが、CH552のA/D変換時のノイズが大きいためか、A/Dの入力インピーダンスが低いためなのか詳しくは調べていませんが、信号に対してノイズ成分がかなり大きくアンプレスではダメそうでした。
そこでオペアンプを使ってマイクの信号を100倍増幅してから、CH552でA/Dすることにしました。
KiCadで基板の設計
回路図
先日作ったIコンから、START、SELECTボタンを削除し、マイクとマイクアンプを追加しました。上記のマイクアンプの回路なのですが、実験の時とは違った回路を描いてしまい、正常に動作しません。後で修正することとなりました。
アートワーク
ファミコンのコントローラに内蔵されている基板のサイズを測定して、同じサイズ同じボタン位置になるように基板を設計します。
空いたスペースにマイコンなどの部品を配置していきます。
こちらがボタンが配置された面。
こちらが部品が実装される面です。マイクアンプが追加になっているので、Iコンよりも部品が多くなっています。
今回実験的に、0603(1608M)サイズの抵抗とコンデンサの向きを同じ向きに統一してみました。こうすることで、実装する時に基板を何度も回転させる必要がなくなり、実装が効率的になるのではと思っています。
面付け
1回の実装で4つの基板が実装できるよう、4枚面付けしました。長辺が約20cm、短辺が約10cmと、リフローに使っているオーブンにちょうど2枚入るサイズとなっています。
3Dビューアで見るとこんな感じ。
基板の発注
JLCPCBに基板を発注
コントローラ基板には、ボタンのための金属が露出したパッドがあります。このパッドの表面処理をはんだメッキにしてしまうと、ボタンを押していると1週間程度で接触不良になってしまいます。それを避けるためには、腐食しない金メッキが必要です。
JLCPCBは金メッキ基板でも安価に製造してくれる基板屋さんです。そのため今回はJLCPCBに基板を発注します。
パラーメータの設定
ガーバーファイルをアップロードすると、基板のレビューが表示されます。続いて基板の製造パラメータを設定していきます。
今回の基板は面付けされた基板なので、「Delivery Format」を「Panel by Customer」に変更し、縦4つ、横1つ面付けされているので「Colmun」を「4」にします。
表面処理は金メッキとしたいので「Surface Finish」を「ENIG」に変更します。
メタルマスクも一緒に製造してもらいます。メタスマスクのサイズを基板のサイズ+20mmにしてもらいたいので、「Customized size」を「Yes」にして「130mm x 210mm」としました。
部品は表面にしかないので、「Stencil Side」は「Top」にします。
基板とメタルマスクには位置合わせのための穴が開くようにデータを作ってあります。その穴が確実に開くように「Fiducials」を「Etched Through」にします。
以上でパラメータの設定が完了しました。右側の青色の「SAVE TO CART」をクリックします。
レビューを受ける
今回はこの基板のみを注文するので、右側の青い「Secure Checkout」をクリックして支払いへと進みます。
発送先、配達業者を選びます。3のSubmit Orderで「Review Before Payment」を選択することをお勧めします。これはデータのチェックを受けて金額が確定してから支払うという選択です。設計データやパラメータの設定を間違えていて、予想以上に金額が高くなってしまっても、やり直しが可能です。
右下の青い「Submit Order」をクリックします。
データのレビューが開始されました。JCLPCBではこのレビューに数10分から数時間かかります。終わるとメールが届くので気長に待ちましょう。
支払い
レビューが完了したら、支払いをして発注完了です。
基板の発注完了
本物ファミコンコントローラの2コンをUSB化する基板の設計と発注が完了しました。届いたら組み立てたいと思います。
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