HAKKO 394 コードレス吸着ピンセットは、チップ部品をノズルの先に吸着したり離したりすることができる、ピンセットの代わりになる工具です。
部品をつまむ必要がないので、パチンと部品が飛んで行ってしまうこともなく、部品を離すときに隣の部品にピンセットがぶつかって、ずれてしまうこともありません。ピンセットの欠点を排除した、究極の部品ピック&プレース工具です。
実際に使ってみた記事はこちらです。
吸着力を上げて作業効率を上げたい
以前、HAKKO 394 コードレス吸着ピンセットの吸着能力を上げるため、試行錯誤をしました。
この時、ノズルの詰まりを解消したり、ノズル先端の形状を改良したりして、吸着能力は格段に上がりました。
でも、もっと上げたいと思います。
以前の実験では、ポンプの電源電圧が3Vから4Vの間ぐらいが、吸う力が高いことがわかっています。
そこで今回は、電池の電圧を上げて、吸着力を高めてみたいと思います。
バッテリーを入手
3Vから4Vくらいの電圧が必要ということは、普通の電池よりも高い電圧の電池が必要です。となると、リチウムイオン充電電池というのあります。リチウムイオン充電電池は、電池1本で3.7Vです。ちょうどいい電圧ですね。
リチウムイオン充電電池の10440というサイズが、単4電池の電池とほぼ同じサイズとなります。
そこで、10440サイズのリチウムイオン充電電池をAMAZON購入してみました。
HAKKO 394 コードレス吸着ピンセットは、電池が2本入る構造になっています。リチウムイオン充電電池1本で電圧は十分なので、もう一本はダミー電池にします。
ダミー電池とは、プラス極とマイナス極がつながっている構造をした、電圧を発生しない電池です。リチウムイオン充電電池(3.7V)と、このダミー電池(0V)を電池ボックスに装着することで、2本で3.7Vの電圧となります。
このダミー電池もAMAZONで購入しました。
効果は?
青いリチウムイオン充電電池と、黄色いダミー電池を、HAKKO 394 コードレス吸着ピンセットの電池ボックスに装着します。10440というサイズですが、ぴったり入りました。
ポンプを動作させてみると、普通の電池2本(3V)の時よりは、ポンプの音が少し高くなりました。少しポンプが高速に動作しています。
実際に吸着させてみます。チップ部品としては少し重い部品の部類の、0805サイズの47uFセラミックコンデンサを、吸着してみました。吸着力は3Vの時より少し高くなっていて、すぐに吸着されました。
しかも、リチウムイオン充電電池は、普通の乾電池よりも軽量です。また、もう1本のダミー電池は空き缶状態なので、さらに軽量となっています。
普通の電池から、リチウムイオン充電池とダミー電池に交換することで、HAKKO 394 コードレス吸着ピンセット自体が軽くなりました。この軽量化によって、大量の部品をピック&プレースする時の、手首の疲労が軽減されるのではと思います。作業性が上がりそうです。
充電は専用チャージャーで
リチウムイオン充電電池は、普通の充電電池の充電器では充電できません。リチウムイオン充電電池用の充電器で充電します。その中でも10440サイズに対応しているか、確認してくださいね。
私は、秋葉原のShigezoneAkibaで先日買ってきました。
まとめ
HAKKO 394 コードレス吸着ピンセットの電池を、リチウムイオン充電池とダミー電池に置き換えて、電圧を少し上げました。
吸い付ける力が上がったため、すぐに部品が吸着されるようになりました。作業効率が上がりそうです。
また、HAKKO 394 コードレス吸着ピンセット自体の重量が軽くなったので、手首の疲れも軽減できそうです。
部品の実装作業の、作業性が向上しそうで嬉しいます。
HAKKO 394 コードレス吸着ピンセットは、こちら。
チップ部品を吸着するには、このノズルが必要です。
ピンセットよりも高価ですが、作業効率が格段に上がるので、買って損は絶対ありません。もうピンセットには戻れませんよ。
2019.11.16 追加 安くて超最適なノズルを見つけました!吸着力さらにアップ
追加終わり
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