ニキシー管用のDCDCコンバータの制御に使う予定の、6ピンパッケージのPFS123が入手できないことがわかりました。
これまでの流れ
昨年、ニキシー管を点灯させるための高電圧発生DCDCコンバータを作る計画を開始しました。その制御のために、PWMの機能がリッチなPadauk PFS123を選定しました。回路をなるべく小型に作りたいので、SOT23の6ピンパッケージとしました。
そして、6ピンパッケージのPFS123を、中国のある業者から購入しました。
開発が進捗し、購入したPFS123にプログラムを書き込もうとした時に問題が発生しました。
プログラムが書き込めないのです。原因を調べようとログを確認したところ、PFS123ではなくPFS122であることがわかりました。
そこで、部品を購入した業者に問い合わせをしました。上記のログと共に部品の型番が違うことを先方に伝えたところ、間違えた型番の部品を送ったことを認めました。しかし春節を理由に、6ピンパッケージのPFS123がの在庫があるかわからないとのことでした。問い合わせは春節の1週間前ですが、間に合わなかったようです。
春節が明けて再度問い合わせを開始します。すると当初は、在庫があるという回答でした。何度かやりとりをした後で、以前注文した数のPFS123を送ってほしいとお願いしました。お願いすると先方の態度が一変し、「PFS123とPFS122はほとんど同じだ」「在庫は無い」と回答され会話は終了してしまいました。
仕方がないので他の業者にも在庫の問い合わせをしましたが、どこも6ピンパッケージのPFS123の在庫は無いとの回答でした。
さてどうするか
ニキシー管用のDCDCコンバータは小さく作りたいので、6ピンパッケージのSOT23がベストです。そこで手元にあるPFS122でも、PFS123と同じような処理が可能かどうか調べてみます。
マジックルーペのレンズを改造して使っています。
PWM機能の違い
PFS123はPWMの機能がとてもリッチでした。11bitのPWMが3チャンネルも入っていました。それに対してPFS122は、8bitのPWMが1チャンネルとなっています。PFS123の時と同じような動作が可能か、PFS122のデータシートを詳しく見てみましょう。
PWMのクロックソースとして16MHzのIHRC(図の左の赤枠)が使えます。そして、コンパレータの出力によってPWMの波形を間欠動作させる(図の中央の赤枠)こともできます。PWMの出力はPA3へ出力(図の右の赤枠)できます。
このため、基本的には同じ動作をさせることができそうです。
PFS123ではカウンタの最大値(PWMの周波数に相当)を任意に設定できました。しかしPFS123は、8bit、または7bit、もしくは6bitと、カウンタの最大値を255または127もしくは63しか選べません。
周波数に変換すると
- 8bit:62.5kHz
- 7bit:125kHz
- 6bit:250kHz
となります。PFS123の実験では200kHzがちょうど良かったので、7bitにするとちょっと周波数が低く、6bitではちょっと速いです。これはPFS122の回路を作って、もう一度実験してみるしかないですね。
書き込み機の問題
続いて書き込み機についてです。私の作った書き込み機はPFS122には対応していなかったので、Easy PDK Programmerのプログラムを見ながらPFS122も書き込めるように改良しました。しかし、読み出しはできるのですが、どうしても書き込みができません。
どうにもならないので、急げば回れで、本家の書き込み機Easy PDK Programmerのハードウェアを作ることにしました。
さて次回は
Free PDKプロジェクトで作られた、Easy PDK Programmerの基板データを作って基板を発注したいと思います。
2025.2.15 追加 続きはこちら
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