前回は中華製AVRSPI mkII互換機のコネクタを正規品と同じ6ピンに改造しました。
今回は、中華製AVRSPI mkII互換機をAtmelStudioで使えるようパソコンに認識させる方法をご紹介します。
windows10で認識できない問題
正規のAVRISP mk2の場合、AtmelStudioをインストールするとドライバが一緒にインストールされるため、パソコンにUSBをつなぐと自動でセットアップされ認識されます。
しかし、AVRISP mk2互換機は違います。USBでパソコンにつなぐと、機器が接続されていることはわかるのですが、正しく認識されません。
Prolific USB-to-Serial Comm Portという名称で接続はされますが、ビックリマークが出ています。
プロパティを見てみると、コード10というエラーでデバイスが開始できない状態となっています。中華AVRISP mk2ではProlific社のUSBシリアル変換ICが使われているようです。
Prolific社 PL-2303HX
ケースを開けて、基板を見てみます。
PL-2303HXというICがあります。台湾のProlific社のUSBシリアル変換ICです。ICベンダーとIC名がわかったので、Prolific社のページからPL-2303HXのドライバーをダウンロードしてドライバの更新をしてみました。
純正では認識させられない
しかしながら、最新のドライバーをインストールしても状態は改善しませんでした。どうやらPL-2303HXの問題は世界的に有名のようです。
PL2303 Code 10 Fix
これを回避すべく、Family Softwareというところが、ソフトを公開しています。
このページで、64bit版と32bit版がダウンロードできるので、環境にあった方をダウンロードしてインストールします。
PL2303 Code 10 Fixで修正ドライバに更新
インストールが完了するとデスクトップに「PL2303 Code 10 Fix」のアイコンが作られます。これをダブルクリックして実行します。
ここで中華AVRISP mkII互換機をUSBでつなぎます。その後「Continue」をクリックします。既存のドライバのアンインストールと、修正版のドライバのインストールが行われます。「Finished」と表示されればドライバのインストールが完了です。
中華AVRISP mkII互換機のUSBを一旦抜いて、再び刺します。これで、修正版のドライバが動作します。
Family Softwareのページではパソコンを再起動するように書いてありますが、再起動しなくても私の環境では正しく認識されました。この後、「PL2303 Code 10 Fix」はアンインストールしても大丈夫でした。
とりあえず認識はしたけれど
中華AVRISP mk2互換機は、PL-2303HXというUSBシリアル変換ICを使っていて、AVRISPとしては認識されず、さらに内蔵しているチップがwindows10では最新のドライバを使っても認識させることができないという問題がありました。Family Softwareのソフトで認識させるところまで来ました。
次回は↓こちら、AtmelAudioで使えるように設定したいと思います。
コメント