前に紹介したドットマトリクスの作り方の紹介です。
配線が盛りだくさんなので、ゆっくり丁寧に進めていきましょう。
部品の準備
ジャンパワイヤーの準備
まずはジャンパーワイヤーを必要な本数になるように分けます。
カニカマを裂くように分けます。重要なのは色です。
ドットマトリックスLEDのピンは8ピンなので、8本ずつに分けますが、以下のように分けてください。
茶色から灰色までの8本と、白から青までの8本、紫から黒の4本に分けます。
これを2セット作ります。
ドットマトリクスLEDの準備
ドットマトリックスLEDのつながり方とピン配置はこんな感じです。
ピンが順番にならんでいればいいのですが、ばらばらなんです。
縦の列からジャンパワイヤーを挿していきましょう。先ほど分けた茶色から灰色の8本を使います。
茶色を13番ピン、赤を3番ピン、オレンジを4番ピンというように挿していってください。
ジャンパワイヤーの色と挿すピンの場所は下のようになります。
次に横の列のピンをつないでいきます。白から青までの8本のジャンパワイヤーを使います。
白を13番ピン、黒を3番ピン、赤を4番ピンというように挿していってください。
ジャンパワイヤーの色と挿すピンの場所は下のようになります。
いったん休んでからでいいので、もうひとセット同じように挿してください。
2セットできたら、それぞれのピンとケーブルの色が合っているか一度確認してください。
これが間違えていると、後で修正するのが面倒なので、よく確認してください。
スイッチの準備
スイッチをジャンパワイヤに挿します。先ほど余った4本を使います。
1つめのスイッチに、紫と灰色を、2つめのスイッチに、白と黒を接続します。
スイッチは抜けやすいのでセロファンテープで固定しておきます。
リアルタイムクロックの準備
次にリアルタイムクロックモジュールです。
リアルタイムクロックモジュールは、中に時計が入っていて、マイコンからの問い合わせで今の時間を知ることができます。停電で電源がなくなっても時計が動作できるよう、モジュールの背面にコイン電池をいれることができます。実験セットには含まれていませんが、CR2032というコイン電池を入れておくといいでしょう。
電池はなくても、電源がつながっていれば時計は動作します。
このモジュールにもジャンパワイヤーを挿します。余った4本と、茶色1本を使います。
GNDと書かれたピンに黒、VCCに白、SDAに灰色、SCLに紫、SQWに茶色を挿します。
抵抗の準備
部品の準備の最後は、抵抗とICの足を曲げます。
抵抗はこんな感じにします。
マイコン、ICの準備
ICの足の曲げ方は、こちらの冒頭を参考しすると曲げやすいです。
ここまでで部品の準備は終わりです。
制作の前に
このキットは配線量が多いので、制作前にリアルタイムクロックが正しく動作するか、マイコンに時計のプログラムを書き込んでチェックしておきます。
プログラム書き込みの準備
こちらの記事を参考にして、ブレッドボードにマイコンと、mbedねこちゃんを挿し、プログラムを書き込む準備をしてください。
この状態にしておきます。
リアルタイムクロックモジュールの接続
リアルタイムクロックモジュールを接続します。
リアルタイムクロックとブレッドボードの接続は次の通りです。
- SQW(茶色)が1b
- SCL(紫)が2j
- SDA(灰色)が5a
- VCC(白)が赤の電源ライン
- GND(黒)が青のGNDライン
LEDの接続
1aと青いGNDラインに、青色のLEDを接続します。1aが足が長い方を、GNDラインに短い方を挿します。
書き込むプログラムの準備
それではマイコンにプログラムを書き込んで、試してみましょう。
プログラムはこちらです。
このページの右側の[Import Compiler]をクリックします。
ダイアログが出るので、[Import]をクリック。
上部にある[コンパイル]で、プログラムのコンパイル(マイコンに書き込むファイルの生成)をします。
マイコンに書き込むファイルが、ダウンロードされるので、パソコンに保存してください。
プログラムの書き込み
mbedねこちゃんとパソコンをUSBで接続してください。パソコンに「MBED」というドライブが追加されます。
