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FM変調の光通信で音声を伝送する実験に成功しました

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ずっと前からやりたかった、光通信による音声の伝送の基礎実験に成功しました。

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ブロック図

変調

FM変調ブロック図

光通信の変調方式には、FM変調を使うことにしました。変調にはVCOの74HC4046を使います。50kHzのクロックを入力し、VCOへのフィードバック信号に音声信号を混合します。これにより、50kHzを中心周波数として、音声信号によって周波数が変動するようになります。

VCOの出力はNOTゲートでバッファして、LEDを点灯させます。

復調

FM復調ブロック図

光の受光センサには、送信と同じLEDを利用しました。LEDを逆バイアス接続して、発電電流を取り出します。50kHzの共振回路を接続することで、50kHz近辺の信号を取り出しやすくしています。

50kHz近辺の信号は、10000倍に増幅してHigh,Lowの2値に変換します。

続いて2値化したFM信号を復調します。復調は、HiとLowで時定数の異なるLPFを使い、時間的な振幅を電圧的な振幅に変換することで実現してみました。

上記の復調による出力信号は、復調した信号よりも50KHzの成分が支配的です。音声信号を増幅すると50KHzの成分も一緒に増幅されてしまうため、LPF付きの増幅回路で増幅します。LPFは1段しかないため、50kHzを大きく減衰させるためカットオフ周波数を3kHzとかなり低くしました。

回路図

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回路基板

変調と復調を1つの基板に実装してみました。基板の左側半分が変調回路、右側が復調回路です。

実験なので発光用のLEDと、受光用のLEDは向かい合わせにしてあります。

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実験

オーディオ入出力にオーディオインタフェースを接続して、パソコンから音楽を入力し、出力をヘッドホンで聞いてみます。

すると、

音楽が聞こえるではないですか!

最終段のLPFのカットオフが低いので、高音が弱いですが音楽が聞こえます!

送信のLEDと受光のLEDの向きを、対向ではなく別の向きへと変えてみます。それでも音楽は聞えます。音量は変わりません。

受光LEDを手で覆って光が入らなくなると、ザーというノイズの音になってしまいます。

信号が弱くなっても音が小さならず、信号がないとノイズだけになるって、まさにFMです。FMの変復調ができました。

それでは聞いてください。FM変調で光通信した音楽です。

LPFのカットオフが3kHzなので、帯域が狭くAMラジオっぽい感じがしますね。

でも、音が聞こえた時はとても嬉しかったです!

色々改良の余地があるので、どんどん改良して、いい音になるようにしていきたいと思います。