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AliExpressで購入した小型のアウトプットトランスを調べてみました

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どうもkohaniiです。

AliExpressで面白そうなトランスを見つけたので買ってみました。
10個入りで980円(2022年6月当時)、送料無料です。
https://www.aliexpress.com/item/4000313419343.html

アウトプットトランスは、真空管アンプなどで真空管から出力される高電圧のハイインピーダンス信号をスピーカーのレベル、インピーダンスに変換するために必要なトランスです。
私はオーディオ用ではなく2次側から1次側に昇圧するトランスとして使えそうと思ったので買ってみました。

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到着

届きました。
薄いビニール製の袋に入っています。
袋の後ろの黒い部分は私がペンで書いたメモです。

一つ取り出してみました。
かなり小さいです。

手で持つとこんな感じです。

2.54mmピッチのユニバーサル基板に簡単に入ります。

ピンの間隔は3x5マスといったところでしょうか。

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ピン配置と仕様を調べる

AliExpressのショップページには仕様が何も書いていないので調べてみます。

上から見ると黒い樹脂部分が非対称になっています。
おそらく写真左上の突起がある部分のピンが1番ピンでしょう。
凹凸でZH 29と書いてあります。

裏からは1番ピンは見分けられません。(左下が一番ピン)

突起がある方のピンをLCRメーターで測ってみました。
86.1Ω 296.1mHでした。インダクタとしてはかなり大きい値です。

突起がない方も測ってみます。
3.4Ω 18.65mHでした。こちらがセカンダリのようです。

つまり内部はこんな感じです。

極性を調べるために、二次側(低インピーダンス側)に安定化電源の1.5Vを流して、一次側の電圧をオシロスコープで見てみます。
実験に使った回路はこちらです(トランスの記号が左右反転しているのに注意)

オシロスコープで見てみると負の電圧が発生しました。

なのでトランスの極性はこうなります。
上下が反転するみたいです。

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分解

10個もあるので一つを分解してみました。

コアを止めているテープを剥がすと、コアが積層鉄心ということがわかりました。
オーディオでは高周波は必要ないのでこれで良いのかも知れません。

コアを外してみました。
全てのコアはコーティングされていて、電流を流すとショートしたので鉄製のようです。

ボビンに巻いてあるマイラーテープを剥がすと細い銅線で巻かれたトランスが見えます。
かなり細い線で巻かれていて、層や一次側二次側の間はテープなどで絶縁の強化はされていません。
高電圧が流れると絶縁破壊してしまいそうです。

インダクタンスを巻き数に変換(平方根)して比率を出すと約3.98倍なのであまり昇圧、降圧はできなそうです。
セカンダリのインピーダンスが3.4Ωもあり電流を流すとすぐ発熱してしまいそうなので、本来の音声のインピーダンス変換で使うのが良さそうです。

このトランスと同じ形状の600Ω:600Ωの絶縁トランスも買っているのでいつかご紹介したいと思います。

おわり