
恩師の研究室からトランジスタと抵抗をもらい手持ちのコンデンサと組み合わせて、無安定マルチバイブレータ回路にし、LEDをチカチカさせたハロウィンのかぼちゃを作りました。
母校で部品をもらってくる

恩師の研究室に遊びに行った際、もう使わないという部品をたくさんいただいてきました。
古そうな棚を見せてもらうと、コンデンサやコイルなど受動部品が入った引き出しと、E24系列の全ての値の抵抗が揃った引き出しがありました。コンデンサも高耐圧でそこその容量のフィルムコンデンサとかあって、買ったら高いんだろうなという物でいっぱいです。もう部品屋さんのようです。
伝わるかわからないのですが、この棚の中って古い電子部品屋さんのような匂いが若干しました。電子部品がたくさん集まるとそんな匂いになるんでしょうかね。
この棚の中の部品好きなの全部あげると言ってもらえたので、手持ちにないE24系列の抵抗値のものを全種類1袋ずついただいてきました。
抵抗の袋に入っているラベルが手書きの物もあるので、かなり古い物なのだと思われます。

別の棚にはいろいろな部品や工具、材料などと一緒に2SC1815の長いテーピング品もありました。今となっては貴重な東芝製なのではないでしょうか。これも好きなだけあげると言っていただいたので、一部をいただいてきました。

さて、手持ちの部品としてちょうどデジットの特価品蔵出し特集で買った電解コンデンサがあります。抵抗、トランジスタ、コンデンサが揃ったということは、無安定マルチバイブレータが作れちゃいますよ。
無安定マルチバイブレータを組んでみる

無安定マルチバイブレータは、抵抗・コンデンサ・トランジスタの組み合わせが2組入ったシンプルな回路です。
左のトランジスタがONすると、接続されたコンデンサが一度放電され、徐々に充電されていきます。ある電圧まで充電されると右のトランジスタがONします。今度は右のトランジスタにつながっているコンデンサが一度放電され、左のトランジスタがOFFするとともに、充電が始まります。ある電圧まで充電されると左のトランジスタがONします。
このように、コンデンサの充放電と共に、左右のトランジスタが交互にONとOFFを繰り返します。
それぞれのトランジスタにLEDを接続してあるので、これらのLEDが踏切のように交互に点滅します。
この回路は、小学生の頃に読んでいた雑誌に載っていたものそのままです。回路にある33kΩの抵抗は、値を大きくしたり小さくしたりすると正常に動作しなくなった記憶があるので、3Vで動作させる場合は33kΩがちょうどいい値なのでしょうね。
点滅の周期はコンデンサの値で調整できます。今回はデジットの特価品蔵出し特集で買った47µFを使いました。小さい値にすれば速く点滅し、大きい値にすればゆっくり点滅します。

ブレッドボードで試しに組んでみると、LEDがチカチカと交互に点滅しました。
かぼちゃの置き物にする

ハロウィンも近づいてきたので、このチカチカLEDを使ってかぼちゃの置き物を作ることにします。
私には絵のセンスがないので、かぼちゃのお化けの絵を描いてもらいます。この絵を取り込んで、Illustratorで外形線と塗りつぶし部分を分けて描きます。外形線はSVGファイルとして、塗りつぶし部分はシルク印刷用にPNGファイルとして保存します。

KiCadにSVGファイルを外形線として読み込み、PNGファイルはシルクレイヤーに読み込みます。回路は先ほどの無安定マルチバイブレータと同じもので、かぼちゃの目の位置にLEDを配置し、他の部品は背面に配置して表からは見えなくしました。

基板のレジストの色は黄色、シルク印刷の色は黒にすることで、かぼちゃのお化けらしい見た目にします。本当はレジストの色をオレンジにしたかったのですが、オレンジレジストは数年前にPCBWayがクリスマス時期に特別に提供していた記憶があるくらいで、今は扱っていないようでした。
え?黒シルク選べないの?

基板データができたので、基板屋さんに発注しようとしました。ところがデータをアップロードして基板の製造パラメータを設定している途中で問題が発覚します。
なんとこの基板屋さんでは、黄色い基板では白シルクしか選べず、黒いシルク印刷ができませんでした。黄色の基板に白シルクでは、ちょっとかぼちゃのお化けには見えません。
そこで別の基板屋さんで注文してみます。こちらでは黄色い基板に黒いシルク印刷を選ぶことができました。しかし今度はカートに入れた時点で別の問題が発覚します。送料込みの費用がなんと約$90(約14,000円)にもなってしまいました。
さすがに、おもちゃにこの金額は払えません。
フルカラー印刷が逆に安い
最初の基板屋さんは、フルカラー印刷の基板も扱っています。そこでフルカラー印刷で基板を作ったらどうなるかと、試しに適当なデータで見積もってみました。
すると、$30(約4,700円)くらいで作れることがわかりました。これならフルカラー印刷の方が断然いいです。
それではフルカラー印刷用にデータを変更していきます。

まず、これまで白黒2値だったかぼちゃのデータをカラーにしていきます。色のセンスが問われる作業なので、色をさまざまに変えながらアドバイスをもらい1カ所1カ所色を決めていきます。本当にセンスがなく何度もダメ出しをくらいながらのこの作業が一番大変でした。

フルカラー印刷基板は専用の設計環境でないと発注できないので、KiCadのデータをアップロードして、そこにPNG画像を貼り付けて製造用のデータを作成します。この設計環境から作成したデータを基板屋さんの注文画面に転送し、基板の製造パラメータを設定して発注します。
基板が届く

1週間ほどで基板が届きました。両面フルカラー印刷のかぼちゃの基板です。
黒のシルク印刷よりも、フルカラー印刷の方が断然見栄えがいいですね。描いたPNGファイルとほぼ同じ色合いで印刷されていました。フルカラー印刷にすると追加費用なしでメッキ処理が金メッキ(ENIG)になるので、メッキ部分が金色に輝いて高級感も出ています。
ただ、よく見ると印刷が0.5mmほどずれていて、パッドに印刷が被っています。印刷が被った部分は、はんだが付かないのではないでしょうか。どうでしょうね?
組み立ててみる

全ての部品をはんだ付けしました。心配していた印刷がパッドに被っている問題は、さほど大きな問題にはなりませんでした。
このかぼちゃのお化けの置き物は、電池2本で動作し重い電池ボックスが基板を支えて自立する仕組みになっています。
さっそくスイッチを入れてみます。

おおお、おめめが点滅しましたよ。
しかしなんというか。なんでこんな物をまじめに作ってしまったの?という感じがして笑いが込み上げてきます。
このかぼちゃのお化けの置き物、目がまばたきしているように見えることから、「まばたきパンプキン」と名付けました。
「まばたきパンプキン」プレゼント

今回制作した「まばたきパンプキン」を、先着10名様にプレゼントいたします。
細かい部品や熱で壊れやすい部品は使っていないので、初心者の方にも楽しんでいただけると思います。ご希望の方は、下記のGoogleフォームからご応募ください。
なお、いただいた個人情報は発送とサポートのみに利用し、安全のため1ヶ月を目処にすべて削除いたします。削除後もサポートは継続いたしますので、ご応募時に届いたメールにご返信ください。
組み立て方はこちらになります。
たくさんのご応募をお待ちしております。





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