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VFD DG12BとDG12Gの違い

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DG12Bが搭載されていると思って入手した電卓に、DG12BではなくDG12Gが搭載されていたので詳しく調べてみました。

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SHARP Compet 226R

ジャンク品として入手

SHARP Compet 226R

入手したのはSHARP Compet 226Rです。動作するかどうかわからないジャンク品でした。

SHARP Compet 226Rのロゴ

Compet 226Rと書いてあります。文字がかっこいい。

SHARP Compet 226Rの仕様プレート

後ろに型番が書いてありました。正確にはCS-226Rという型番なのですね。

電源投入

SHARP Compet 226Rの電源を入れた状態

試しにコンセントをつないで、スイッチをONしてみます。おおお!電源が入りましたよ。

SHARP Compet 226Rに数字を表示させた状態

キーが2重に押されてしまうという不具合はありますが、全ての桁が正常に表示できました。計算もできます。

分解

SHARP Compet 226Rの内部の写真

中を見てみましょう。これまで見てきたGD12Bが搭載されていた計算機よりも、だいぶ簡素化されています。

SHARP Compet 226Rのスイッチの部品

キーはキーごとにリードスイッチと磁石がモジュール化されて、量産しやすくなっています。

SHARP Compet 226Rの基板の様子

これまで見てきた計算機は、VFDの手前に計算用のICやロジックが実装されていたのですが、このモデルでは14ピン、16ピンの小さなICしか実装されていません。

SHARP Compet 226Rに使われているVFDドライバIC

TM4352はVFD用のディスプレイドライバICのようです。3つもあるので桁用のドライバでしょうか。そしてM58602は9本の抵抗が接続されているのでセグメント用のドライバでしょう。

SHARP Compet 226Rの電源モジュール

VFDの背面には電源ユニットが収まっています。1つのトランスに複数の巻線が巻いてあり、さまざまな電圧を生成しているようです。

SHARP Compet 226Rの計算用LSI

電源ユニットの下に計算用と思われるLSIが3つありました。

MA8612、MA8604-61、MA8605の3つのLSIがあります。

SHARP Compet 226Rの基板の配線面

基板の背面の配線です。曲線で配線されているのがレトロでいいですね。

SHARP Compet 226Rに使われているVFD DG12G

VFDがDG12BではなくGD12Gという型番でした。どういった違いがあるのか、後で詳しく調べてみたいと思います。

SHARP Compet 226RのVFDを点灯させた様子

VFDを点灯させてみました。DG12Bとぱっと見ではフォントは同じように見えます。

SHARP Compet 226RのVFDを点灯させた様子のアップ

7セグメントVFDとは違って、このシリーズのフォントは味があっていいですね。

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見た目の違い

DG12BとDG12Gの比較

左がDG12B、右がDG12Gです。ぱっと見でDG12Gの方が高級そうな感じがあります。

表面の網目状のシート(グリッド)が、DG12Bのシルバーから、DG12Gではブラックになりました。ブラックになることでコントラストが上がり、視認性が上がっています。

フォントも少し太くなって、可読性が上がっています。

DG12BとDG12Gの比較で、DG12Gには4の右に飛び出したセグメントがない

そしてなんと、4を表示するときの、右に飛び出る小さなセグメントが消滅してしまいました。お気に入りのポイントだったので、残念です。

フォントが合理化され可読性が上がり、1セグメント減って回路のコストも削減されたようです。

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駆動電圧を調べる

電源電圧

SHARP Compet 226Rの電源モジュールから出力される各種電源

電源モジュールからは、Vn、Vn'、H1、H2、FFout、VGGの6つの電圧が出力されています。テスターで測ってみると、

  • Vn:-35.3V
  • Vn':-49.1V
  • H1:-35.3V
  • H2:-35.3V
  • FFout:-14.9V
  • VGG:-14.9V

となっていました。

SHARP Compet 226Rの電源モジュールから出力される各種電源の波形

オシロスコープで電源の波形を見てみます。H1、H2はVFDのフィラメントのための電源で、-35.4Vを中心に位相が反転した交流波形になっています。H1-H2の波形が実際にVFDに印加される波形です。VFD13本のフィラメントが23Vppの波形で駆動されているのかもしれません。

Vnが-35.5V、Vn'は-48.8Vの直流となっています。

セグメントの電圧

DG12Gのセグメント電圧波形を調べる様子

セグメントの電圧がどうなっているのか、オシロスコープで確認してみます。

DG12Gのセグメント電圧波形

黄色の波形がセグメントの波形です。ダイナミック点灯していて1桁しか点灯していなので、細いパルス状になっています。点灯するときは0Vで、消灯している時にはVnの電圧になっています。Vnはセグメントをドライブするための電圧だったんですね。セグメントの電圧は-35.5Vであることがわかりました。

DG12Bでダイナミック点灯する時のセグメント電圧は40Vだったので、ほぼ同じ電圧ですね。

グリッドの電圧

DG12Gのグリッド電圧波形

続いてグリッドの波形を見てみます。VFDがONするときは0Vで、消灯するときはVn'の電圧になっています。Vn'はグリッドの電圧だったんですね。グリッドの電圧は-49Vということがわかりました。完全に消灯するように、セグメントの電圧-35.5Vよりも14.5Vも低い電圧になっています。

フィラメントの電圧

DG12Gのフィラメント電圧波形を調べる

VFD1本分のフィラメントの波形を見てみます。

DG12Gのフィラメント電圧波形

フィラメントは2.6Vppの交流波形で、実効値は0.96Vrmsであることがわかりました。

DG12Bのデータシートには0.85V±10%と書いてあります。フィラメント電圧もDG12Bと同じで良さそうです。

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ピン配置

VFD電源モジュールで点灯試験の様子

VFD用電源モジュールを使って、DG12G VFDの各セグメントを点灯させながら、ピン配置を調べていきます。

フィラメント電圧0.85V、グリッド、セグメント電圧を24Vとしました。

DG12Gのピン配置
DG12Gのピン配置

調べた結果は上の図のとおりです。4を表示するときに使っていた右に飛び出したセグメント(4ピン)と、'のセグメント(12ピン)は無接続となっていましたが、そのほかは全てDG12Bと同じピン配置でした。

このため、DG12Gの回路がそのまま使えます。

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DG12GはDG12Bとほぼ同じ

DG12Gの4の表示

DG12GはDG12Bよりも、視認性が良くなった上位バージョンのようです。

電気的にも互換性があり、セグメントが減りましたが、ピン配置は同じなので回路を変更することなく利用することができます。