先日はLEDを光らせるプログラムを作ったので、今回は基板を作ります。
デザイン
Adobe Fireflyを使ってAIにデザインを考えてもらいました。氷の中に雪の結晶が閉じ込められている姿です。たくさんのセンテンスを試して、やっといい感じの画像になりました。
このデザインを使って、クリスマスの飾を作りたいと思います。
基板データの作成
回路図
回路図は上記のようになっています。PSF154に6つのLEDをつないで、点滅させます。電池はコイン電池を使います。
アートワーク
Adobe illustratorで氷の輪郭をなぞって輪郭線を描き、SVGファイルに保存します。そのSGVファイルを、KiCadの「インポート」「グラフィックス」から「edge.cut」レイヤーに読み込み、外形線として利用します。
その中に、部品を配置します。
画像を編集
KiCadで、「エクスポート」「SVG」で「Edge.cut」と「シルク」レイヤーをSVGファイルに出力し、そのSVGデータ合わせて画像を配置します。また、紐を通す部分とLEDを白く抜きます。LEDには極性の「+」マークを書きました。
基板の3Dビューアにの画像に、制作した画像を合成してみました。いい感じですね。
面付け
メタルマスクを使ってクリームはんだを印刷するため、基板の周囲に捨て基板が必要です。せっかくなので一度に2つ作れるように、2つ面付けすることにしました。
画像も面付け
KiCadで、「エクスポート」「SVG」で「Edge.cut」レイヤーをSVGファイルに出力します。このEdge.cutラインに合わせて、結晶の画像を配置します。
輪郭線を非表示にし、結晶の画像のみにします。基板のサイズと画像のサイズを同じ値にするため、基板の外形線で画像を切り出します。この画像を解像度1200dpiのPNGファイルとして保存します。このPNG画像を発注時に利用します。
参照画像の作成
基板データと画像ファイルの位置関係を、製造者に伝える画像を用意します。基板のサイズと画像のサイズが同じことと、画像の解像度が1200dpiであることを書いておきます。これをpdfやjpgにします。
ファイルの用意
gerbersフォルダにガバーデータを入れ、imagesフォルダにUVプリントする画像ファイルと参照画像のpdfを入れておきます。
UVプリントの画像ファイルのファイル名には、印刷サイズやdpiも入れておきました。
これらのファイルをzipファイルにまとめて圧縮しておきます。
PCBWay に基板を発注
基板のパラメータ設定
UVプリント基板の製造サービスを提供している、PCBWayに基板を発注します。
たくさんパラメータがありますが、全てを設定する必要はありません。
今回は、
「基板の種類」:「面付け」
「寸法」:基板のサイズ
「枚数」:製造する枚数
「レジストの色」:黒
を変更します。
レジストの色は、UVプリントをするので白がいいかもしれませんが、今回は黒を試してみます。というのも、PCBWayのUVプリントは他社にはない「ホワイト」+「マゼンタ・シアン・イエロー」の4色印刷です。ホワイトを最初に印刷してくれるので、白い基板以外でも綺麗な発色だろうと考えています。
続いてUVプリントの設定をします。
「UV printing」を「Single-sided Top」にして表面をUVプリントに設定します。
「その他」の項目に背面はシルク印刷してもらうよう書いておきました。書かなくても自動的にそうなると思うのですが、絶対シルク印刷してもらいたかったので書いておきました。
メタルマスクの設定
クリームはんだを印刷できるように、メタルマスクも一緒に作ってもらいます。
いつもは表面に部品があるのですが、今回は表がUV印刷で、背面に部品があります。そのため「メタルマスクサイド」を「裏面のみ」に設定します。
また、メタルマスクは標準サイズがとても大きく場所をとるので、基板のサイズ+20mmにいつもカットしてもらっています。これを「その他」の欄に書いておきます。
以上でパラメータの設定が完了です。右側の緑色の「カートに追加」をクリックします。
データのアップロード
ファイルのアップロードウィンドウが表示されるので「ガーバーファイルを追加」をクリックして、ガーバーと画像をまとめたzipファイルをアップロードします。
アップロードできたら、左下の「今すぐ注文する」をクリックします。
するとPCBWayによってデータのチェック(レビュー)が開始されます。通常数10分から数時間かかります。完了するとメールが届くので、しばらく待ちましょう。
支払い
レビューにパスするとメールが届き、支払いへ進めるようになります。今回はレビューをパスするのに3時間かかりました。
右下の「チェックアウトに進む」をクリックします。
ステップ3のところで発送手段を選択しいます。安いのでOCSにしました。選択したら右側のオレンジ色の「注文する」をクリックします。
PayPalの決済画面に切り替わるので、そこで支払いを完了させます。
これでPCBWayに基板の発注が完了しました。UVプリント基板どんな仕上がりになるでしょうか。楽しみです。
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