レーザーカッターでアクリル板を加工してケースを作り、時計が完成しました。
イラストレータでケースの加工データを作る
レールを使ってケースに固定
この基板の側面には、出っ張った部分を用意してあります。ケースにスリットを用意して、そのスリットにこの出っ張りを差し込むことで、ケースと基板とを固定したいと思います。
これは基板の設計図です。矢印の部分は設計では直角となっていますが、一つ上の写真の同じところを見ると、直角になっていません。これは細いドリルを使って、基板の外径をカットするために、直角にカットしてもドリルの太さの分だけ曲線になってしまうのです。
出っ張りの幅は20mmになっていますが、スリットの幅を同じ20mmにしてしまうと角の曲線の部分がケースに当たってしまいます。そこで、設計データではスリットの幅を21mmに広げます。
MakerCaseで箱のデータを作ってもらう
まずは、ベースとなる箱の展開図のデータを作ります。MakerCaseというサイトで作ることができます。
レーザーカッターで加工すると、レーザーの光の太さの分だけ小さくなってしまいます、そこで「切り口」設定で少しだけサイズを大きくデータを作ってもらいます。
これをSVG形式でダウンロードします。
イラストレータで詳細を設計
イラストレータで先ほどダウンロードしたSVGファイルを読み込みます。
そこに、基板を固定するためのスリットや、スイッチ、USBコネクタの穴を追加します。
USBの穴の大きさは、トランジスタ技術2023年6月号にあるコネクタ寸法を参考に、幅12.5mm・高さ7mmとしました。
文字はアウトライン化しておきます。フォントのままの場合、加工時に位置がずれてしまうことがありました。アウトライン化することで、ズレを防げます。
EtcherLaserProで加工
レーザー加工機「Etcher Laser Pro」でアクリルの板ををカットします。
10分弱でカットが完了。ケースの部品が完成しました。
組み立て
一番気になるのは、スリットに基板が入るかどうかです。ピッタリ入りました。上のスリットは少し余裕があるように作りました。下のスリットは幅は少し余裕がありますが、厚みは基板とピッタリにしてあります。基板がガタつかず固定できそうです。
パネル同士、綺麗に組み上がりました。こちらが正面です。
こちらが背面です。USBやスイッチの穴の場所もバッチリ合っています。
USBコネクタを挿してみます。ケースとコネクタが干渉しません。
綺麗なケースが完成しました。
時計の完成!
プロジェクトの開始から1年弱かかってしまいましたが、ようやくDG12Bの時計が完成しました。
DG12Bの特徴的なフォントや、クロスフェードで数字がふわっと変化するギミックもあって、ずーっと見ていられそうです。VFDっていいですね。
しばらく動作させて、異常が出ないか確認したいと思います。
これまでの歩みは以下の通りです。
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