第2世代(充電式のタイプ)のApple Magic Mouse2のクリック音をサイレント化する改造方法をご紹介します。第1世代よりも、基板からのスイッチの取り外しがとても難しく感じました。
2021.2.18追加 最新版はこちらです。
追加終わり
改造すると、こんな感じのクリック音になります。
ちなみに、第1世代の改造方法はこちらです。
必要な物
🟡Magic Mouse2
今回改造するのは、充電式の2世代目です。
🟡Kailh ミュートマイクロスイッチ 1個
Amazonで購入できます
🟡割り箸をマイナスドライバーの先の様にした道具
🟡T4,T5トルクスドライバー
六角形の星形のドライバーです。
🟡ピンセット
🟡ニッパー
スイッチを分解して取り外す可能性が高いため、新しく、よく切れるニッパーが必要です。
🟡はんだごて
このはんだごては、温度を自動で制御してくれるので、大きい部品をつける際にも熱の低下が少なく、熱が逃げやすい部品のはんだ付けや、はんだ吸い取り線ではんだを除去する時など、とてもスムーズに作業できます。おすすめのはんだごてです。
🟡はんだ吸い取り線
1.5mmが程よい幅でおすすめです
🟡はんだ
今回は鉛フリーよりも、有鉛はんだの方がおすすめです
分解
こじ開け
アップルマークを左側に置きます。4カ所爪があります。①②③④の順にこじ開けていきます。
アクリルの天板とアルミの底部の間に、割り箸で作ったマイナスドライバーを差し込んで、ゆっくりこじ開けます。爪が外れても、天板と底部を大きく開いてはいけません。アップルマーク側で、天板と底部とが、とても薄いフィルムケーブルでつながっています。この薄いフィルムケーブルを傷つけない様に、以降の作業はとても丁寧に行ってください。
4カ所の爪が外れると、こんな感じになります。
ネジをはずす
アップルマーク側を動かない様にしながら、貝を開ける様に、そおっと開いてみてください。スイッチが一つ見えます。最終的に、このスイッチを静音スイッチに交換します。
4カ所のネジを外します。ネジの長さが違うので、組み立て時に注意してください。金属片がついているネジはT4を使います。その他はT5を使います。基板についている右2つはネジが長く、左の1つは短くなっています。
スイッチの基板を摘出
基板を少し持ち上げてください。するとスイッチのついた基板が外れます。ピンセットで摘んで取り出します。
この小さい基板についたスイッチを、静音のスイッチに交換します。
スイッチの交換
はんだを除去
上の3つのはんだを、はんだ吸い取り線を使って取り除きます。近くにある金色の部分に、こて先が触れない様に、注意しながら作業をしてください。
吸い取りにくい場合には、鉛入りはんだをつけると、はんだが溶けやすくなって、吸い取りやすくなります。鉛フリーはんだよりも、有鉛はんだの方が、溶ける温度が低いんです。
ただ、MagicMouse2のこの基板は、とても熱が逃げやすく、全くはんだを吸い取ることができませんでした。仕方がないのでニッパーでスイッチを壊して、ピンだけにしてから、1ピンごとに取り除きました。
または、こちらの超低融点のはんだをつけてみてください。もっとはんだが溶けやすくなります。
無理に取ろうとすると基板を痛めてしまうので、お気をつけください。
スイッチが外れました。
スイッチのはんだ付け
ついていたスイッチは3本足ですが、取り付ける静音スイッチは2本足です。静音スイッチは、四角と、真ん中の丸のパッドの穴に、足を差し込みます。
スイッチをはんだ付けする前に、足を短く切り落とします。基板から足が飛び出さない長さに、ニッパーでカットします。
はんだ付けすれば、スイッチ基板の改造完了です。後は逆の手順で戻していきます。
組み立て
スイッチ基板を戻す
元あった場所に、スイッチ基板を戻します。
3カ所ネジを締め、金具もネジで固定します。
蓋を閉める
天板と底部を押し付けて、結合させます。これで改造完了です。
動作チェック
電池を入れてスイッチを入れます。
Macの「システム環境設定」->「Bluetooth」を開きます。
どうでしょう。マウスは見つかりましたか?
接続して、クリックと、ジェスチャーが正常に動作するか確認してください。
クリック音が、カチッ、カチッ。から、コクッ、コクッに変わったと思います。
静音MagicMouseの完成です
お疲れ様でした。見た目は変わりませんが、静音MagicMouseの改造完了です。
なぜか左クリックが押され続ける現象の場合
組み立ててみたものの、なぜか左クリックが押され続ける現象が発生してしまう場合があります。その場合、以下の項目を再確認してみてください。
スイッチが浮いている
スイッチが基板から浮いていると、部品の背が高くなりクリックしていないのにスイッチが押されてしまいます。スイッチが基板にしっかりと奥まで刺さっているか、確認してください。
基板からリードが飛び出している
基板の背面から足が飛び出していると、電源スイッチと干渉してしまいます。基板から飛び出さないよう足をカットし、はんだもなるべく盛り上がらず、フラットになるようにつけてください。
フラックスが残っている
丸で囲んだところに小さな電子部品が見えます。この部分にスイッチを取り外す時にフラックスが付着(黒くテカテカしているように見えます)してしまうと、わずかに電流が流れてしまい、スイッチを押していないのに、スイッチが押された状態になってしまうことあがります。
その場合は、工業用アルコールを垂らし、不要になった歯ブラシで優しく何度も擦り、フラックスを除去してくだだい。強く擦ったり、ティッシュなどで擦ってしまうと部品が取れてしまう恐れがあるので、歯ブラシで優しく擦ります。
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