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Pro'sKitの電動バキュームピックアップツールMS-B126を試してみました

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電動バキュームピックアップツールHAKKO394よりも安く購入できる、Pro'sKitのMS-B126を試してみました。

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Pro'sKit

Pro'sKitは様々な工具を扱っている台湾のメーカーです。

その中に、電池で動作するバキュームピックアップツールがありました。

いつも使っているHAKKO 394のように、ボタンを押すとポンプが動作して、掃除機のように部品を吸着します。

Pro'sKitのMS-B126は、HAKKO394よりも安価に買えるので、どのような感じか買って試してみることにしました。

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MS-B126が届く

Pro'sKitの電動バキュームピックアップツールが届きました。

ボタンを押すと部品を吸着し、ボタンを離すと部品も離れます。

真っすぐ伸びたノズルと曲がったノズルの2本と、吸盤が2つ入っていました。説明には3種類の吸盤が描かれていますが、1つ入っていなかったようです。

電源は単4の電池1本です。

ボタンを押すとポンプが動作します。HAKKO394よりも、高回転で回っているのか音が高いです。

いつもチップ部品に使っているノズルも装着できました。

バキュームピック用ノズル3種類セット | kohacraftのshop
電動バキュームピックHAKKO394の純正よりも使いやすいノズルのセットです

HAKKO394と比べると一回り小ぶりです。

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実際に使ってみる

JLCPCBに作ってもらった、ニキシーDCDCの基板を作りたいと思います。

はんだペーストの印刷

ダンボールの上に基板を置きます。

メタルマスクを乗せて、画鋲で固定します。

画鋲を使った固定のためのデータの作り方はこちらをご覧ください。

今回は、はんだペーストを印刷する幅が広いので、幅が90mmある極東産機のフレキシブルパテを使います。

メタルマスクの奥にはんだペーストを乗せます。

フレキシブルパテで手前に引き寄せながら印刷します。

はんだペーストが印刷できました。

部品の実装

それでは、Pro'sKitのMS-B126の登場です。

ピックアップツールを使って、チップ部品の入ったテープからチップ部品を吸着します。テープの中では、極性のある部品は必ず同じ方向を向いています。

そのため、テープに入った部品の向きと、実装する基板の向きを合わせておくことで、吸着した向きのまま基板に実装できます。このためピックアップツールを使うと、とてもスピーディに実装が可能です。

しかしながら、Pro'sKitのMS-B126は、HAKKO394に比べて少し吸いつける力が弱い感じがします。

また、ちょっと大きい1206(3216M)の抵抗は、ポンプの振動がノズルの先に伝わり、吸着している間、部品が回転してしまいます。

大げさに言うと、モーターが回っているミニ四駆を持っている時のような、モーターによる振動を感じます。そのモーターの回転による小刻みな振動と部品を吸着した際の重心の偏りによって、部品が回転してしまいます。ガリガリトンボとかというような名称の工作と同じ現象です。

クルクル回転してしまうので、基板の向きに合うタイミングで実装しないといけません。

SMAサイズのチップダイオードも、クルクル回ってしまいます。

HAKKO394ではそのようなことは起きません。HAKKO394はモータの回転が低く振動も起きにくいポンプのようです。

スイッチのON,OFFの特性もHAKKO394とは違います。

スイッチを半分くらい押し込まないとONしません。逆に言うとスイッチを半分戻すとOFFしてしまいます。そのため、部品を吸着した後にスイッチを押しているつもりが、ふとした瞬間に押している力が弱まると、スイッチがOFFになって部品が落下してしまいます。部品が落下してしまうことが何度かあり、常に力を入れているよう意識する必要がありました。

対照的に、HAKKO394は少しでもスイッチを押し込むとONします。押している力が緩んで多少スイッチが戻ってしまってもONし続けるので、その点はあまり気を使わず使えます。

金属のノズルでは部品が回転してしまいましたが、吸盤を使った場合はとても安定して吸着できました。

表面実装ICも安定して持てます。

Pro'sKit MS-B126では部品が回転してしまい気を使うので、途中でHAKKO394を使ってしまいましたが、部品の実装が完了しました。

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リフロー

熱風で庫内の熱気を循環して加熱する、コンベクションオーブン テスコムTSF601でリフローします。庫内のK型熱電対のセンサーを入れておいて、温度をモニターしながらリフローしていきます。

100度でプリヒート、140度までじっくり加熱、最後に165度まで一気に上げて終了です。

扇風機で冷却します。

リフローが完了しました。

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動作チェック

5Vを供給して、出力が175V程度になるようにボリウムを調整していきます。

ニキシー管用のDCDCコンバータが完成しました。

ニキシー管用電源モジュール NixeDCDC | kohacraftのshop
5Vから175Vを生成できます
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Pro'sKit MS-B126

吸盤がついたノズルの場合、部品の実装は問題なく行えました。

先端が金属製のノズルを付けると、ポンプの振動によって部品が回転してしまうので、部品の重心を吸着するよう気を使う必要がありました。

Pro'sKit MS-B126はAKKO394に比べ安価に購入することができます。

私としては、短時間に楽に実装したいので、安定した動作をしてくれるHAKKO394の方がいいかなぁと思います。