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DesignSpark PCB導入後すぐやること

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P板.com主催のDesignSparkp PCB講習会に行ってきました。丸一日かかけて、回路、アートワークからライブラリの作成まで、一通りの使い方を教えていただきました。
DesignSpark PCBとは
DesignSpark PCBはRSコンポーネンツが提供している無料の基板CADで、特徴としては
  • 商用でも無料で利用できる
  • 基板サイズは1mx1mまで、多層基板の設計が可能
  • 部品の自動配置、自動配線ができる
  • ネットリスト、ガーバー、部品リストを出力できる
  • もともと3.4万点の部品がライブラリに登録されている
  • 実装状態を3D表示したり、3D CADデータとして出力できる
  • 部品の見積もりも作成できる(難あり)
といったところです。無料なのに、機能制限なく、商用利用までOKな基板CADとなっています。RSコンポーネンツは、無償でCADを提供することで、設計開発者の利便性を上げるとともに、RSコンポーネンツの利用者を増やしていくという戦略だそうです。そのため、基板CADだけでなく、3DCADや電気設備用CADなど、RSコンポーネンツが扱う部品に関するCADを無償で提供しています。

 

RSコンポーネンツは部品のライブラリ提供もがんばっていて、PCB Part Libraryというサイトで、
  • 1100万点の部品ライブラリをダウンロードして利用可能
  • 新しい部品のライブラリ作成依頼が可能(2,3営業日で作ってくれる)
といったこともできます。基板CADは、ライブラリを作るのが面倒だと感じてしまうので、こういうのはあるのはありがたいです。ライブラリにはデータシート、見積もりを見るためのRSコンポーネンツへのリンクを設定する項目があるのですが、この項目か設定されている部品が少ないようで、この機能を使いたい場合は自分で設定する必要があり、ちょっと残念です。
 
インストール、バージョンアップ
DesignSpark PCBはwindowsのみで利用できます。Mac OSでは使えません。最近Mac bookを使っているので、bootcampでwindowsをインストールして、そこにDesignSpark PCBをインストールして使っています。
DesignSpark PCBの最新バージョンは8.1.1です。8.1には結構バグがあるそうなので、8.1.1の利用を薦めていました。バージョンアップするときには既存のDesignSparkをアンインストールしてから、新しいのをインストールします。アンインストールによって、過去に作成したライブラリが消えてしまうので、ライブラリのデータはコピーをとっておく必要があります。7から8といったメジャーバージョンアップの時は、どちらのバージョンも起動できるようにインストールされるので、過去のバージョンをアンインストールしなくてもいいそうです。
 
最初に設定すること
大量の部品ライブラリが提供されているDesignSpark PCBですが、なぜか最初は無効になっています。それを有効化します。
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[File]の[Libraries...]をクリックします。
dspcb02
2つの行がグレーの文字になっています。
dspcb03
クリックすると選択できるので、その後右側の[Folder Enabled]のチェックボックスをオンします。
dspcb04
2行ともチェックを入れたら右下の[適用]をクリックして完了です。これで、既存の豊富な部品のライブラリーが使えるようになりました。
dspcb05
電子ペーパー実験セットに使っている、74HC594というちょっとマニアックなロジックICも入っていました。

 

DesignSpark PCBに関する情報

無料の基板Cadとしては、Eagle、KiCadなどがあります。KiCadは最近本もでて日本語の情報が増えてきました。


KiCadおすすめ書籍はトランジスタ技術の2017年10月号と2016年7月号です。この2冊があれば一通り使えるようになります。

DesignSpark PCBはサポートページにいろいろ情報があるようです。主なページへのリンクです。

どうしてもわからない場合には、問い合わせができるところがいいですね。

 

DesignSpark PCBに乗り換える?
これまで、Eagle、CADLUS X、KiCadを使ってきましたが、直感的な操作性はDesignSpark PCBが一番なような気がします。回路図を書いたり、配線がしやすかったです。現在はKiCadを使っています。昨年のワークショップで教わってそれ以来使っています。KiCadに慣れてしまったので、ここから乗り換えるかは、もう少し使ってみないとわかりません。ただ、3Dプリンタを買ったので、作った基板のケースを作るとかになると、DesignSpark PCBの方がいいんですよねぇ。
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