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信号機を代わりに見てくれる装置の基板をJLCPCBでPCBA発注しました

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今回はマイコンを含めた回路を作って、JLCPCBに部品実装までお願いしたいと思います。

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基板データの制作

回路図

先日のBPFの回路にマイコンを接続します。マイコンでは、BPFの回路から出力された100Hzの信号をA/D変換し信号強度を算出します。その結果をLEDで表示するという仕組みにしようと思います。

マイコンには、5Vで動作してUSBで書き込みができるCH552を使います。安価で最低限の機能がり、便利なのでこれでいいかなと最近は思ってしまいます。

もしCH552のマイコンを試してみたい方はボードをkohacraftのshopで販売しています。

CH552Gマイコンボード | kohacraftのshop
CH552Gマイコンを搭載したマイコンボードです。CH552はUSBデバイスになれる便利なマイコンです。

書き込み機は基本的には不要ですが、開発で何度も書き込む必要がある場合にはあると便利です。こちらもkohacraftのshopで販売しています。

CH552書き込みツールキット | kohacraftのshop
CH552マイコンの便利な書き込みツールです。プログラムの書き込みの度にUSBを抜き差しする必要がなくなります。

マイコンで判断した結果はLEDで表示します。今回はレベルメーターと、信号のLEDのようにたくさんのLEDが点灯する仕掛けにしようと思います。たくさんのLEDを制御する必要があるので、ネオピクセルと同じように制御できるWS2812Bを使うことにします。

以前クリスマスプレゼント企画のクリスマスツリーの回路で、CH552マイコンでWS2812Bを使っているので使い方は大丈夫です(ライブラリを使っているだけですが...)。

部品の選定

密集していて部品点数も多いので、今回はJLCPCBのPCBAをお願いしようと思っています。

回路図エディタの右上の表のようなアイコンをクリックすると、部品リストが表示されます。ここにLCSCの項目を追加して、LCSCの部品番号を記載していきます。

ここで注意が必要なことは、JLCPCBで部品を実装してもらう時には、手数料かからないBasicという分類の部品と、手数料のかかるExtendという分類の部品があることです。Extendの部品を選んでしまうと1種類あたり$3余計に費用がかかります。前回はそれを知らず、使った部品ほとんどがExtendだったので部品代よりも手数料の方が高くなってしまいました。

そこで今回は、可能な限りBasicの部品を選びました。lang-shipさんのブログで、「Basic」の部品表が公開されているので、ここで検索しながら部品を選びます。とても便利なサイトです。

Basicにない場合にはJLCPCBのパーツリストの中から部品番号を調べて記載していきます。

アートワーク

青、黄色、赤と信号の3色ごとにこの基板が必要なので、なるべく小さくまとめます。横35mm、縦が82mmに収まりました。

基板の背面には光センサーだけ取り付けて、そのほかは全て表面に実装します。おおまかに上段がBPF、中段がLED、下段がマイコンの配置になっています。

なるべく小型に作りたかったので、LEDのWS2812Bには2mm x 2mmサイズの小さいタイプを使うことにしました。自分だったら小さくて実装が大変ですが、PCBAであれば自分でやらなくても大丈夫。しかしこの選択がアダとなってしまいます。

面付け

10cm x 10cmの基板は安価に作ってもらえます。そこでそのサイズに入る分だけ面付けします。今回は2つ面付けできました。

上部と下部にVカットを入れて、捨て基板から分離できるようになっています。

必要なデータの生成

KiCAD JLCPCB toolsのプラグインを入れておくと、JLCPCBのPCBAに必要なファイルを自動で生成してくれます。

詳しくは以前の記事をご覧ください。

PCBエディタの右端にできるLCSCのアイコンをクリックします。

注文時に必要な、BOMファイル、CPLファイルとガーバーファイルが生成されます。

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JLCPCBに注文

基板の設定

JLCPCBに基板を発注します。ガーバーファイルをアップロードすると、基板のプレビューが表示されます。

今回の基板は横に2つ面付けされた基板なので、「Delivery Format」を「Panel by Customer」に変更し、「Row」を「2」にします。

基板の色は黒にしました。

また、部品の実装では鉛フリーのはんだを使用するので、「Surface Finish」を「LeadFree HASL」にしてみました。

PCBAの設定

PCBAの設定をします。表面にしか部品を実装しないので「Assembly Side」を「Top Side」に設定します。そのほかはデフォルトのままで良さそうです。

