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AM変調のLED音声送信回路を作りました

光通信で音声を伝送したくて、光を使った送信回路を作りたいと思います。

光に音声を乗せる方法としては、光をAM変調する方法、FM変調する方法、PWM変調する方法など、いくつかの選択肢があります。以前、FM変調の光送受信回路を作ったことがあるので、今回はAM変調の光送信機を作ってみることにしました。

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回路の原理

AM変調をかける際の搬送波の周波数は1MHzにしました。38kHz付近には赤外線リモコンの信号、100kHz付近やその逓倍の周波数には電源や照明光などのノイズが乗っていることが多いので、それらから十分離れた周波数として1MHzを選んでみました。これ以上になるとLEDの点滅が追いつかないのではないかとも思っています。

水晶振動子の発振波形はデューティ比が50%になっていないので、分周器を使って4MHzから1MHzを生成することにしました。

音声信号はまずボリュームで音量を調節してからアンプに入ります。このアンプで音声信号を22倍に増幅します。入力にマイクを接続することを想定しているので、ゲインを大きくしました。ゲインが大きいため後段の回路に過大な振幅が入らないよう、±0.6Vのリミッタを入れてあります。

AM変調は、アナログスイッチを使って1MHzのクロックで信号とGNDを切り替えることで実現しています。本来であれば信号と、それを反転させた信号を切り替えるのが一般的なのですが、今回は簡略化して信号とGNDを切り替える方式にしました。

変調された信号はほぼ矩形波になり、1MHzの奇数倍の周波数成分が含まれてしまいます。今後、送受信でほかの周波数も使うかもしれないので、これらの奇数倍の成分が邪魔にならないように、3次のローパスフィルタで不要な周波数をカットしています。これによってほぼサイン波の搬送波となって、きれいなAM変調信号になります。

この信号で定電流のLEDドライバの電流を変化させて、LEDを点灯させます。

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回路の詳細

AM変調回路

HPFでDCカットした信号を、ボリュームで適切な振幅に調整します。

オペアンプには、単電源でも動作して、0V程度までの振幅を許容し、歪みとノイズの低いMC33072を使いました。ゲインは27dB(22倍)に設定しています。0.6Vを基準に振れる波形にしたかったので、リファレンス電圧は0.6Vにしてあります。

オペアンプの出力に、逆方向を向いた2本のダイオードを接続することで、0.6Vのリミッタとして機能させています。ただ、10kΩの後にリミッタが入っており出力インピーダンスが高くなってしまうため、後段にバッファを設けました。

この信号を、高速なアナログスイッチで信号とGNDをキャリア周波数で切り替えて、簡易的なAM変調としています。

キャリア周波数生成回路

水晶発振回路で4MHzのクロックを発生させます。16MHzだともっと小さな水晶振動子を使えるのですが、たまたまあった4MHzを使いました。

水晶発振回路の出力信号はデューティ比が50%にならず、そのまま使うと変調信号に歪みが出てしまいます。そこで、分周器を使って分周し、1MHzを生成しています。分周器には、自由に分周比を設定できる74HC4040を使いました。

LPFと定電流LEDドライバ回路

入力側のHPFによって、信号とGNDを切り替えて変調された信号の直流成分を除いて、電源電圧の半分を中心に振れるAM変調のような波形に変換します。

その後、3次のRCローパスフィルタで高次の周波数成分を除去します。

その後段のトランジスタでバッファし、定電流回路の電流を調節しています。厳密には完全な定電流回路ではないのですが、回路を複雑にしたくなかったのでこのようになりました。だいたい40mAを中心に振れるようになっています。

LEDには、指向角15度で20,000mcdという高輝度な赤色LEDを使いました。かなり明るいLEDです。

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いよいよ実験

送信側の回路は、すべてを1枚の基板に載せきることができなかったので、変調回路とLEDが接続された定電流回路を別々の基板に分けました。

受光側は、以前作ったPINフォトダイオードとアンプを組み合わせた光受信回路に、簡易的な1MHzのLC共振回路と検波回路を追加しました。検波回路はバッファが無いために出力インピーダンスがとても高いので、実験のためハイインピーダンスで受けられるオーディオインターフェースに接続します。信号がかなり弱いので、ゲインをほぼ最大に設定して、オーディオインターフェースに接続したヘッドホンで音をモニターすることにしました。

送信回路のLEDの光を受光回路に向けて、音楽を入力しヘッドホンで聴いてみます。

おおお、とてもクリアな音で聴こえるじゃないですか!

AM変調の音というとAMラジオでしか聴いたことがなかったので、ノイズが乗った高音の全くないこもった音というイメージしかありませんでした。ところが今回作った回路は、音声信号の20kHzまで余裕で送信できる帯域を持っているので、高音まできれいに出ていて想像以上にクリアな音でした。AM変調でも帯域が広ければ綺麗な音が伝送できるんですね。AM変調の音を見直してしまいました。

もちろんAM変調という方式上、光軸をずらすと音量は小さくなってしまいます。これはAM変調なので仕方ありません。

AM変調の光送信回路がうまく動作しました!

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次は受信側を作ります

送信側が完成したので、次は受信側の検討に入りたいと思います。うまくいくかは分かりませんが、できればAGC(自動利得制御)機能を追加して、光軸が多少ずれても音量が変わらないようにできたらいいなと考えています。

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