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PCBWayにフルカラーUVプリント基板の発注方法

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PCBWay用のフルカラーUV印刷データを作って、基板を発注する方法をご紹介します。

前回の基板データの作成記事はこちらです。

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PCBWayのフルカラーUV印刷

PCBWayではフルカラーのUV印刷サービスが開始されています。そこで、このサービスを利用してみようと思います。

PCBWayのブログにデータの作り方が書いてあります。

ポイントとしてはこの2つでしょう。

  • When designing colored characters, avoid placing them over surface-mount pads and through-hole pads.
  • Overall effect files of colored boards support the following file formats: PDF, JPEG, PNG, TIFF, etc. This method requires a positioning diagram/reference diagram
  • 表面実装パッドやスルーホール上に文字を配置することは避けてください
  • 画像ファイルは、PDF、JPEG、PNG、TIFF などのファイル形式をサポートし、位置決めのための参考図が必要です

画像がパッドにかからないようにしないといけません。また、ガーバーファイルとの位置関係を示した図も必要となります。

2024.5.7 追加

実際に作ってもらうと、画像上のパッドの部分はPCBWayでマスクしてもらえることがわかりました。このため、画像がパッドにかかっても大丈夫です。

また、UV印刷を選択すると、シルクスクリーンレイヤーのシルク印刷が行われません。このため、シルクスクリーンレイヤーの情報は画像に合成しておく必要があります。

追加終わり

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データの作成

元画像の作成

まずは、デザインに必要が画像データを作ります。

[ファイル]>[エクスポート]>[SVG]とクリックします。

F.SilkscreenとF.Mask、Edge.Cutの3つにチェックを入れて、「エクスポート」します。

この画像を元に、UV印刷の画像を作っていきます。

デザイン

レイヤーを追加し、新しいレイヤーにUV印刷のデザインをしました。

新しいレイヤーのみにすると、こうなります。画像データができました。

面付けデータを作成

今回は2枚面付けした基板を作成します。このため面付け後の基板の、UV印刷データを作ります。

先ほど同様に、F.SilkscreenとF.Mask、Edge.Cutの3つレイヤーのSVGファイルを作成し、ここに先ほど作ったカラー画像を貼り付けます。

面付けされた基板に、カラー画像が貼り付けられました。捨て基板の部分に様々なサイズの文字やカラーチャートを追加して、印刷の具合を見たいと思います。

カラー画像の部分だけ表示すると、このようになります。

パッド部分をマスクする

2024.5.7 追加

パッドの部分のマスク作業は、PCBWayがやってくれるので、作業する必要がなさそうです。

追加終わり

PCBWayではパッドの部分は、印刷しないようデータを作らないといけません。そこで、パッドだけのデータを作ります。

F.Maskだけチェックして「エクスポート」します。

できたSVGファイルのマスクの部分を全て白に変更します。

カラー画像に重ねて、パッドの部分を白くします。これでパッドの部分に印刷が被らないようになります。

2024.5.7 追加

シルクスクリーンレイヤーの合成

PCBayのUVプリントサービスではシルクスクリーンレイヤーのシルク印刷は印刷されません。

そのため、シルク印刷のデータを画像に合成しておく必要があります。

「エクスポート」→「SVG」をクリックします。

「F.Silkscreen」と「Edge.Cut」レイヤーをSVGファイルに出力します。

保存したSGVファイルをカラー画像に読み込みます。

これで画像データが完成しました。

2024.5.7 追加終わり

PNGファイルに出力

PNGファイルとして書き出します。[書き出し]>[スクリーン用に書き出し]をクリック。

「1x」の右側をクリックして「解像度」を選択。

1200と入力して、右下の「アートボードに書き出し」をクリックします。

PCBWayのUVプリンタの解像度がわからないので、1200dpiとして作成します。

UV印刷用の画像データが完成しました。

背面も作る

背面も作ってみました。

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参照画像の作成

PCBWayでは位置合わせのための参照画像が必要です。このため、上の画像のように、エッジカットとシルク、マスクを含む画像(黒)とUV印刷用の画像を一緒に出力して参照画像としました。

表と裏面があるので、それぞれ出力し1枚の画像にしました。表面には「Top View」、背面には「Bottom View」と書きました。

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ファイル構成

gerbersフォルダと、imegesフォルダを作り、gerbersフォルダにはガーバーファイルを、imegesフォルダには、今回作ったPNGファイルを入れます。

製造時にわかりやすいようPNGファイルのファイル名は、先頭にガーバーファイルの名称を入れて、後半に「解像度」「外形寸法」「表か裏」を入力しました。

表の画像ファイル名は

ESP32C3Board_2pcs_1200dpi_100mmx100mm_top.png

背面は

ESP32C3Board_2pcs_1200dpi_100mmx100mm_bottom.png

です。

参照画像のファイル名は

ESP32C3Board_2pcs_Printing_reference.png

としました。

この2つのフォルダをzipで圧縮して1つのファイルにします。

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PCBWayに発注

それではPCBWayに基板を発注しましょう。

基板の設定

面付け基板なので、「基板の種類」を「面付け」にします。

基板を白くしたいので、「レジスト」を「白」にします。

UVプリントにしたいので、「シルク」を「UV Printng Multi-color」に設定します。

両面UVプリントなので「UV printing sides」を「Double-sided」にします。

UV印刷は片面印刷で+$12程度、両面印刷でさらに+$5でした。安価に作れちゃうんですね。

メタルマスクの設定

メタルマスクも一緒に作ってもらいます。

表面のみにしか部品がないので、「メタルマスクサイド」は「表面のみ」。

そのままのサイズではとても大きいので、120mm x 120mmにカットしてもらえるよう、「その他特殊加工」の欄に「Please cut 120mm x 120mm」と書いておきます。

以上で設定完了です。右側の緑色の「カートに追加」をクリック。

データのアップロード

ガーバーファイルをアップロードする画面が表示されるので、zipファイルをアップロードします。最後に左下の緑色の「今すぐ注文する」をクリック。

データのチェック待ち

データのアップロードが終わると、PCBWayによる基板データのチェック(レビュー)が始まります。

チェックが終わるとメールが届きます。

PCBWayは早いと数分程度でレビューが終わるのですが、今回はUV印刷データが入っていたからか、6時間程度かかりました。

右下のオレンジ色の「チェックアウトに進む」をクリックします。

支払い

配達業者を選択します。安くて早いOCSにしました。右側のオレンジ色の「注文する」をクリックすると、支払いの画面が表示されるので支払いを行います。

製造が開始されました。

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発注完了

KiCadの3Dビューアの画像に、UVプリントの画像を合成してみました。

基板の発注が完了しました。PCBWayのフルカラーUV印刷の仕上がりが楽しみです。

2024.5.10 続きはこちら

ここで設計したマイコンボードはこちらで販売しています。

ESP32-C3開発ボード
ESP32-C3を搭載した開発ボードです。DIPパッケージの幅の基板で、ブレッドボードを有効利用できます。