ダウンロードしたファイル「kc_matrixclock_withRTC.LPC1114.bin」をMBEDドライブにコピーしてください。
コピーが完了したら、mbedねこちゃんの大きな赤いおめめ(赤い大きなスイッチ)を押してください。
青いLEDが点滅します。このLEDが点滅すれば、マイコンが正しく動作していることが確認できました。
組み立て開始
それでは、組み立てていきましょう。組み立てる前にUSBをパソコンから抜いて、電源を切りましょう。
LEDドライバの接続と動作確認
細長いICがLEDドライバのIC(TLC5940)です。LEDに適切な電流を流して、LEDを光らせる役割をします。
マイコンのとなり、15eにICの1番ピン(丸い凹みがあるピン)がくるように、ブレッドボードに挿してください。
こんな感じです。
ジャンパワイヤと抵抗で配線します。11本配線します。
- 16i→4b
- 17i→2b
- 18i→6b
- 19i→9b
- 20i→10b
- 21h→近くの青いGNDライン
- 22h→近くの赤い電源ライン
- 23jにサイズが小さい抵抗(2.2kΩ 赤赤赤金色の帯)→近くの青いGNDライン
- 24i→近くの青いGNDライン
- 25iにサイズが大きな抵抗(220Ω 赤赤茶色金の帯)→29i
- 29i→5h
こんな感じになります。
マトリックスLEDの接続と動作確認
まず1つ目
2つのLEDマトリックスのうち1つをつなぎます。1つのマトリックスLEDには8本のジャンパワイヤーが2組つながっています。そのうちの白い線がある方のケーブルをマイコンにつないでいきます。つなぐ場所は
- 青→3h
- 緑→11h
- 黄色→12h
- オレンジ→13h
- 赤→14h
- 白→11b
- 黒→13b
- 茶→14b
もう一方の白が混ざっていない8本のジャンパーワイヤーはLEDドライバICにつなぎます。つなぐ場所は
- 茶色→15i
- 赤→15c
- オレンジ→16c
- 黄色→17c
- 緑→18c
- 青→19c
- 紫→20c
- 灰色→21c
ここまでつないだら、USBをパソコンに挿してください。
なにか数字が表示されましたか?数字が表示されればOKです。おかしな文字になっている場合には、マットリックスLEDのジャンパワイヤーの色が間違っている可能性があります。
数字が表示されると、テンション上がってきますね。
2つ目
もう一つのマトリックスを接続していきましょう。
まずUSBをパソコンから抜いてください。2組のケーブルのうちの白い線がある方のケーブルをマイコンにつないでいきます。つなぐ場所は先ほどと同じで1ピン分外側です。
- 青→3i
- 緑→11i
- 黄色→12i
- オレンジ→13i
- 赤→14i
- 白→11a
- 黒→13a
- 茶→14a
もう一方の白が混ざっていない8本のジャンパーワイヤーはLEDドライバICにつなぎます。つなぐ場所は
- 茶色→22c
- 赤→23c
- オレンジ→24c
- 黄色→25c
- 緑→26c
- 青→27c
- 紫→28c
- 灰色→28g
ここまでつないだら、USBをパソコンに挿してください。
2つ目のマトリックスにも数字が表示されましたか?されればOKです。文字がおかしい場合には、ピンの色を再確認してください。
こんな感じになります。
2つをテープで固定すると
時計になりました!!!!
あとは、時間設定用のスイッチを付けます。
スイッチの接続
あとこの4本を挿せば終わりです。
挿す場所はマイコンの右上の
- 黒→1j
- 白→近くの赤い電源ライン
- 灰色→4j
- 紫→近くの赤い電源ライン
動作の確認しをしてみましょう。USBをパソコンにつないで電源を入れます。スイッチを押すと時間が変わります。片方のスイッチがゆっくり時間が変化し、もう一つが速く時間が進みます。今の時間に設定しましょう。
完成!!!
USBの端子のあるACアダプタがあれば、パソコンでなくてもOKです。
iphoneについてくるACアダプタや100円ショップの300円のコーナーにも同じようなのが売っていますよ。
制作お疲れ様でした。
MUJIに売っているアクリルケースがぴったり合います。ケース代わりにいいですよ。
この記事で紹介したドットマトリクスLED時計実験セットはこちらで購入できます。