左下の青い「Confilm」をクリックします。

基板のプレビューが表示されます。右の青い「NEXT」をクリックします。

左側にBOMファイルを、右側にCPLファイルをアップロードします。

面付けされた状態でのBOMファイルがすでに生成されているので、「File provided as」は、右側の「Complete File,...」を選択します。右下の青い「Process BOM & CPL」をクリックします。

部品リストが表示されます。今回は可能な限りBasicの部品を選んだので「Lib Type」がほとんどBasicになっています。Extendが3つしかないので追加費用は$9のはず。

が、1つだけ「Standard Only」という部品があります。

2mm x 2mmのサイズのWS2812Bでした。0201のような小さなパッケージや温度管理がシビアな部品がある場合、エコノミーではなくスタンダードというサービスを利用しないといけないということです。しかもその部品のある面ごとに$25が追加になるということです。

あ゛ーーーー。なるべくBasicにして手数料がかからないようにしたのにも関わらず、小さくしたいからって2020サイズのWS2812を選んでしまったために、$25追加になってしまいました。

仕方がありません。右側の「Switch to Standard PCBA」をクリックします。

スタンダードでは全ての部品が実装可能になりました。右下の「NEXT」をクリックします。

間違えたら動作しない基板が届いてしまう、絶対正しい向きに向けないといけないクルクルタイムの始まりです。向きのある部品は必ずと言っていいほど正しい向きを向いていません。これら全てを正しい向きに修正する必要があります。

1つ1つ行うとミスする可能性が高まります。面付けされた基板の場合、同じ部品はまとめて回転させた方がいいでしょう。

  1. 回転させたい部品をクリック
  2. リストが青くハイライトされるのでその行をクリック
  3. その行の部品全てが選択されるので、まとめて回転できる

という手順で、まとめて回転して正しい向きに向けていきます。同じ型番でも向きが異なるよう実装してある場合には、この方法は使えません。1つ1つ回転するしかありません。

全ての部品を正しい向きに回転できたら、右下の「NEXT」をクリックする、前に2回は部品の向きを再確認しましょう。

費用が表示されます。今回はスタンダードプランになってしまったので、Setup Freeに$25が追加されてしまいました。

おや?「Feeders Loading Free」が$22.63もあります。これはExtendの部品を使うと1種類当たり$3追加になる費用です。今回は3個かしかExtendを使っていないのでこれは高すぎます。

?をクリックすると説明が表示されました。「スタンダードでは1種類あたり$1.5の費用がかかります」

なんと!スタンダードプランでは、Basicの部品もExtendの部品も関係なく一律$1.5の手数料がかかるということです。なんということでしょう。頑張ってBasicから選んだ意味がありません。

あーーー。

2020サイズのWS2812Bを選んでしまったおかげで、費用がかなり高くなってしまいました。3528サイズのようなのを選んでおけばよかった...

あーーーー。

仕方がありません。右側の「SAVE TO CART」をクリックして支払いへと進みます。

支払い

右側の「Secure Checkout」をクリックします。

発送先と、配達業者を選択し、中下の「Submit Order」をクリックします。PayPalやクレジットカードで支払いができます。

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発注完了

発注が完了すると、JLCPCBがデータのチェックを行い、問題がなければ製造に取り掛かります。

製造が早い!

注文した当日、ベースとなる基板の製造が開始され翌日には完成しています。

続いてPCBAが始まります。12月31日はお休みとWebには書いてあるのですが、実装作業が進み、31日に出荷のメールが届きました。

年末にも関わらず作業をして頂いて頭が下がります。ありがとうございます。

届くのが楽しみです。

2024.1.17 続きはこちら