PCBWayに作ってもらったLEDカラーチャートの基板が届いたので、早速組み立てました。
艶消しブラック綺麗です
艶消しブラックの基板とても綺麗に仕上がっています。今回の基板は両面実装なので、メタルマスクも表用と裏用と2つ作ってもらいました。
シルク印刷も綺麗に印刷されていますね。
表面の実装
クリームはんだの印刷
基板の両面への部品の実装なので、表面と裏面と2回リフローを行います。1回目は2回目よりもクリームはんだの溶ける温度が高い、普通の鉛フリークリームはんだを使います。
いつも使っているような常温保存できるクリームはんだを購入したつもりだったのですが、間違えてしまったようです。
はんだの粉とフラックスをミックスする前は常温保存できますが、ミックス後は要冷蔵のクリームはんだでした。
ミックスするクリームはんだを使うのは初めてです。まずはフラックスを粉状のはんだの方へ押し出します。
指で揉み揉みして、粉のはんだとフラックスをミックします。
結構柔らかいクリームはんだが完成しました。これを、メタルマスクの上に載せます。
フレキシブルパテを使って、クリームはんだを印刷していきます。
この日本製のフレキシブルパテは、先端の加工精度がとても高く、均一に綺麗にクリームはんだを印刷することができます。
表面のクリームはんだの印刷が終わりました。
部品の実装
吸着ピンセット HAKKO394で部品を実装していきます。
表面に実装する部品は全てLEDです。テープに収納されたLEDは全て同じ向きを向いています。このため、吸着ピンセットでテープから直接吸着することで、必ず同じ向きにLEDを吸着することができます。
部品の向きと実装される基板の向きを合わせておくことで、部品の向きを気にせず、吸着してマウント、吸着してマウントと、スムーズに作業が進みます。
リフロー
熱風で庫内を加熱するコンベクションオーブンでリフローします。
普通の鉛フリーはんだは、リフロー時のピーク温度が250度程度になっています。このコンベクションオーブンでは230度までしか加熱されません。そこで、それ以上も加熱できるようブーストスイッチをつけました。仕様温度よりも高くなるので寿命が短くなるかもしれません。改造については、後日紹介したいと思います。
リフローが終わり冷却します。
表面の実装が終わりました。
裏面の実装
続いて裏面の部品を実装します。すでに表面に部品が付いているので、木材を使って基板を少し浮かしておきます。
クリームはんだの印刷
先ほどは普通の鉛フリークリームはんだでしたが、今度は低融点の鉛フリークリームはんだを使います。低融点の鉛フリークリームはんだは、普通の鉛フリークリームはんだの溶ける温度は200度なのに対して、135度程度と低い温度でリフローができるため、表面の部品のはんだは溶けずにリフローすることができます。
メタルマスクの奥側に低融点鉛フリークリームはんだを載せます。
フレキシブルパテでクリームはんだを印刷します。
全ての基板にクリームはんだを印刷することができました。
部品の実装
HAKKO394で部品を実装していきます。ピンセットと違い部品の上面を吸着するために、上の写真のように部品と部品の間の狭いところ(R3)へも部品を実装することができます。
部品の実装が終わりました。
リフロー
100度程度でプリヒートして、ピーク温度は165度です。
リフローが終わり冷却します。
その他の部品の取り付け
ネオン管
ネオン管はて実装なので、はんだごてを使って1つ1つはんだづけしていきます。ネオン管の根本は配線が剥き出しなので、レジンを使って絶縁しておきます。
シールド缶
高電圧DCDCコンバータを、シールド缶でカバーします。シールド缶の内側にはポリイミドテープを貼って絶縁してあります。
LEDカラーチャートが完成しました!
1つ試しに組み立ててみる
スイッチや電池ボックスを取り付けて、1つだけ組み立ててみました。LEDとネオン管が光っています。綺麗ですね。PCBWayに作ってもらった艶消しブラックの基板もいいですね。
いろいろな色のLEDの光を楽しめるLEDカラーチャートが完成しました!
LEDカラーチャート基板の組み立て方はこちら👇👇になります。
ここでご紹介した分光器とLEDカラーチャートのキットはkohacraftのshopにて販売しております。
コメント
こんにちは。
いつも楽しく記事を拝見しています。
私もコンベクションオーブンの同じ機種を買いました。
通常の鉛フリーハンダが手元にあるため、ぜひブーストスイッチで温度を上げたいです。
寿命が短くなるかも・・・というのは覚悟していますので、どんなふうに改造されたのかの記事を期待しています!
カズさんコメントありがとうございます。
時間ができたら記事にしようと思っていました。
もう少しかかりますが、後日改造方法をご紹介しますね。
私も寿命が短くなるのを覚悟で使っております。
kohapepeさん
ありがとうございます!
お忙しいと思いますので、無理のない範囲でご対応いただければ幸いです。
カズさん
遅くなりましたが、オーブンの改造の記事を書きました。
https://kohacraft.com/archives/202401070927.html
参考になさってください。