今回は、Padaukマイコンの書き込み機の基板を設計して、PCBWayに発注します。
準備
ブロック図
ブロック図は上記のようになっています。メインのマイコンにはESP32-S3を使います。Padaukの書き込みにはVPPに最大12V、VDDに最大5.6V程度必要で、読み出し、書き込み、削除にそれぞれ異なる電圧が必要です。このためマイコンからPWM波形を出力し、LPFを通してアナログ電圧に変換し、オペアンプで増幅することで、これら様々な電圧を設定できるようになっています。
読み出し、書き込みでVDDの電圧が3.3V以外の電圧となるために、レベルシフターを使ってESP32とPadaukの通信を行います。
ICソケット
Padaukの最小マイコンはSOT23-6で、それ以外はSOP8からSOP16パッケージとなっています。そのためのICソケットを探しました。左がSOT23-6用のソケットで、右がSOP16のソケットです。これらがとても高価で、SOT23-6が2000円、SOP16が1000円くらいしてしまいます。今回の基板の部品で最も高価な部品になります。
アートワーク
ESP32とICソケットが大きいため、横10cm高さ5cmのサイズになんとか収まりました。
発注する際には、まとめて組み立てられるように2枚面付けします。
基板データが完成したので、ガーバーファイルに出力してzipでひとまとめに圧縮します。
PCBWayに基板を発注
基板パラメータの設定
基板データができたので、PCBWayに基板を発注します。今回の基板は面付け基板なので「基板の種類」を「面付け」にします。X-out...は、面付けした基板の片方が不良でも良いかを設定する項目です。不良があっても別に構わない場合には「はい」、どちらも良品でないといけない場合には「いいえ」を選びます。
続いて基板のサイズと製造する枚数を設定します。
あとは基板の色を設定します。今回は黒にしようと思います。
そのほかはデフォルトのままで大丈夫です。
メタルマスクのパラメータ設定
メタルマスクは、枠があると重くて大きくで邪魔なので、枠なしを選んでいます。
また標準のサイズが190mm x 290mmと、とても大きいため、基板のサイズ+20mmにカットしてもらいます。「その他特殊加工」の欄にそのように書いておきます。ここは日本語でもOKです。
以上でパラメータの設定は完了です。右側の緑色の「カートに追加」をクリックします。
ガーバーファイルのアップロード
ガーバーファイルをアップロードするウィンドが表示されるので、「ガーバーファイルを追加」をクリック。
圧縮したzipファイルを指定してアップロードします。アップロードしたら、左下の「今すぐ注文する」をクリックします。
データのレビュー
すると、PCBWayによってデータのチェックが開始されます。チェックが完了するとメールが届きます。
支払い
今回はレビューを開始したのが休日だったためか、翌日の月曜日にチェックが完了しました。右下の「チェックアウトに進む」をクリックして支払いに進みます。
発送先、支払い方法、輸送手段を選択して、右側の「注文する」をクリックします。PayPalの支払い画面が表示されるのでそこで支払いを行います。
支払いが完了すると製造が開始されます。
これで、ブレッドボードに組み立てられた書き込み機が、専用基板になります。届いたら組み立てたいと思います。
2024.10.29 続きはこちら
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