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ヘッドホンをノイズキャンリングにするアダプターを作りました(失敗)

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普通のヘッドホンをノイズキャンセルヘッドホンにしてしまうアダプターを作ってみました。

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仕組み

ブロック図

ノイズキャンセリングアダプタの仕組み

仕組みはこうです。ヘッドホンにマイクを追加し、周囲の音を収音します。ノイズキャンセルアダプターにその音を伝え、オーディオ信号から周囲の音を差し引いてヘッドホンへ入力します。

回路図

ノイズキャンセリングアダプタの回路図

マイクの信号を100倍の反転増幅回路で増幅します。使用したマイクが反転出力なので、反転増幅することで非反転になります。マイクを触ったりした時などのノイズで大きな信号が出ないように、オペアンプには電圧クリップのためのショットキーダイオードを入れました。ショットキーダイオードのクリップ電圧である300mVでもうるさいくらいです。

その後、LPFとゲイン調整を行い、ボルテージフォロアで電流増幅します。LPFを適切に設定しないと発振してしまいました。

ノイズキャンセル信号は、コンデンサでカップリングしてヘッドホンのGNDに接続されます。こうすることで、左右どちらにもキャンセリング信号が反映されるという仕組みです。

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回路

上の写真が完成したノイズキャンセリングアダプタ回路です。

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実験

試してみる

右の黒い物がマイクです。これをヘッドホンのてっぺんに取り付けて、ヘッドホンを頭にセットします。

ボリウムを調整してキャンセル信号を大きくしてみます。

変わらない?

キャンセル信号を大きくすると周辺の環境音が大きくなるので、回路は動作しているようです。しかし、環境音がキャンセルされません。

ヘッドホンの中に入れてみる

ヘッドホンの中のマイクの位置

ヘッドホンの左の耳あての中にマイクを入れてみます。

おおお。左耳だけ扇風機のガーーーという音が弱くなりました。キャンセルできています。声はキャンセルされません。ガーとかゴーとか低い音だけ弱くなる感じです。

しかもマイクの位置も重要です。上の写真のように耳の裏にマイクがあるような位置にしないと、キャンセル効果が弱くなります。

左耳だけ、弱弱ガーゴー音ノイズキャンセルアダプターとなりました。

以上のことから、

  • ヘッドホンの外の音とヘッドホンの中に入ってきた音は違う
  • ヘッドホンの中でも場所によって音が異なる

ということがわかりました。

ヘッドホンの外の音がヘッドホンの中に入ると音が変わってしまい、単純に環境音の逆位相の波形を加えれば環境音がキャンセルされる、というわけではないということがわかりました。

ノイズキャンセルって難しいんですね。